1. | 僕は帰る きっと帰る | |
お話:ごあいさつ | ||
2. | SORAMIMI | |
3. | おやすみ | |
4. | 見えない小鳥 | |
お話:ツアーのこと | ||
5. | もみの木 | |
6. | 小さな魚 | |
7. | MAY | |
8. | てんぷら☆さんらいず | |
お話:キャンペーンのこと | ||
9. | 笛ふき | |
10. | 僕は鳥じゃない | |
11. | キャンディーヌ | |
お話:恋愛論 | ||
12. | 王国 | |
13. | 海の時間 | |
14. | 約束 | |
お話:おしまい | ||
15. | あかり | |
アンコール | ||
16. | ドッペル玄関 | |
17. | 月見て跳ねる |
「オーチャードホールでの『谷山浩子ライブ99 アナタ最高LUCKY TOUR FINAL』へようこそおいでくださいました。 「タイトルでひっくりかえった人がいました『谷山浩子はどうしたんだ』って。前回、オーチャードは101人コンサート300回記念ということで、大101人コンサート。その前はアルバムタイトルとかできれいだったのに、これだからね。たまには良いかなと思ってます。 「開演前に楽屋でモニタで見ていたんですけど、ドッペル玄関ってオーチャードにあわないねぇ」 | |
「これでいいの? という感じ。たまにはいいかー」 | |
「内容はいつもと同じ、楽にして聴いてください。 「出演者の紹介です。 「ベース、マンドリンの渡邊等さん」 | |
「オーチャード全部出てます」 | |
「皆勤賞なんだ。等くん、最近はどんなふう?」 | |
「CD売ってます。そこらへんで」 | |
「しかも父親」 | |
「等くんが父親ってなんか変な気がするね」 | |
「思えば遠くへきたもんだ。ですか」 | |
「ギターの田代耕一郎さん。通称たっしーです。旅行先で現地の楽器買い込んだりしてます。コレクターだよね」 | |
「一応、全部使うんです」 | |
「使うからコレクターじゃないんだ。勉強になっちゃったな。 「各地の話とか、税関の抜け方、詳しいです」 | |
田代さんの税関対策のこととか、手荷物対策の話。宮崎アニメみたいな話題。 | |
「シンセの石井AQ!さんです。谷山浩子のアレンジやプロデュースもしてます」 | |
「なんでも屋です。この一年の話題。『僕は鳥じゃない』かなぁ」 | |
「そこらへんで売ってますね」 | |
「あとは裁判。裁判所デビューです。企画物のCDに関わったのですが、ギャラをもらう前に会社が倒産しまして、債権者集会とか行ったりしてます」 |
『おやすみ』はハンドマイクでした。 | |
「割としっとりとしたのを3曲お届けしました。 「FINAL、オーチャードホールということもあって、曲を変えました。 「ON AIR EAST。土砂降りでした。前の日も次の日も晴れていたのに当日だけ雨。勝負弱い私を象徴するような出だしでした。 「札幌 XANADUというディスコを改装したライブハウスで、ケバイ、じゃないや、豪華な内装でした。 「広島は、これぞ、ライブハウスといった感じでした。 「エがついたはずなんだけど」 | |
「ソフマップ、じゃなくって」 | |
「エルパークだ。エついてたね。 「旅なので、土地の美味しい物とか楽しみもあったはずですけど、連日ライブで、神経質な私は前日とかあんまり食べられないので、楽屋でお弁当もらって帰って食べて、水滸伝読んでました。 「おいしいもの、3つありました。北海道はホッケがおいしかったです」 | |
「ふだん食べているのがホッケで、北海道のはホッケer。今回のはホッケst」 | |
「あとね、長崎のビストロ、広島のさわらがおいしかった。 「ライブハウスのライブって今はオールスタンディングのイメージでしょ。スタンディングできるようにしたつもりだったんだけど、無駄でした。谷山浩子のコンサートはどこいっても谷山浩子のコンサートだし、谷山浩子のファンもどこいっても谷山浩子のファンで」 |
「いい気持ちにしておいて最後でぶちこわす選曲でした。 「『僕は鳥じゃない』27枚目のアルバム。今回、評判いいです。割と多くの人に受けてます。色々な曲が入っているからかな? 「キャンペーンで全国回ったのだけど、『アルバムのコンセプトは何ですか』質問が多くて困りました。その中で、大阪の産経の小山さんがインタビューの前に聴いてて開口一番『バラバラですね』。根にもってしまったので、ツアーの先々で実名で話しているの。これで小山さんは谷山ファンの間で有名人。 「でも、前向きの『バラバラ』だよね。色々いっぱい入っているのって宝石箱みたいで好きです。いいよね」 | |
「いいと思うよ。うん。途中から音声が入りましてお聞き苦しい点がありましたことをお詫び致します」 | |
「(照れて)えへへ。『僕は鳥じゃない』から3曲続けてお聴きください」 |
「『キャンディーヌ』は今回のアルバムで2番目に『何ですかこれは?』と聞かれる曲ですね。 「まず『キャンディーヌ』はラブソングです。『そんなの聴けば解るよ』と言わないでくださいね。登場人物の『ボク』と『キャンディーヌ』の恋はストーリーとしてありますけど、谷山浩子にとってはどうでもいいんです。この後どう進展しようと知ったこっちゃないんです。この歌は谷山浩子の恋を歌ったものだからです。 「18の頃、19だったかな? すっごく好きな人がいて、世界が全然違って見えたんですね。『アタマヘン状態』。その頃に、西麻布の地下劇場でお芝居をみました。キャンディーヌはそのお芝居に出ていたお人形です。役者さんの2,3倍くらいの大きさでした。お芝居の内容はすっかり忘れてますけど、キャンディーヌだけは覚えてるんだよね。 「地下劇場から出ると夜の街に星空、高速道路が走っていて、人通りが少なくって。あれ? 西麻布って高速走ってたっけ?」 | ||
「何年前ですか?」 | ||
「……に、にじゅう……」 | ||
「走ってます」 | ||
「良かった走ってて。ここまで話しといて走ってなかったら、妄想野郎になるとこだった 「『May』みたいな普通の歌詞だと私が聞きたくない物になるので、キャンディーヌみたいなのがやりたかったんです。だから二人がどうなろうと知ったこっちゃないんです。 「恋している時、て『頭ヘン状態』なんです。そういう『頭ヘン状態』が好きです。 「でも、それは『恋をしている自分が好き』というのとは違います。『頭ヘン状態』で見る世界とかが好きなんです。 「手の届かないモノ、例えば『世界』とか『永遠』とか、そういったモノを人に投影しているのが恋の本質なんじゃないかと思うのです。 「知り合いの女の人で、関東の人だったんですけど、札幌の人が好きになってしまい札幌まで行ってしまったんです。一緒に暮らして、あちこち見に行ったりしてすっごく幸せだったんですって。『こんなに幸せでいいのかしら』というくらい幸せで。 「しばらくして、男の人が東京に転勤になって、女の人も一緒に引っ越ししたんだけど、どうもそれまでとは何かが違う。どんなにあちこち見に行っても以前ほど幸せな気持にはなれなくって。 「で結局、別れちゃったんだけど、後で彼女は『札幌という街も含めてあの人に恋していたのね』と話してました。 「恋多き人は、そういう手の届かないモノを相手に投影する人で、手の届かないモノを探して、相手をとっかえひっかえして、たくさん恋をするんだと思います。だから『自分はなんて不誠実なんだろう』て落ち込んだり悩んだりしないでくださいね。 逆に恋の少ない人は手に届かないモノを投影しない人で、だから相手を選んでしまうんじゃないかな。」 | ||
「次はそんな妄想のコトバのラブソングです。『王国』『海の時間』『約束』です。 「『王国』は救いのない歌、『海の時間』は救いのある歌ですね」 |
「照明ショーを楽しんで頂きました。舞台から見たお客さんもきれいでした」 | |
「そうですね」 | |
「そろそろお別れの時間です。今年はこれで最後です。『猫森集会』はあるけれど。 「幻想図書館、2月に名古屋、神戸、広島でやります。今日の出演者では、等くん以外全員参加だね」 | |
泣きまね等さん | |
「幻想図書館に合せて作った曲で、役者になろうとして入った劇団を追い出されて途方にくれているアンデルセンを励ます、という考えたらすごく僭越な歌です」 |
「スタッフの人に『お話は短めにね』と言われてしまいました。何か探して話しちゃうんですよね。えへへ」 | |
パンフレットとパスケースの宣伝 | |
「ライブのタイトル曲をアンコールに持ってくるなんて、お客さんに頼り切っていいのかな、と思いながら選曲しました。でも、谷山浩子のコンサートのお客さんって優しいから大丈夫だよね。すごい失敗しない限りは。うーんすごい失敗ってどんなだろう。 「ドッペル玄関はAQ!さんの作曲。今までAQ!さんの曲で歌ってなかったんだよね」 |