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No.112 東天狗岳
前回の山行では、天候が悪かったために、登る積りだった東天狗岳(2646m)を登らずに下山したので、今回は東天狗岳に登るのを目的に出かけました。幸い今回は、好天に恵まれ東天狗岳に登ることが出来ました。

日時 2009年(平成21年)3月11日(水)〜12日(木)
天候 3月11日 曇り一時晴
    3月12日 晴
同行 なし

所要時間
3月1日
渋の湯(11.20) ←25分→ (11.45)高見石分岐(11.50) ←35分→ (12.25)八方台分岐(12.30) ←30分→ (13.00)唐沢鉱泉分岐で昼食(13.20) ←1時間→ (14.20)黒百合ヒュッテ
3月2日
黒百合ヒュッテ(6.40) ←1時間10分→ (7.50)天狗の奥庭分岐(7.50) ←30分→ (8.20)東天狗岳(8.35) ←1時間10分→ (9.45)黒百合ヒュッテ(10.50) ←25分→ (11.15)唐沢鉱泉分岐(11.15) ←20分→ (11.35)八方台分岐で昼食(11.50) ←20分→ (12.10)高見石分岐(12.10) ←20分→ (12.30)渋の湯

山行概要

3月11日
東天狗岳の登り
天狗岳の登り
写真ではきつい斜面には見えないが、実際は結構きつい斜面で、トレースがないとここで一汗かくことになる。この日は強風で斜面に雪煙が舞っていた。
いつものように茅野駅発10時20分のバスに乗りました。相変わらずバスはがらがらで、終点の渋の湯まで乗車したのは私を含めて2人です。バスを降りるとすぐ雪道ですが、辺りの木々に雪は殆ど付いていません。ここ数日たいした雪は降っていないようです。バスを降り、簡易アイゼンを付けて、歩き始めました。唐沢温泉分岐で、八王子の駅で買った昼食用のおにぎりを2個食べ、渋の湯から3時間で黒百合ヒュッテに着きました。
ヒュッテに着いてみると既に先客が数名居り、結局この日の泊り客は私を含め、合計8名でした。ここ数年、雪の季節にこのヒュッテに泊まる際は、私一人か場合によるともう一人だったので、こんなに大勢の宿泊客と一緒になるのは、初めてです。 
夕食は5時30分、消灯は8時〜8時30分です。この日は曇天で風が強く、外へ出て写真を写す気にならなかったので、消灯まで、他の登山客と一緒にヒュッテの中のストーブにあたっていました。例によって、山談義に花が咲いていましたが、私はあまり加わる気になれず、消灯まで長く、退屈な時を過ごしました。

3月12日
午前5時前に目が覚めましたが、そのまま布団でウトウトし、5時30分に布団から起き出しました。天気が気になったので、起き出してすぐ外へ出てみると、風はありますが快晴です。今日は食欲があり、午前6時からの朝食は、茶碗一杯分のご飯を無理なく食べることが出来ました。 魔法瓶に湯を詰めてもらい、いざ出かけようと荷物を確認すると、昨晩サブザックに入れたはずのハンディGPSが見当たりません。これを探すのに10分ほど時間をロスしました。
ルートマップ荷物の確認が終りヒュッテの外に出ました。同宿した他の登山者達は、全員ストーブの周りでまだ話に興じていました。ヒュッテの入口の温度計は−19℃を指しています。頂上は−20℃を切っているでしょう。アイゼンを付け歩き始めました。上空は真っ青で雲は見当たりません。冷たい風が吹いていますが、ここでは未ださほど強くはありません。中山峠でいつものように防風対策をしました。ここまで来ると強い風が吹いているのが分かります。目出帽をかぶり、今日はゴーグルを付けました。
中山峠から樹林帯を歩くとやがて目の前に雪の急斜面が現れます。ここで樹林帯の中の道は終り、頂上まで吹きさらしの中を歩きます。ここでもう一度自分の身の回りを確認し、トレッキングポールをピッケルに持ち替えて歩き始めました。昨日までのトレースが雪面に残っていますが、今日歩くのは私が最初なので、足もとがくずれたり、雪を踏み抜きます。時折ステップを切り、足元を確認しながら、強い向かい風の中を歩きました。やがて斜面を登りきり、少し右方向に歩くと天狗の奥庭の分岐に着きました。一息入れたいところですが、風が強いので写真を数枚写して、頂上へ向かいました。
雪の季節はここから天狗の鼻までの間が道を外しやすいところです。今回も気をつけていたのですが、強風に気をとられ、天狗の鼻の直下で道を少し下側に外してしまいました。天狗の鼻を越えると頂上は目の前です。強い風の中で、頂上に立ちました。山登りを再開してから、積雪期にここに立つのは4回目ですが、風は今回が一番強いように感じました。今日は西天狗岳まで行くつもりはないので、この後は下山するだけです。気持ちにも余裕があったので、風を背にして腰を下ろし、魔法瓶に持参した暖かいコンソメスープを飲んで、チョコレートをかじり、一息入れました。
頂上で15分ほど過ごして、下山しました。黒百合ヒュッテまでの間で、下から登ってくる登山者2人とすれ違いましたが、いずれも昨日同宿した人達です。黒百合ヒュッテには、午前10時前に戻りました。急げば渋の湯11時30分発のバスに間に合いそうだったのですが、バタバタする気にならず、ゆっくり荷物を整理し、残った魔法瓶のコンソメで今日の昼食用に持参したハム入りのクロワッサンを食べて、一息入れました。ここで、1時間ほど時を過ごして下山しました。時間は十分なので、かなりのんびり歩いたのですが、それでも時間が余ってしまい、渋の湯で風呂に入った後、バス停の前で1時間以上バス待ちをしました。

帰宅してから、小鼻がヒリヒリ痛むようになりました。鏡で見ると黒いかさぶたが出来ており、このかさぶたが取れるまでに10日ほどかかりました。東天狗岳から下る際、メガネが曇るので目出帽から鼻を出して強風下を歩いたので、しもやけまたはごく軽い凍傷にかかったようです。

3月11日 渋の湯〜黒百合ヒュッテ
渋の湯登山口と登山指導所 渋の湯登山口と登山指導所
渋の湯のバス停から川沿いに歩いて数分の所にあり、登山カードが備えられている
黒百合平や高見石へはこの登山指導所の前を右折し、川を渡る
高見石分岐 高見石分岐
ここから八方台分岐までは、渋の湯〜黒百合ヒュッテ間で最もきつい登りが続く
八方台分岐 八方台分岐
明るい広場で、ここから唐沢鉱泉分岐までは、緩やかな登りになる
前回はここで昼食にしたが、今回はこの先の唐沢鉱泉分岐で昼食にした
唐沢鉱泉分岐 唐沢温泉分岐
ここまで来ると、雪が深くなる
今回はここで昼食にした
この日は、ここから唐沢鉱泉の方へ下って行く登山者がいたが、ひざの上まで足が雪に潜っていた
天狗の奥庭の丘 右手が開け、小高い丘が見えるようになると、黒百合ヒュッテまでは、あと僅か

3月12日 黒百合ヒュッテ〜東天狗岳〜渋の湯
黒百合ヒュッテ 黒百合ヒュッテ
小屋番は2人
いつもは女性の小屋番がいるのだが、この日は男性だけだった
朝出発する時、小屋の入口の温度計は−19℃だった
晴天 黒百合ヒュッテ前の丘
風はあったが、雲ひとつ無い青空が広がっていた
中山峠付近から見た東天狗岳 中山峠付近から見た東天狗岳
中山峠のすぐ先に大きな岩があり、ここから東天狗岳の天狗の鼻が良く見える
天狗岳 中山峠から少し歩くと一度辺りが開け、東西天狗岳が一望できる
この日も、諏訪側から佐久側へかなり強い風が吹いていた
東天狗岳の登り 東天狗岳の登り1
森林限界を過ぎて、目の前の雪の壁を越えると、しばらく吹きさらしの広い斜面のなかのきつい登りが続く
登りの際は、トレースが殆ど風で飛ばされており、結構アルバイトを強いられた
この写真は、下山時に写した
東天狗岳の登り 東天狗岳の登り2
上の写真は広い斜面の下部で、こちらが上部
写真中央の黒い点は、登っている登山者
この後、右方向に進むと、天狗の奥庭分岐に着く
ここの下りは、目の前が開け、アイゼンが良く効いて爽快そのもの
この写真も下山時に写した
天狗の奥庭分岐 天狗の奥庭分岐
ここまで来ると、キツイ登りは終りで、東天狗岳の頂上までは、あと僅か
写真のピークは天狗の鼻で、東天狗岳の頂上は、その向こうにある
ここは、風の通り道で、この日も風が強かった
天狗の奥に和文機から見た蓼科山 天狗の奥庭分岐
ここまで登ってきて振り返ると眼下に黒百合ヒュッテ、その向こうに蓼科山が眺められる
更に左の方には、北アルプスや乗鞍岳、中央アルプスなどが眺められる
東天狗岳頂上 東天狗岳頂上
ここからの眺望は言わずもがな
素晴らしいの一語に尽きる
西天狗岳 東天狗岳から見た西天狗岳
のっぺりした山肌が印象的
雪は深そうだった
東天狗岳から南八ヶ岳
東天狗岳頂上から南八ヶ岳
渋御殿湯 渋御殿湯
現在ここで営業している旅館は、ここだけ
立寄り湯は800円/回
この奥にもう1軒、建屋があるが廃屋状態で、営業していない
今回は風呂に入った後、ここで1時間以上バス待ちをした
何も無いところで、ここで悪天の日のバス待ちは悲惨そのもの

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