My mountaineering record
トップ 山あるき 山の花 山の用具 雑記帳

No.179 鳥海山
一昨年、雪で頂上に立てなかった鳥海山(2236m)に再度登りました。しかし、今回も強風で頂上に立てませんでした。

日時 2013年(平成25年)10月13日(日)
天候 曇、終日強風
同行 なし

所要時間
湯ノ台駐車場(6.10) ←25分→ (6.35)滝ノ小屋(6.40) ←20分→ (7.00)横堂分岐(7.35) ←25分→ (8.00)河原宿(8.10) ←1時間50分→ (10.00)あざみ坂入口(10.00) ←30分→ (10.30)引返し地点(10.40) ←1時間40分→ (12.20)昼食(12.40 ←20分→ (13.00)河原宿(13.05) ←55分→ (14.00)滝ノ小屋(14.05) ←15分→ (14.20)湯ノ台駐車場

山行概要

河原宿
心字雪渓の方から見た河原宿
昨晩は、鳥海高原家族旅行村のツリーハウスに泊りました。夜半、強い雨音で数回目が覚めましたが、これを除けばほぼグッスリ眠ることができました。午前4時を少しまわったところで起床し、出発の準備を始め、準備が一段落したので外へ出てみると、雨は上がっていましたが、星は出ておらず上空は真っ暗です。昨晩の天気予報では、天気は回復に向っており、午後には日が射すかもしれないとのことなので、魔法瓶に湯を詰めたり、ザックの中身を再確認して、鳥海高原家族旅行村を出発しました。
湯ノ台駐車場には、午前5時半に着きました。今日から3連休のためか、天気は良くないのに、駐車場は6割方、車で埋まっており、出発して行くパーティーもいます。上空の雲には切れ目ができ始めていますが、晴れていれば見える鳥海山の山頂は雲の中で、その上強い風が吹いています。駐車場で、おにぎりの朝食を取り、防風用のウィンドヤッケとオーバーズボンを着用して駐車場を出発しました。
ルートマップ滝ノ小屋までは、ウォーミングアップ代わりになるような緩い登りの石畳の道を歩きます。滝ノ小屋で身の回りを確認し、先へ進みました。滝ノ小屋を過ぎると、すぐ沢床のような道を歩きます。このところの雨のためか、結構水量が多く、沢の中を飛び石伝いに歩くと言った感じです。やがて、この沢床のような道を離れ、斜面を登り始めると右手に滝が見えてきました。白糸ノ滝です。大きな滝ではありません。白糸ノ滝が見えたところで登山道は左へ曲がって、斜面をトラバースし、少し歩いたところで突き当たりに出ました。横堂への分岐です。ここから八丁坂の本格的な登りが始まります。ここまで来る間に体が温まり、汗をかき出したので防寒衣代わりにウィンドヤッケの下に着ていたフリースの上着を脱ぎました。
準備ができたところで出発です。歩いているうちに1〜2度日が射してきたので思わず顔がほころびましたが、結局この日、太陽が雲から顔を出したのはこれだけでした。ここは見晴しがよく、振り返ると庄内平野やその右手の日本海が良く見えます。今日は未だ先が長いので、オーバーペースにならないように一定のリズムで歩くことを心がけました。八丁坂を登り始めて、最初のうちは深くえぐれた道が続くので風はたいしたことが無かったのですが、高度が上がって吹きさらしの斜面に出るようになると、猛烈な風が斜め左前方か吹いて来るようになり、不用意に歩くと風にあおられてバランスを崩します。景色を眺めたり、ペースを崩さないようにして歩く余裕がなくなりました。
やがて斜面が緩くなり、尾根の東側に入ると風はウソのように静かになりました。平らになった道を少し進むと河原宿です。ここには、河原宿小屋がありますが、数年前に営業をやめたとのことで、今は入口がかたく閉められています。小屋を風除けにしてしばらく休みました。晴れていれば、ここから鳥海山の山頂が眺められるのですが、今日はこの先の雪渓の下まで雲が降りてきていて、先の状況は分かりません。私がここで一息入れている時、私と同年輩の男女4人組のパーティーが到着しました。二言三言、言葉を交わしたのですが、話にしっくり感を持てないので、早々に出発しました。
これから向う雪渓の方はガスが降りてきていて、様子が分かりません。初めて歩くコースだとかなり緊張しますが、この先しばらくは一昨年歩いているので、勝手知ったる道です。岩に黄色のペンキで描かれたマーカーを辿って歩きました。昨晩雪が降ったようで、あたりには薄く雪が残っています。しかし、一昨年歩いた時よりずっと少なく、岩の黄色のマーカーを隠すようなことはありません。同じような道がしばらく続き、少々じれてきたところで、前方に背の高い標識が見えてきました。標識にはあざみ坂・頂上と表示されています。
ここから、あざみ坂が始まりました。河原宿から続いた比較的緩やか登りが、急登に変わります。また、登山道の雪は徐々に多くなっており、この辺りまで来ると登山道一面に雪が薄く積もっていて、歩きやすいとはいえません。慎重に歩きました。このあざみ坂で上から下ってくるかなりの数のパーティーとすれ違いました。急な登りを登って行くうちに、ガスがどんどん迫ってきて、そのうち完全にガスの中を歩くようになりました。視界はせいぜい20m程度で、当りの様子が全く分からなくなりました。やがて、登山道の両側の笹の緑が消えて、岩と枯れ草だけの稜線の一端と思われる場所に出ました。
完全な吹きさらしで、西から強風が吹いており、最初は左から、登山道が右に曲がったところで、後からこの強風にあおられました。最近では、十勝岳に登った時、強風に遭遇しましたがその比ではありません。風に正対して歩くのが困難です。頂上までは、順調に行って、ここからまだ1時間ほどかかります。頂上まで行くとなると、この強風の中を往復2時間は歩かなければなりません。寒さは未だ感じませんが、防風、防寒装備が十分とはいえませんので、2時間この強風下に身をさらす自信はありません。しかも、視界は殆ど無く、雪道です。今回は、ここで引き返すことにしました。

鳥海山は一昨年に続き、今回も頂上に立てませんでした。何れまた機会があれば登ってみたいと思っていますが、そう簡単に行ける山ではないので、3回目は無しで終わるかもしれません。

鳥海高原家族村ツリーハウス 鳥海高原家族村のツリーハウス
ツリーハウス室内いわゆるバンガローで、構造は高床式
入口に車を横付けできる
室内には電気が引き込まれており、掃除が行き届いていて清潔だった
この日は3連休の初日で、家族連れやグループ旅行の宿泊客で賑わっていた
駐車場 湯ノ台駐車場
林道終点にあり、目の子でざっと100台近く駐車できそうな広さがある
駐車場の入口にはトイレもある
この下にもう一つ駐車場があるが、かなり下の方で、ここまで歩くとなると、結構なアルバイトになる
登山道入口 登山口
駐車場の入口にある
岩畳のような道の緩い登りがずっと続いている
石畳の道 滝ノ小屋まで道
駐車場から登山道へ入ると石畳の道がしばらく続く
視界はない
この辺りの紅葉は終りに近かった
滝ノ小屋 滝ノ小屋
この日は未だ営業しており、自家発電機が大きな音を立てていた
中へ入ろうかとも思ったが、入るのがなんとなく億劫で行きも帰りも素通りした
登山道 滝ノ小屋の先の登山道
沢床状の道をしばらく歩く
リボンはあるが、水量が多いため沢と勘違いし易い
この日は、私の少し先を歩いていたソロの登山者が引き返してきてきた
白糸ノ滝 白糸ノ滝
上の写真の沢床を離れて少し進むと、登りがきつくなり、写真の白糸の滝が右手前方に見えるようになる
この少し先で、登山道は左へ曲がって沢を離れる
横堂への分岐 横堂への分岐
写真向こう側が滝ノ小屋、左側が鳥海山頂、右側が横堂経由鳥海高原家族旅行村
ここから八丁坂の本格的な登りが始まる
八丁坂 八丁坂の登り
開けた斜面の登りが続く
岩がごろごろしていて歩きやすいとは言い難く、特に下りがつらい
左方向に日本海、後ろに庄内平野が眺められる
八丁坂の眺め 八丁坂からの眺め
左方向に日本海、後ろに庄内平野が眺められる
天気が良ければ、周りの景色を楽しみながら登れるが、この日は風が強く、景色を楽しむ気分にはなれなかった
河原宿 河原宿小屋
ここも風がつよかった
数年前から営業をやめており、小屋の戸は硬く閉められていた
晴れていればここから鳥海山の山頂が眺められる
登山道 心字雪渓の入口
ここから岩がごろごろした中の道が始まる
登りはさほどきつくはない
岩に付けられた黄色のマーカーを辿って歩く
この辺りから雪が目に付くようになってきた
マーカー 心字雪渓の道
岩の中の道がしばらく続く
岩に黄色のマーカーが付けられており、これを辿って歩く
最初は右、その後左にまだ雪渓が残っていた
あざみ坂 あざみ坂
人の背丈より高い柱が立っており、「あざみ坂・頂上」と表示されている
ここからあざみ坂の急登が始まる
雪も多くなってきた
ここの標高が約1920mなので、頂上まではまだ300mほどの標高差がある
あざみ坂の登り あざみ坂の登り
この写真では、旨く表現できていないが、岩だらけの中の急登が続く
稜線付近 あざみ坂の上部
上の写真から更に登ると、道が少し緩やかになり、岩がごろごろしている中を歩く
強い風が吹いていた
引き返し地点 引き返し地点
強風で風に正対して歩くのが困難だった
標高約2080mで、山頂稜線上の伏拝岳まであと僅かだったが、ここで引き返した

このページの先頭へ
AC