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2005年春の窯出しスナップショット。

窯出しの日は楽しみです。薪に移って3昼夜、3交代勤務で頑張りました。 苦労の結果は・・・  満足な顔で写真に収まってくれました。

2005年4月

生家のすぐちかくで砂防工事がはじまり、期待していたとおり粘土が出ました。 春には蕨を秋には栗をと、想い出の地です。(2005年5月)

今回はこの青っぽいところを使ってみることにしました。

重機で採ってもらった土を分別しているところ。 左側にある土を汚れをとって手前にわけます。

大きな石を取り除いて粘土作りをします。土色を替えて4種類の粘土を作ってみ ました。これから試験焼きにかかります。どんな土味を見せてくれるか、楽しみ です。

左右の並びは上の写真に対応、半分から上は還元、下は酸化。 原土のままでは砂と石が多く轆轤は大変、調整が必要です。 このクラスの土にはなかなか出会えないので二期工事が注目です。 これらは粘土、釉薬とも100%の高知産です。 高知の焼物もええモンですよ。

粘土の作り方
穴窯で焼成すると土の性格が前面に出てきます。
白く焼きあがる土、黒くなる土、高温に耐えられない土、様々です。
したがって、土探しが最重要になるわけです。
今年(2001年)は、野市町の工事現場の土を粘土にしました。
夏の暑い晴天続きの日が、土が早く乾燥してくれるので粘土作りには最適です。
1.原土の乾燥
2.攪拌、粘土の分離
3.篩で粘土の粒子を揃える
4.沈殿さして水を切る
5.素焼き鉢に入れて乾燥
 
6.入っていた石は、大き
さで分別して取っておく
7.焼成結果(石灰系透明釉)
1220℃〜1250℃
この土は鉄分が多くて焼くと茶系統の色になります。 1250℃以下なら十分使えます。作品に変化をつけるために石は再び入れて使いま す。
同じ石を入れないとちぐはぐなものになってしまいます。
この石は GYPSUM(CaSO4・2H2O)という名だそうです。
辞書を引くと石膏と載っていました。 今まで作った粘土は全てこの石を母岩として出来ていました。 長石が母岩の粘土と違い、高知の粘土の大きな特徴です。

                2001年9月 記