かしゃぐら通信memo


ゴトゥコラ  Hygrocotyle asiatica Linn セリ科
ゴトゥ・コラ (つぼくさ)

 湿気を好む雑草。日本では四国に自生しているとシンハラ人の坊さんに聞いた事があるが、私は見たことがありません。ツルを延ばして地を這い延びる同じかたちの草がありますが、日本のものは食用になりません。血止め草がこれと同じ種類だそうで、ゴトゥコラもスリランカでは傷にこの草の汁を擦りこむといいと言われます。
 ゴトゥコラはサンボールにして生食するか、カンダとシンハラ語で言う「粥」にされて食べられています。
 スリランカの粥はおもに「草粥」です。体調がすぐれないとき、草を選び粥に入れて煮るのです。ハーターワーリヤ、ワルパネッラ、ポルパラ、タンパラなどの野草が「草粥」にされます。何故、そんなにスリランカの粥に詳しいか、ですか? なぜって、私は日本でハードな仕事を毎日しながら暮らしていまして、体調の優れないままにスリランカへ飛ぶ。スリランカへ着くと、やれ疲れる、腹の調子が悪い、微熱があるようだ、と体の不調を訴えるものだから、田舎に住む友人たちは年寄りに頼んで、私のために草粥を作らせるのです。臼と杵で搗いた天然の野草の汁を粥に入れて、これを啜る。だから、私が知っているスリランカ料理というと、日本で流行るカレーじゃなくて、粥みたいな料理だったのです。四谷トモカの頃を知っている方は、トモカのスリランカ料理がカレーじゃなかったこと、覚えれおられますか。あれ、いなかの天然の味だった。
 このゴトゥコラを使った健康食品が最近、日本でも出回るようになりました。スリランカから個人輸入でもしているのでしょうか。ゴトゥコラ入りのお茶やらなにやら、売られています。スリランカではゴトゥコラがプセル入りになって薬屋さんで売っています。
 でも、この自然の妙薬は山に自生するのを取って来て、自然のままに食べるのが一番です。


ゴトゥコラ粥 ゴトゥコラ・カンダ



〈材料〉 ゴツコラの草汁 米 ポルキリ 水 塩
〈作り方〉
@ ゴトゥコラを臼に入れて青汁が染み出すまで搗きます。
A ゴトゥコラの汁をポルキリに加えておきます。
A 粥状に炊いた米にAのポルキリを加えてかき混ぜ、静かに煮ます。

ゴトゥコラの薬効
 ●ゴトゥコラ・サンボール