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No.150 鳥海山
酒田に所用で出かけたついでに湯ノ台から鳥海山(2236m)に登りました。しかし、前日木枯らし一号が吹いて山頂は雪、且つ道路が午前8時まで通行不可のため、標高1700m付近まで登ったところで引き返しました。

日時 2011年(平成23年)10月27日(木)
天候 晴
同行 なし

所要時間
湯ノ台駐車場(8.20) ←20分→ (8.40)滝ン小屋(8.45) ←1時間25分→ (10.10)河原宿(10.20) ←40分→ (11.00)標高1750m付近(11.15) ←30分→ (11.45)河原宿(11.50) ←1時間10→ (13.00)滝ノ小屋(13.30) ←20分→ (13.50)湯ノ台駐車場

山行概要

河原宿から見た鳥海山
河原宿から見た鳥海山山頂、写真左側の雪の付いた斜面が心字雪渓
湯ノ台駐車場を6時半ごろ歩き出す積りで酒田のホテルを出たのですが、鳥海高原牧場で道路が通行止めになっており、8時にならないと先へ進めません。近くの鳥海高原家族旅行村の駐車場で時間をつぶし、湯ノ台駐車場を予定より2時間ほど遅れて出発しました。
登山道には昨日降った雪が薄く積もっています。出発が予定より2時間ほど遅れ、初めての山でしかも雪道です。頂上まで行くのは無理かな、との思いが頭をよぎります。幸いなことに2〜3人ほど先行者があり、そのトレースが残っていますので、これを頼りに行けるところまで行くことにして歩き始めました。
歩き出して滝ノ小屋まで、大した登りはありません。珍しく、汗もかかずに着きました。ここまで来ると、これまで鳥海山の山頂にかかっていた雲が消えだして、山頂が見え始めました。山頂には雪がだいぶ付いているようです
滝ノ小屋を過ぎるとすぐ、水が流れている沢床を歩くようになります。沢沿いの木に点々とリボンがあるので、これに従って先へ進みます。沢床を少し進んだところで登りがきつくなり、岩場の中の道に変わり、さらにこれを少し進んだところで、登山道は左の方に曲がって、沢から離れました。これから八丁坂の登りが始まります。
ルートマップ八丁坂は決して緩やかな登りではありませんが、開けた岩場の中を景色を眺めながら歩けるので、思ったよりは楽に歩けます。但し、下は雪が積もっているので足を下ろす場所には気を使います。八丁坂の登りの途中で、山の関係者と思われる地元の人に追い越されましたが、この人は河原宿で引き返すとのことでした。しばらく同じような感じの登りが続き、やがて右の方に一度隠れていた鳥海山の山頂が少しずつ姿を見せるようになり、そのうち鳥海山の全貌が目の前に現れました。山頂は雪で真っ白です。
右手に鳥海山の山頂が現れ、道がフラットになり、笹の中の道を進むと河原宿に着きました。平らな雪原の外れに河原宿小屋が建っています。雪原の向うに心字雪渓から山頂まで雪が付いている鳥海山の山頂が眺められます。今日は簡易アイゼン以外の冬の装備を準備してきていません。これから先の雪のことを考えると時間も足りそうにありません。この時点で、今日は頂上まで行くことをあきらめました。頂上まで行かないと決めたので、ここで少し長めの休憩を取りましたが、まだ午前10時を少し回ったところで、時間はあります。幸い、下から続いているトレースが先へ伸びているので、霧がかかると迷いやすいと言われている心字雪渓を歩いてみることにしました。
河原宿小屋の前から平らな雪原を進むと、雪原の端で道は小さな流れを越え、右方向に曲がって心字雪渓へ入ります。心字雪渓へ入ると黄色のペンキマークがついた岩が雪の中に頭を出しています。これに加え、下から続いているトレースが残っているので迷うことはありません。周りの景色を眺めながら、比較的緩い登りをのんびり歩きました。やがて右下に越年した心字雪が現れて少し登りがきつくなり、その先の土手状の尾根の向うに岩のマークとトレースが続いています。この土手状の尾根の上へ出たところでずっと先が見通せるようになりました。登山道はここで雪渓を横切ってその先の小雪路のほうへ伸びています。時計を見ると丁度午前11時です。今日はここで引き返すことにしました。
この後、湯ノ小屋まで下ってサンドイッチとツナ缶にホットレモンの昼食を取り、酒田のホテルには午後3時半ごろ戻りました。湯ノ台の駐車場から車で下る途中、鶴間池を上から眺めましたが葉を落としたブナ林の中のに小さな池が眺められました。確かに一見の価値がある風景です。

切符鳥海山は若い頃、弟と二人で登った山の一つです。この時は東京から夜行て余目駅まで行き、ここから登山口近くまでバスに乗りました。このあと、頂上の無人小屋で一泊して象潟に下山しましたが、当時の山中の記憶は殆ど残っていません。ただし、心字雪渓を登ったことは記憶にありますので、多分今回と同じ湯ノ台コース(但しもっとずっと下の方から)を登ったのだろうと思います。たまたま、このとき買った切符が出てきたので、当時を懐かしく思ってこんなことを書いてみました。
切符の日付を見ると43.9.22とあるので、秋の彼岸の休みを利用して行ったようです。

夜間通行止め 通行止め
看板には、「この先凍結のおそれがあるため夜間通行止めとなります。期間午後5時〜午前8時」、と表示されている。
湯ノ台駐車場 前日の湯ノ台駐車場湯ノ台駐車場
着いた時、鳥海山の頂上にはまだ雲がかかっていた
目の子でざっと100台近く駐車できそうな広さがある
前日、ここまで来てみると、雪が降っており、シャーベット状の雪が積もっていた
登山道入口 登山口
駐車場の入口にある
薄く雪が積もっており、2〜3人のトレースがあった
湯ノ小屋 タクシー申込書の表示滝ノ小屋
小屋は既に閉められていた
入口は鍵がかけられており、冬季の開放はしていないようである
タクシー申込所の看板がかけられており、タクシー会社の電話番号が表示してある
携帯を出してみたら圏外ではなく、使用可能だった
湯ノ小屋から鳥海山頂 滝ノ小屋まで来ると、それまで山頂にかかっていた雲が切れだし、山頂が見えるようになった
山頂は真っ白で、予想よりずっと多い積雪だった
湯ノ小屋の先の登山道 滝ノ小屋を出ると沢床を歩く
リボンがあるので迷うことはない
白糸ノ滝へ続く沢
上の写真の沢床を進むと、登りがきつくなるが、相変わらず沢の中の道が続く
この巣亜芯の少し先で、登山道は左へ曲がって沢を離れる
この沢の奥に白糸ノ滝があるはずだがそれらしいものは見えなかった
八丁坂の登り 八丁坂の登り
開けた斜面の登りが続く
岩がごろごろしていて歩きやすいとは言い難い
左方向に日本海、後ろに庄内平野が眺められる
八丁坂の眺望 この写真では分かり難いが、写真中央右側が日本海
広々とした眺望を楽しめる
鳥海山頂 鳥海山頂
八丁坂が終りに近づくと右手に鳥海山頂が眺められるようになる
ここまで来ると河原宿まであと僅か
河原宿小屋 河原宿小屋河原宿小屋
入口はすべて鍵がかけられており、冬季の開放はしていないようである
小屋の後ろにトイレがあるが、ここも入口は閉められていて、使用できなかった
小屋の角にタクシー申込書の看板がかけられており、小屋から無線連絡できる旨の表示がある
河原宿 河原宿
写真の手前側に河原宿小屋がある
心字雪渓入口 心字雪渓の入口
ここから岩がごろごろした中の道が始まる
登りはさほどきつくはない
右の方の岩の表面に行くなと言う意味の黄色の×印がペンキで描かれていた
心字雪渓 心字雪渓
雪はそれほど積もっていなかったが、夏道が完全に隠れているため、トレースが無いと岩のペンキマークだけでは、ルートを探すのに一苦労する
残っていたトレースも何回か夏道を外していた
心字雪 越年した心字雪
中央の雪の段差の高さは私の身長より高いと思われる
私が20台のころ、鳥海山の万年雪をミニ氷河と紹介している山の雑誌があった
河原宿と小屋 振り返ると河原宿の小屋が良く見える
あまり高度差は無い
心字雪渓上部 土手状の尾根
同じような道が続いているので、この土手状の尾根の先で引返した
鳥海山頂 引き返し地点
標高約1650mで、山頂は随分間近に見えるようになった
この先で道は下り気味になり、雪渓を横断していた
ここが大雪路と小雪路の境界と思われる

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