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No.162 一切経山
磐梯山南蔵王と歩いて、今日が3日目の東北の山あるきで、一切経山(1949m)に登りました。当初は、翌日も山を歩く積りだったのですが、雨との天気予報だったので、翌日の山あるきは中止して、この日帰宅しました。

日時 2012年(平成24年)10月10日(水)
天候 曇
同行 なし

所要時間
浄土平駐車場(7.55) ←55分→ (8.50)酢ヶ平分岐(8.50) ←45分→ (9.35)一切経山頂上(9.45) ←1時間35分→ (10.20)酢ヶ平避難小屋(10.20) ←40分→ (11.00)姥ヶ原分岐(11.00) ←50分→ (11.50)浄土平

山行概要

酢ヶ平、鎌沼の眺め
酢ヶ平と鎌沼
福島市内のビジネスホテルを出発するとすぐ、これから向う吾妻連峰の山並が運転席の前に広がります。上空は晴れていますが、吾妻連峰の山頂付近にだけ、大きな笠雲のように雲がかかっています。天気は下り坂で、明日は雨の天気予報が出ているので、今日の天気はあまり期待しないようにしようなどと考えながら車を運転しました。浄土平の駐車場に着いてみると、登山口に近い無舗装の駐車場には10台ほど車が止まっていますが、メインの駐車場の方はガランとしています。メインの駐車場のビジターセンターの前に駐車しました。
目の前の吾妻小富士には雲がかかっていませんが、今日の目的の一切経山の方は雲がかかっています。車の外へ出てみると身震いするような冷たい風が吹いています。今日はホテルですっかり準備をしてきたので靴を履くとすぐ出発しました。
登山道は舗装していない駐車場の角から始まります。登山道へ入ると右側に登山者カードの投函箱が立っており、その先で道は酢ヶ平(至一切経山)方向と姥ヶ原(至谷地平)方向の二手に分かれます。ここは導標に従い、右の道を進みました。ここから緩い登りが始まります。右手に一切経山へ続く斜面を見ながら登ります。後ろを振り向くと吾妻小富士の噴火口が眺められます。ひとしきり登ったところで、登りが緩やかになり目の前に木道が現われました。木道を進むとすぐ一切経山と鎌沼・姥ヶ原の分岐が現われ、一切経山の方向に酢ヶ平避難小屋が見えます。
木道を右折する形で一切経山の方へ向かい、避難小屋の脇をすり抜けるようにして進み、小さな沢を横切ると一切経山の登りが始まります。ガレ場の少々きつい登りですが、浮石をよけて歩くことができるので、ガレ場としては歩き易い登山道です。登り始めると眼下の酢ヶ平や鎌沼、一切経山の斜面の紅葉が目を楽しませてくれます。この登りは長くは続かず、やがて広い稜線の上の緩い登りに変わります。この頃になると完全にガスの中を歩くようになり、辺りは白一色になりました。風も結構強くなりました。この風、登る場合は追い風ですが、下る場合は向かい風になります。上から下ってくる人達とすれ違いましたが、一様に寒そうな顔をしています。
ルートマップやがて目の前に大きなケルン、というよりは小山のような石積みが現われました。一切経山の頂上です。私が頂上に着いたとき、男女のペアが一組いましたが、私が頂上に着くと彼らはすぐ下ってしまったので、頂上は、私一人になりました。晴れていれば、ここから五色沼が見えるはずなのですが、前述のように周りは白一色で何も見えません。しかし、上を見ると雲の中に太陽の丸い形が見え、時々薄日が射します。もしや雲が切れるのでは、との思いで、少し頂上に残ることにして、ウィンドヤッケを着込みました。ザックの温度計は5℃を下回っており、風速10mを越えると思われる強い風が吹いているので、こうでもしないとすぐ体が冷えてしまいます。 前述の石積みの風下側でしばらく様子を見ましたが、残念、かえって雲が濃くなるような感じがするので、頂上からの眺望をあきらめ、下ることにしました。
朝通った一切経山と鎌沼・姥ヶ原の分岐まで戻り、ここから鎌沼のほうへ向い、のんびり鎌沼の畔を半周して昼前に浄土平の駐車場に戻りました。駐車場に戻ってビックリです。朝着いた時はガラガラの駐車場が満車状態で、観光客や登山者、ハイカーであふれかえっていました。浄土平の駐車場で昼食を取り(屋台で作っていた焼きソバが旨そうだったので食べてみましたが、残念外れでした。)、鷲倉温泉に入って帰宅しました。当初の計画はもう1泊して、山歩きをする積りだったのですが、明日は雨との天気予報だったので、計画を1日短縮しました。

ここを始めて訪れたのは、昭和31年(1956年)ですから、今から半世紀以上前になります。中学校のクラブ活動の指導教官を務めていた先生が山好きで、毎年夏休みになると先生のクラブ活動に参加している生徒の中の希望者を山に連れて行ってくれました。このときは、土湯から入って、鎌沼の畔にテントを張ってキャンプを楽しみ、高湯に下りました。まだ磐梯吾妻スカイラインはできておらず、山中では殆ど人に会わなかったのではないかと思っています。その後、大学生の時に一度、サラリーマンになってからは弟と2回、ここを訪れました。この4回の山行にはいずれも、他の山行にはない、特別の想い出があります。山登りを再開した時、何れは行こうと心に決めていたのですが、実現するまでに随分時間が経ってしまいました。

浄土平駐車場 登山道入口の駐車場浄土平駐車場
以前は有料だったが、磐梯吾妻スカイラインと共に今は無料となっている
人気の駐車場だが、私が着いたときはまだ数台しか駐車していなかった
写真左側の建屋はビジターセンターで、その裏手に写真右の駐車場がある
登山道の入口はこの駐車場の向って左奥にある
登山道入口付近 登山道
駐車場の一角から登山道に入るとすぐ登山カードの投函箱が右手に現われる
酢ヶ平、谷地平分岐 酢ヶ平と姥ヶ原の分岐
上の写真の登山道を真っ直ぐ進み、潅木の樹林の中に入ったところにある
二又になっており、右手の酢ヶ平の方の道へ入った
吾妻子富士 吾妻小富士
酢ヶ平と姥ヶ原の分岐を過ぎ、少し歩くと吾妻小富士の噴火口が眺められるようになる
一切経山への分岐 一切経山への分岐
浄土平駐車場から酢ヶ平へ向う登りを登りきって少し歩いたところでこの分岐が現われる
写真左方向が浄土平駐車場、右方向が鎌沼、手前方向が一切経山
酢ヶ平避難小屋 避難小屋内部酢ヶ平避難小屋
写真左側の建屋が避難小屋で、右の建屋は公衆トイレ
右の写真は避難小屋の中で、一面土間のせいか、かなり広く感じる
整理整頓は可もなし不可もなしと言ったところ
ガレ場の登り 一切経山の登り
酢ヶ平避難小屋を過ぎて、小さな沢を渡るとガレ場の登りになる
一切経山山頂付近 一切経山頂上近くの登山道
だだっ広い稜線上を歩く
道の両側にはコースロープが張ってあるので、ガスの中を歩いても道を外れる心配は無かった
一切経山頂上 一切経山頂上
小山のようなケルン(石積みが)ある
気温は5℃で強い風が吹いていたので、かなりの寒さを感じた
酢ヶ平 酢ヶ平
一切経山から下ってきて、鎌沼方向に向った
晴れていれば開放感のある素晴らしい景観を楽しめるところである
鎌沼1 鎌沼1
一周はできないが、半周ほど木道が設置されいて、木道沿いに休憩所もも設けられている
浄土平駐車場とは標高差が200mほどある
浄土平からは格好のハイキングコースで、天気が良くないのにもかかわらず、多くの人が歩いていた
鎌沼2 鎌沼2
鎌沼周辺では、この辺りが最も私の好みの風景
日が当っていないので、紅葉が鮮やかに見えないのが、残念
姥ヶ原・東吾妻山への分岐 谷地平・東吾妻山分岐
棒状の導標が1本、ポツンと立っていた

浄土平駐車場、姥ヶ原分岐 姥ヶ原分岐
導標が立っている
一切経山の方から鎌沼の畔の木道を歩いてくると、ここで鎌沼が終わる
写真左方向が浄土平駐車場、右方向が姥ヶ原

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