My mountaineering record
トップ 山あるき 山の花 山の用具 雑記帳

No.74 三岩岳
昨日の田代山・帝釈山は曇りと雨の中の山歩きになりましたが、東北地方も今日が梅雨明けとのことで、青空の下で出発しました。しかし、昼頃から雲が多くなり、三岩岳(2065m)の頂上では雲が多く、見たかった会津駒ヶ岳は眺めることができませんでした。

日時 2006年(平成18年)8月2日(水)
天候 晴れ後曇り
同行 なし

所要時間
駐車場(7.20) ←35分→ (7.55)黒桧沢渡渉地点(8.00) ←1時間10分→ (9.10)最初の水場(9.15) ←25分→ (9.40)旧道分岐(9.45) ←2時間5分→ (11.50)避難小屋で昼食(12.20) ←55分→ (13.15)三岩岳頂上(13.25) ←45分→ (14.10)避難小屋(14.20) ←1時間5分→ (15.25)旧道分岐(15.30) ←1時間20分→ (16.50)駐車場

山行概要

頂上から見た三つ岩
三岩岳頂上から見た三つ岩
泊まった旅館の朝食は通常午前7時からですが、三岩岳に登ると言ったら、6時半前に朝食を出してくれました。朝食が少し早かったので、登山口のある窓明けの湯の前の駐車場にも予定より少し早く着きました。
駐車場に着いて、さて登山口はと、周りを見渡したのですが見当たりません。インターネットなどの紹介記事から、目の前にある雪崩除け(スノーシェッド)を乗り越える梯子があると思い込んでいて、スノーシェッドへ登る梯子を探したのですが見当たりません。ウロウロ歩いて探した結果、道路(国道352号線)の向こう側のコンクリートのスロープが登山口だと分かりました。
ここからスノーシェッドの天井に上がり、少し歩くと右側に鉄製の階段がかかっていて、これを登ると登山道が先へ続いています。ここから、しばらく黒桧沢の右岸沿いになだらかな道が続きます。最初かなり下の方を流れている黒桧沢がだんだん上に上がってきて、黒桧沢の渡渉地点に着きます。どんなところかと思っていましたが、コンクリート製の足場が作られており、安心して渡ることができます。ここで黒桧沢の左岸に渡って沢沿いに少し歩き、やがて右手の尾根に取り付きます。急坂がしばらく続き、あっという間に汗が噴出しました。やがて稜線に出ると反対側の沢音が耳に入ってくるようになります。音は聞こえますが、沢は木の陰になっていて見えません。
尾根に出て、更に少し急坂を登ると道はブナ林の中へ入り、登りも緩やかになり、ホッと一息つける感じになります。道が山腹を巻くようになると水音が聞こえ出し、最初の水場が現れました。コップで水を汲んでみましたが小さなごみなどは入っておらず、冷たくて美味い水です。ここで水を補給して先へ進みました。この後旧道分岐までの間、小さな沢を数箇所横切りますので、もう少し先でも水を補給することができます。旧道分岐に着いて、一息入れました。風が無く、蒸し暑い感じで、全身汗まみれです。ズボンもモモから上が汗でぐしょ濡れになっています。

一息入れて歩き出しましたが、ここからまたしばらく、きつい登りが続きます。しかも、今度は木陰が少なくなって、直射日光にさらされる場所が多くなってきました。旧道分岐から1時間ほど歩くと、今まで続けていた30分に1回の休憩を維持するのが苦しくなってきました。だらだら休む訳にはいかないので、登りが緩くなる1999mのピークを目指します。1999mのピークを越えたのが確認できたところで、確かに登りは緩くなったようですが、へばってきた我が身には、つらく感じます。旧道分岐には、避難小屋まで100分と表示してありましたが、125分かかって避難小屋に着きました。
避難小屋の前には水場があり、冷たい水が流れています。避難小屋に着くとまずのどを潤し、昼食の支度を始めました。昨日と同様、カップラーメンです。疲れてはいましたが、幸い完全にバテていなかったので、食欲は十分あり、カップラーメンは全部食べられました。

ルートマップ頂上まで、まだしばらく歩きますので、キリの良いところで昼食を切り上げ、歩き出しました。道はこれまでと比べるとずっと緩やかです。道をふさいだ倒木を何本か乗り越え、短い木道のある小さな草原を越えると左側の視界が開け、昨日登った田代山方向の山々が眺められます。更に進むと再び短い木道があり、これを越えて裸地を登って少し歩くと頂上直下の稜線に出ました。目の前に会津駒ヶ岳が大きく聳えています。しかし見えたのは一瞬で、すぐ雲に隠れてしまいました。景色が良いところなので時間があれば一息入れたいところですが、既に午後1時を過ぎていましたので、頂上へ向かいました。
三岩岳の頂上も昨日の帝釈山同様、あまり広くはなく、標識がポツンと立っているだけです。頂上に着いて会津駒ヶ岳の方を見ると、三岩岳から会津駒ヶ岳へ続く稜線の右方向から、雲がどんどん涌いていて、時折シルエットのように会津駒ヶ岳の稜線の輪郭が見えるだけで、面白くありません。時間が時間でしたので、頂上には長居をせずに、下山の途につきました。

三岩岳は想像していたより、大分きつい山でした。登山口から頂上までの標高差は、1300mほどですから、丹沢の日帰りぐらいと思っていたのですが、ずっときつく感じられ、時間もかかりました。暑い一日で、飲んだ水は3リットルを越えており、駐車場にたどり着いたとき、靴下、ズボン、上衣、・・・・・身につけていた衣類は総て汗でグショグショでした。この日は、桧枝岐泊まりですからそのまま民宿に向かい、民宿の主の勧めで近くの駒の湯に行き、そこで汗を流して、衣服を着替え、さっぱりした気分になりました。

花の数は多くはありませんが、種類は多いように思えました。この日山中で会った登山者は5人で、いずれも男性のソロでした。最後に会った人と少し話をしましたが、この人はこの日避難小屋に泊まり、明日家向山から保太橋に下るといっていました。

「山の花」に写真を収録した花:
イワカガミイワイチョウモミジカラマツオオバギボウシシナノキンバイギンリョウソウツルアリドウシミツバオウレンミヤマトウキ

駐車場 小豆温泉「窓明の湯」の前の駐車場
スノーシェッドから「窓明の湯」に続く出口を出ると、写真の大きなスペースがある
三岩岳の登山口は、写真左側の奥から国道を渡ったところにある
登山口 三岩岳登山口
「三ツ岩岳山開き」と記された幟と「三ツ岩岳山登山口」と書かれた標識がある
写真左側の斜めのコンクリート側壁の上を進んでスノーシェッドの天井へ出て、そのまま進むと、写真下の鉄製の階段が右手に現れる
手前の白色は、国道352号線で、駐車場はこの国道の手前側にある
登山口の階段 鉄製の階段
スノーシェッドの天井を少し歩くと、右手に現れる
この鉄製の階段を上ると、登山道が始まる
登山道 黒桧沢までの登山道
落葉樹林の中を緩やかな登りが続く
上品な青色のアジサイの花が目に付いた
黒桧沢渡渉地点 黒桧沢渡渉地点
コンクリート製の階段と飛び石が作られていて、増水さえしていなければ、安全に黒桧沢を渡れる
ただし、下流側は急流でその先は滝なので、水に落ちて流されたら大変
渡渉地点から稜線 黒桧沢渡渉地点から、三岩岳の稜線が遠望できる
残雪のある、きれいな稜線だった
ここから黒桧沢の左岸をしばらく歩く
黒桧沢にはまだ大量の残雪があった
下山時、残雪のある上流側は空気が冷やされて霧が立ち込めていた
最初の水場 最初の水場
ここから先へ20分ほど歩く間に、写真のような沢が数本登山道を横切って流れており、いずれでも水を補給できる
この沢は、大きさでは上から3番目ぐらい
ここから少し歩くと木道が現れ、その先に次の沢があるが、水量はその沢が一番多かった
旧道分岐 コースタイム旧道分岐
ここの標高が約1300mなので、頂上までは、まだ700m以上登らなければならない
ここから避難小屋までの登りがきつかった
ここにはコースタイムが表示されており(写真右)、ここから避難小屋まで100分とあった

日照りの登山道 旧道分岐からしばらくは、炎天下を歩くことが多くなり、暑さに悲鳴を上げた
避難小屋前の湿原 湿原
避難小屋の手前にある、小さな湿原
イワイチョウが沢山目に付いた
三岩避難小屋 三岩避難小屋
入り口の前のテラスで昼食をとった
入り口には空き缶、小屋の脇には何やら素性の分からぬゴミが放置されていて、清潔感は感じられない
避難小屋内部 避難小屋の中
避難小屋の中も汚れていた
一階(写真)より二階がひどい

避難小屋の水場 避難小屋の前の水場
塩ビパイプから冷たい水が流れ出ている
この日最後に会った登山者は、役場でこの水は飲用にあまり勧められなかったと言っていたが・・・・
でも、水は冷たく、旨かったし、その後腹の調子がおかしくなることも無かった
ステンレスの流しのようなものが、すぐそばに捨てられている
窓明山分岐 窓明山分岐
避難小屋のすぐ上にある  
比較的新しい導標と思われるにも関わらず、導標の支柱は無く、表示板は小さな沢の中に半分埋もれている
ここに分岐があるはずだと、注意していないと見落とす恐れ大
倒木 避難小屋を出ると、倒木が道をふさいでいる
木道 木道
避難小屋〜頂上の間、木道が2箇所ある
写真は最初の木道
多くは無いが、周りにはイワイチョウやシナノキンバイが咲いていた
会津駒ヶ岳 頂上直下の稜線
遠景は会津駒ヶ岳
三岩岳では、ここが最も気持ちよさそうな場所の一つだと思った

頂上のピーク 頂上直下の稜線から見た三岩岳頂上
ここまで来ると頂上は目の前で、登りもあと僅か
三岩岳頂上 三岩岳頂上
北側の眺望は無い
ここから、会津駒ヶ岳を見たかったが、雲に隠れて見えなかった

このページの先頭へ
AC