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No.123 苗場山
苗場山(2145m)は、今回の2泊3日の山行の目玉です。期待にたがわず、山頂に広がる高層湿原の景観に目を奪われました。

日時 2009年(平成21年)8月16日(日)
天候 晴
同行 なし

所要時間
和田小屋(6.30) ←1時間20分→ (7.50)下ノ柴(8.00) ←50分→ (8.50)中ノ柴(8.55) ←20分→ (9.15)上ノ柴(9.15) ←15分→ (9.30)小松原分岐(9.30) ←15分→ (9.45)神楽ヶ峰(9.50) ←15分→ (10.05)雷清水(10.10) ←25分→ (10.35)九合目(10.40) ←35分→ (11.15)苗場山山頂(11.15) ←10分→ (11.25)苗場山頂上で昼食(12.00) ←20分→ (12.20)苗場山山頂(12.20) ←20分→ (12.40)九合目(12.40) ←15分→ (12.55)雷清水(13.05) ←25分→ (13.30)神楽ヶ峰(13.30) ←15分→ (13.45)小松原分岐(13.45) ←10分→ (13.55)上ノ柴(13.55) ←10分→ (14.05)中ノ柴(14.05) ←30→ (14.35)下ノ柴(14.40) ←50分→ (15.30)和田小屋

山行概要

苗場山山頂の高層湿原
苗場山山頂の高層湿原
池塘の点在する湿原には白いワタスゲが咲いていた
和田小屋の朝食は、午前6時ですが、6時少し前に準備が出来ました。泊り客2人で特にこれといった言葉を交わすことも無く食事をし、小屋を6時30分に出発しました。登山道は和田小屋の前の草原を通って樹林の中に続いています。
昨日の平標山のようにいきなり階段は現れず、その代り泥濘と岩のごろごろした道が続いています。スパッツをつけようかと一瞬思いましたが、ザックから出すのが面倒なので、そのまま歩き続けました。最初は緩やかだった登りが次第にきつくなります。岩がごろごろしており、決して歩き易い道とはいえません。登りもそうですが、下りはもっと嫌だなと思いながら歩きました。見晴らしの無い同じような感じの道をしばらく歩き、スキー場のゲレンデ間を結ぶ道を横切ると、木道が広くなった休憩所が現れました。下ノ柴と表示した標識が立てられており先着した登山者が休んでいます。和田小屋で同宿だった登山者がいたので二言三言話をしながら私も一休みしました。
先に休んでいた登山者が皆行ってしまったので私も釣られるように、ここを後にしました。相変わらず岩や石ころがごろごろしている道が続きます。やがて目の前が開け、前方の木道の先に休憩所が現れました。中ノ柴です。草原の中の気持ちの良い休憩所です。ここから木道を2回、乗り継ぐようにして歩くと、また小さな休憩所が出てきます。上ノ柴と標識に記載されています。登りが緩やかになり、更に少し歩いて小松原分岐に着きました。ここから、道は殆どフラットになり、ホッと一息つけます。左手の眺望が開け、田代湖や昨日歩いた平標山などが眺められます。そろそろ苗場山が見られてもいいのにと思い始めたら、神楽ヶ峰の標識が現れました。しかし、ここでも苗場山は見えません。
ルートマップ一休みして、その先の尾根の突端を右に回りこんだところで、苗場山が目の前にドンと現れました。台形をした大きな山で、ここから一度かなり下って上り返します。もったいないと思いながら下りました。下りきる少し手前で水場が現れました。雷清水と記された標識が立っていて、数人の人が休んでいます。目の前一杯に苗場山が広がっていて、見晴らしも抜群です。冷たい水でのどを潤し、しばらくここで休みました。
雷清水から少し下ったところが神楽ヶ峰と苗場山の間の最低鞍部で、最低鞍部からしばらく道は緩やかになります。お花畑を過ぎ、九合目の標識を過ぎると急登が始まります。今日一番の急な登りですが、見晴らしがあって涼しい風が吹いているので、思っていたよりは楽に歩けます。やがて目の前が開け、木道が現れ、木道を歩き始めたところで、高層湿原が目の前一杯に広がりました。しばし目を奪われ、息を呑む思いで、目の前の景色を眺めていました。

木道の先の少し小高いところに小屋が2軒建っています。多分そちらが頂上と思い、景色を楽しみながら、木道の上をのんびり歩きました。頂上を確認した後、遊仙閣の前の休憩用のベンチで湯を沸かしてのんびり昼食を取り、昼食の後は山頂の木道の上を散歩気分で歩き、下山の途につきました。
和田小屋の前に止めた車の前で荷物の整理をし、和田小屋に礼を言って、今日の宿の浅草山荘に向かいました。浅草山荘に午後5時半少し前に着き、のんびり温泉につかって疲れを癒しました。なんともいえぬいい気持ちのひと時です。


苗場山は花が多いと聞いていましたが、花数はそれほどでもありませんでした。和田小屋の小屋番は、夏と秋の花の入れ替わり時期だと言っていたので、花の少ない端境期だったのかもしれません。山頂は既に花のシーズンが終わってしまったのか、ワタスゲ以外にこれといった花を見かけませんでした。

和田小屋 和田小屋
プリンスホテルの経営で山小屋と言うよりはスキー客向けのロッジ
中は全体にゆったりした作りになっており、2階が食堂、3階が宿泊所で、1階はトイレと洗面所
小屋番は男性で、営業心は旺盛だが嫌味が無く好感が持てた
ここに泊ると小屋の前で、駐車可能になるので、登りは2〜30分ほど歩く時間が短縮できる
仙人の湯 仙人の湯仙人の湯風呂桶
和田小屋には風呂があり宿泊客は入浴可
小屋の前のよしず張りの中に、ドラム缶の風呂桶が設置されている
この構造からすると1回に入れる人数はせいぜい2人
登山口 登山口
和田小屋の前のスキーゲレンデにロープが張ってあり、この中を進むと登山道に入る
五合目 五合目
標高1530m付近
この標識が立っている以外、何もない
下ノ柴 下ノ柴
休憩用のベンチはないが、写真のように木道を広げたような休憩スペースが設けられている
標識には六合目と表示されている
中ノ柴へ40分の表示があるが、私は50分かかった
登山道 地図から、急坂は下ノ柴までと思っていたが、下ノ柴を過ぎても結構キツイ登りが待っていた
このあたりは未だ樹林の中で、視界は開けない

中ノ柴 中ノ柴
下から、下ノ柴、中ノ柴、上ノ柴と柴の名が付いた休憩所が3つある
その中で、この中ノ柴が最も広い
ベンチも前後の木道や階段も新しいので、最近この一帯は整備されたらしい
ここから、周りの樹林は疎らになり、見晴らしの良い道が続くようになる
神楽ヶ峰へ35分、下ノ柴へ25分の表示がある
階段 階段
中ノ柴からはしばらく新しい階段の上を歩く
傾斜は緩いので、登りも、下りも歩き易い
上ノ柴 上ノ柴
下ノ柴同様、ここも休憩用のベンチはないが、板敷きの休憩スペースが設けられている
視界が開けていて、気持ちの良い場所である
顕彰碑 顕彰碑
苗場山を世に紹介したとして松木、酒井両氏の顕彰碑が建てられていた
ここから、小松原分岐まではあと僅かの登り
小松原分岐 小松原分岐
見晴らしの良いところで、これまで続いた登りは、ここで一時終り
ここから神楽ヶ峰まで、道は殆どフラットになる
小松原分岐の風景 小松原分岐から霧ノ塔方向
緑の絨毯を敷いたような草原が広がっている
神楽ヶ峰への登山道 小松原分岐から神楽ヶ峰までの道
進行方向左側が開けた明るい道が続く
田代湖 神楽ヶ峰付近からの眺め
小松原分岐を過ぎると左手眼下に田代湖が見えるようになる
神楽ヶ峰 神楽ヶ峰
ここの標識には八合目と表示されていた
これと言った特徴は無く、標識が無ければ、それと気が付かない
苗場山は、この先を右に曲がったところで、眺められるようになる
苗場山 苗場山
神楽ヶ峰の先で初めて目の前に現れる
まだかなりの登りがあることをここで実感できる
実際にはここから100m強下って、250mほど登る
雷清水 雷清水
冷たい水が岩に打ち込まれたパイプから流れている
神楽ヶ峰20分、苗場山頂50分の表示がある
お花畑 お花畑
登りはこの標識を見落とした
お花畑と言っても、花が一面に咲いているわけではない
昨日登った平標山のお花畑の方が花の密度は濃かった
九合目 九合目
ここから苗場山一番の登りが苗場山山頂まで続く
見晴らしが良いので、これに気がまぎれて歩き易い
苗場山から見た神楽ヶ峰 苗場山山頂近くから神楽ヶ峰
振り返るといつのまにか神楽ヶ峰の上に来ていることが分かった
この直後、山頂の端に着いた
山頂の木道 苗場山山頂の木道
少し先の小高い丘の上に山小屋が遠望できる
ここからは下の写真のような、素晴らしい高層湿原を眺めながら歩く
苗場山山頂の景観
これまでと別世界の天上の楽園が広がっている
会津駒ヶ岳の山上の高層湿原とは一味違った景観である
山頂の風景
苗場山頂上 苗場山頂上
山小屋の遊仙閣の裏にあって、木道コースから外れているので、場所が分かりにくい
苗場山山頂標高2145.3mと表示した木柱が立てられている
苗場山の山頂には山小屋が2件あるが、かぐらスキー場が経営する遊仙閣は営業を休止していた
自然体験交流センター 苗場山自然体験交流センター
自然交流センター入口中へは入らなかったが新しく大きなつくりの小屋である
一泊二食8500円、素泊まり5500円と表示してあった
トイレは有料で100円、または休憩料300円を払って使用する

休憩ベンチ 苗場山山頂の木道と休憩用のベンチ
山頂には木道沿いに複数の休憩用ベンチが設置されている

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