平安時代の陰陽師、阿倍晴明とその友人で殿上人にして武士の源雅博の物語の2冊目である。私が気に入っているシリーズ作品の一つだ。岡野玲子がマンガ化しているので、そっちで知っている人も多いだろう。
源雅博がやっかい事に巻き込まれるか、首をつっこんで、「これはお前の領分のような気がする」と阿倍晴明に相談に行く。晴明はひとしきり話を聞くと「行こう」ということになりやっかい事を解決する、というのがパターンだ。
この二人の会話がとても良い。それから、源雅博の描写がなぜか多い。作者にとっては源雅博こそ主人公かもしれない。