My mountaineering record
トップ 山あるき 山の花 山の用具 雑記帳

No.73 田代山・帝釈山
東北地方の梅雨明けを待ちきれず、会津周辺の週間天気予報に赤い太陽が目につきだしたのを機会に、3泊4日の予定で南会津の山登りに出かけました。田代山(1971m)・帝釈山(2060m)はその初日ですが、残念!曇りと雨の中の山行になりました。

日時 2006年(平成18年)8月1日(火)
天候 曇一時雨
同行 なし

所要時間
猿倉登山口(9.20) ←15分→ (9.35)水場(9.35) ←1時間15分→ (10.50)小田代(11.10) ←20分→ (11.30)田代山山頂入口(11.30) ←20分→ (11.50)田代山避難小屋(12.25) ←1時間20分→ (13.45)帝釈山(14.00) ←1時間10分→ (15.10)田代山避難小屋(15.10) ←35分→ (15.45)田代山山頂入口(15.45) ←55分→ (16.40)猿倉登山口

山行概要

田代山山頂の湿原
田代山山頂の湿原
キンコウカが盛りを迎えていた、他にタテヤマリンドウ、ニッコウキスゲなどが目に付いた
西那須野塩原まで東北道を走りましたが雲が低く垂れ込め、晴れていれば見えるはずの日光連山などは全く見えません。少々沈んだ気分で車を運転しました。
田代山の登山口がある田代山林道は、栃木県側が通行止めとのことでしたので、花ノ木温泉側から田代山林道へ入り、猿倉登山口へ向かいました。猿倉登山口に着いてみると、天気が悪いにもかかわらず、既に車が5台駐車しており、何かホッとした気持ちになりました。人気の全く無い霧の中の山歩きは、最近大界木山で経験しましたが、あまり気持ちの良いものではありません。
駐車場の脇に登山道の入口があり、目の前の沢にかかっている小さな木橋を渡ると、登山者数をカウントするゲートが立っています。ゲートを通り、沢音を聞きながら歩き始めると、じきに右側の尾根に取り付き、ここを登り始めるとすぐ水場が現れました。

歩き始めて15分ほどでしたので、いつものようにここで身支度を確認しました。今にも降り出しそうな天気が気になりましたが、こればかりはどうしようもありません。覚悟を決めて歩き出しました。地図で想像するよりはきつい登りが始まり、やがて全身汗をかき出し下着が濡れるのがわかります。そのうち顔や手に霧雨のような水滴がつくのを感じるようになり、やがてぽつぽつ雨が降ってきました。そのまましばらく歩き、雨脚が強くなってきたので、気は進まなかったのですが、本降りになる前に雨具を着ました。雨具を着て雨の中を歩くのは気が進みません。今日は田代山までで、帝釈山まで足を伸ばすのは、やめにしようかと思いました。ところが雨具を着て10分も歩くと、雨脚が弱くなり始めると共に頭上が開けてきて、突然目の前がパッと開けました。小田代です。雨は殆どあがり、損をしたような得をしたような気持ちになりました。雨具の上衣を脱ぎ、ここで花の写真を写しながら少し長めの休みを取りました。前方上の方に、黄色の花が咲いている田代山の山頂の外れと思われる頂が見えます。
小田代を越え、再び丈の低い樹林の中に入り、きつくなった道を登りきると田代山の山頂の入口に着き、ニッコウキスゲとキンコウカの黄色が目に飛び込んできました。目の前から先に木道が伸びています。木道は、山頂を一周するように設置されており、反時計回りに歩く一方通行路になっています。導標の指示に従って少し木道を歩くとT字路に突き当たり、ここに立っている導標に田代山山頂と表示されていました。更に少し歩くと木立に入り、入るとすぐの所に避難小屋が建っています。ここで昼食をとるつもりでしたが、避難小屋は入り口を5〜6人のグループが占拠していて中に入れません。グループが立ち去るまで、しばらく外で待ちました。
雨はすっかり上がっていたので、昼食の後、雨具のズボンを脱ぎ、帝釈山に向かいました。針葉樹林の中の道を下り、しばらくして道ルートマップがほぼ平坦になると、そこここに泥田状のぬかるみが現れ、これがしばらく続きます。やがて登りが始まり、だんだんきつくなってきたところで左側の視界が開け、固定ロープが設置された段差を乗り越えた少し先が帝釈山の頂上でした。頂上は10人も人が集まれば満員といった感じで、形どおりの標識が立てられています。晴れていれば、周りの山々が見えるはずですが、この日は生憎の天気で、何も見えません。頂上の写真を写し、一息入れて頂上を後にしました。

この日は山中で10数名の登山者と行き交いました。今年は中々天気に恵まれず、今回も生憎の天気で、ただ登っただけの山行になりました。田代山の山頂は、木道を1周すると30分ほどで歩けるこじんまりとした高層湿原です。晴れていれば周りの山々を背景に、気持ちの良いひと時を過ごせる場所だと思いました。一方、帝釈山は、東北地方で標高2000mを越える数少ない山の一つということ以外、特にこれといった特長は思い浮かびません。最近できた馬坂峠側の登山口からだと、1時間足らずで登れるそうで、この日も山頂で小学生を2人連れた家族連れに会いました。下山後、湯ノ花温泉に泊まりましたが、旅館、民宿等あわせて10軒足らずの小さな温泉でした。同宿の私と同年輩のご夫婦の奥さんが、ここは寂しすぎると言っていましたが、私も同感です。
「山の花」に写真を収録した花:
サワランシラネニンジンタテヤマリンドウモウセンゴケイワショウブキンコウカニッコウキスゲ

猿倉南登山口 猿倉北登山口猿倉登山口
北(写真右)と南(写真左)があり駐車場は北の方が広くトイレもある
両者は車で数分の距離にある
南は単なる空き地といった感じだが、北より少し標高が高いところにある
私は南の方の登山口の駐車場に車を止めた
登山口の看板 入山者数調査中駐車場の外れに田代山登山口と表示された大きな看板が立てられており、入り口に迷うことは無い
この看板のすぐ先に、沢を渡る小さな木橋がかかっている
沢を渡るとすぐ右側の写真の標識が目に付く
水場 水場
駐車場から15分ほど歩いた所にある
写真右下側に小さな沢がある
近くに北側の猿倉登山口へ通じている分岐が見あたら無かったので、この水場の先が北側へ通じていると勝手に解釈した
小田代 小田代の導標小田代
小さな湿原で一休みするのに調度良い
行き先の表示は無いが、右方向へ分かれる木道がある
田代山頂の入り口 田代山頂入り口の導標田代山頂入口
ここには左方向に分かれる木道があるが、ここに立っている導標には、右の写真のように一方通行の表示がある
田代山頂付近 田代山山頂付近
写真右側が弘法沼
田代山頂 田代山山頂
田代山山頂1926米の表示がある
写真右方向が木賊温泉、左方向が帝釈山
田代山頂の湿原 田代山山頂の湿原
この日は殆ど人が居らず、マイペースで木道を歩けた
避難小屋(弘法大師堂) 田代山避難小屋(弘法大師堂)
小屋の中には弘法大師像が祀られている
グループが去った後、ここで湯を沸かしてインスタントラーメンの昼食をとった

避難小屋の中 田代山避難小屋(弘法大師堂)の中
入り口側が土間で正面に弘法大師が祭られている
中は片付けられていたが、清潔感は丹沢の避難小屋と比べ今一歩という感じだった

トイレ トイレ
避難小屋の脇に建てられている
入り口は2つあった
使用しなかったので、中の様子は分からない
帝釈山への登山道 避難小屋から帝釈山へ向かうと、最初は薄暗い針葉樹林の中を下る
泥田道 やがて道は平坦になり、泥田が頻繁に現れる
この泥田にはまると靴は泥んこ
スパッツが欠かせない
帝釈山頂上付近の登山道 帝釈山頂上付近の登山道
帝釈山頂上近くになると左側が開け、岩の段差が幾つか現れる
帝釈山頂上 帝釈山頂上
写真向こう側が田代山方向、手前側が馬坂峠方向
立っている標識には帝釈山 標高(2060m)と表示されている

このページの先頭へ
AC