「活元指導の会」

―― 活元運動のすすめ ――

       

身体の勢いを呼起し、潜在体力を養う為の「活元運動」

     

活元指導者・金井とも子

        

皆さんは、自分の身体というものを、どのように捉えているでしょうか?

今、多くの人が目に見えるもの、形にあるもの、あるいは自分に分かることだけしか認めず、その結果自分を狭くして生きてしまっています。

身体の裡(うち)には、「大いなる力」が備わっております。
しかし、生活が過度に便利になったことで、身体を使って生きていく必要性はなくなり、頭ばかりを使って生きるようになったことで、「大いなる力」を自分で感じ取ることなく、過ごしてしまっています。
自分の周りを見ても「勢い」のある人や「人間力」を発揮が出来ている人が少なくなった、とも言えるのではないでしょうか?

活元運動(かつげんうんどう)は、外から何かを取り入れていくものではなく、私たちの身体にすでに組み込まれている自然な命の働きを引き出していくものです。
「自分の身体に備わっているもの」を見つめなおし、そこから出発して、活発な生活を送ってみてはいかがでしょうか?

★金井省蒼先生・とも子先生の文章があります。クリックしてお読み下さい。

     

   

       

野口整体への入り口・活元指導の会

活元運動(かつげんうんどう)〜身体の裡なる要求に応えて〜

生理学では、意識で自由になる随意筋的な働きを、「錘体路系(すいたいろけい)」と呼び、無意識で行なわれる運動を「錐体外路系(すいたいがいろけい)運動」と呼んでいます。

無意識で行なわれている運動と聞くと、難しく感じる方もおられるかもしれませんが、身体の行動は、無意識下で行なわれているものが多く、くしゃみ、伸び、あくびなどの延長に、活元運動があります。

もう少し細かく言えば、初めに身体の内側に「あくびをしたい、伸びをしたい」といったような要求が起こり、それを運動として出しているのです。
あくびやくしゃみを出したくない時にしてみても、気持ちよくはできませんね。
身体の自然な要求を「裡の要求」と言い、この要求を感じ取り、これにしたがって行動できることが大切です。

現代社会では、意識的生活に偏るため、無意識に行なわれる錐体外路系が悪くなっているので、特に錐体外路系の運動を訓練していく必要性があります。

            

 人間は裡の要求によって行動しているのです。要求はすべて運動系の働きで果たしている。だから人間の体の要求を、どんどん運動系に出さなくてはならない。そして要求が素直に現われるようになれば、自然に健康なのです。

 その運動系と要求の問題を無視して、健康をつくるつもりでいろいろと細工をしてみても、それは飽くまでも細工にすぎない。丁寧に噛むというのも頭でつくった食べ方です。お腹が空けばガツガツ食べる方がずっと正常です。何時になったから食べるというのも、こういう食べ物は栄養があるからと言って食べるのも、頭での食べ方です。その時の自分に適うものを食べなくてはならない。

 体操も、もっと自分に適うようにやらなくてはならないのです。活元運動は、自分にだけ適う運動をやります。そういう面で活元運動は、既成の体操に比べて、自分の体の要求を果たすとか、自分の体の要求を果たすとか、自分の体の要求によって動くとか、自分の体力を積極的に発揮するとか、調整するとかいう目的にみんな適っている

野口晴哉 『整体法の基礎』(全生社)より

       

     

日常生活の中に活元運動を取り入れてみましょう

活元運動には、段階があり、本物になっていくまでには、腰の鍛錬(身体の中心軸を作る)と積み重ねが必要です。そのために活元指導の場があります。
しかし、初歩の段階は自宅でも行なうことができます。

◎活元運動の準備運動

※注意
疲れすぎて余力がない時は不適当です。
また、何かのストレスで、準備運動をしても「ぽかん」としないことがありますが、こんな時も活元運動は発動しにくいものです。

      

        

終わりに

野口整体で最も大切なことは、
「自分の身体、心の使い方を学んでいく、身につけていく」ために、
活元運動があり、愉気があり、整体操法があり、個人指導(整体指導)があるのです。

今までの使い方が悪かったから、弱いままであり、
自分の身体は更に開拓していくことが出来るのです。