My mountaineering record
トップ 山あるき 山の花 山の用具 雑記帳

No.26 神山・駒ヶ岳
シーズン中は人が多いので敬遠していた箱根の神山(1438m)と駒ヶ岳(1356m)に登りました。駒ヶ岳山頂に通じている駒ヶ岳ロープウェイ(駒ヶ岳ケーブルカーは運休中)はペットを同伴して乗車できませんので、防ヶ沢から歩きました。山中では誰に会うことも無く、先日登った大山がうそのような静かな山歩きでした。

日時 2004年(平成16年)1月16日(金)
天候 晴
同行 家内、飼い犬

所要時間
防ヶ沢(7.10) ←1時間20分→ (8.30)防ヶ沢分岐(8.35) ←20分→ (8.55)駒ケ岳(9.40) ←15分→ (9.55)防ヶ沢分岐(9.55) ←45分→ (10.40)神山(10.55) ←15分→ (11.10)冠ヶ岳(11.15)  ←30分→ (11.45)大湧谷分岐(11.45) ←10分→ (11.55)お中道分岐(11.55) ←10分→ (12.05)昼食(12.55) ←50分→ (13.45)防ヶ沢分岐(13.50) ←50分→ (14.40)防ヶ沢

山行概要

冠ヶ岳付近の雪道
冠ヶ岳付近の雪道
雪は多かったがザラメ状で歩き易かった
防ヶ沢に着いた時、車の外気温度計は氷点下3〜4℃を示していましたが、車外ではそれほど寒さを感じませんでした。県道75号線の防ヶ沢の登山口の近くには駐車スペースが数台分しかなく、シーズン中は箱根園あたりに車を止めることになるのでしょう。

登山道へ入ると最初ヒメシャラの群落が目を惹きます。ヒメシャラは植木屋などで目にすることはありますが、自生している巨木を見るのは初めてです。登山道は姥子歩道と書かれた標識がある姥子分岐まで割合きつい登りが続きますが、階段が無く歩き易い道でした。姥子分岐を過ぎると坂は緩やかになり、防ヶ沢分岐の十字路までもう一息となります。途中から現れた雪が、防ヶ沢分岐まで来ると一面に積もっていました。

防ヶ沢分岐で一息入れて、駒ヶ岳へ向かいました。防ヶ沢分岐の手前で山頂が見え、急坂を予想していましたが、ごく普通の登りでした。駒ヶ岳の山頂は大変広く、頂上に箱根元宮の立派な社が建っており、周りにはケーブルカーとロープウェイの山頂駅、それと大きなレストハウスがあります。シーズン中は多くの人がここに集まると思いますが、この日は我々以外に誰もいませんでした。これだけ広い所に二人と一匹以外の人影を見ないのは妙な感じです。

駒ヶ岳山頂からの眺めは素晴らしく、まさに360°さえぎる物がありません。山頂でしばらく、というよりかなり長くまわりの景色を眺めたり写真を写したりして時間を過ごした後、神山に向かいました。防ヶ沢分岐から神山への登りは地図から想像するよりは傾斜が急ですが、そう長くはありませんので苦にはなりませんでした。神山の頂上は眺望を得られませんが、山頂から10〜20mの所に2箇所、眺望を得られる所があり、一方からは富士山、他方からは駒ヶ岳や相模湾が良く見えます。

神山から先は雪が深くなりましたが、凍ってはいなかったのでアイゼンを着用しなくても、滑らずに歩くことができました。神山を下って冠ヶ岳へ寄り道しましたが、冠ヶ岳への分岐に立てられていた標識に、冠ヶ岳5分、神山5分と表示されていました。冠ヶ岳の5分もそうですが神山の5分は随分時間が短いと思いました。この導標に表示した所要時間は、山岳マラソンランナークラスを想定しているのでしょうか。冠ヶ岳の分岐から大湧谷分岐まではかなりきつい下りが続きます。しかし林の中の雪景色が目を楽しませてくれる楽しい下りでした。大湧谷分岐には火山性ガスの危険のため大湧谷への通行禁止の表示があり、大湧谷方向へはロープが張られていました。


神山、駒ヶ岳のルートマップこの分岐から早雲山の方へ向かいましたが、お中道との分岐を見過ごすと防ヶ沢へ戻れなくなりますから、右側に注意を払って歩きました。昨年の本社ヶ丸の苦い経験から分岐心配性に陥っているようです。しかし、お中道への分岐には立派な導標が立っていて、見落とすような心配は全くありません。この分岐から10分ほど歩いた所の明るい落葉樹の林の中で昼食にしました。例によって温かい飲み物を作りましたが、寒くてあまりのんびりした気分には浸れませんでした。昼食の後、国土地理院の地形図に出ている湯ノ花沢からの道に気をつけて歩きましたが、それらしい合流部には気が付きませんでした。このルートは箱根町役場に聞いてもはっきりせず、廃道になっているようです。お中道は薄暗いヒノキの林の中が長く、これを抜けても眺望を得られませんので、歩いて楽しいコースには感じられませんでした。

下山時、姥子分岐の先からは、凍った道が融けて所々すべる所があり、何回か滑って尻餅をつきそうになって地面に手をつきましたので、手袋が泥だらけになりました。なお今回歩いたコースは、木の枝が低い所まで伸びている所が多く、随分沢山木の枝に頭をぶつけました。駒ヶ岳の頂上で富士山が見えればそれで良いと軽い気持ちで出かけたのですが、無人の雪山まで楽しむことができ、随分得をしたような気になりました。

防ヶ沢登山口 防ヶ沢登山口
ここには「緑は友だち国有林」と書かれた大きな表示板と「植物群落保護林 ヒメシャラ群落」と表示した白い小さな看板、それに写真の導標が立っている
手前の道路は県道75号線
ヒメシャラの林 ヒメシャラの林
登山道へ入るとすぐヒメシャラの林が現れる
ヒメシャラは赤茶色の木肌が美しい
姥子分岐 姥子分岐
姥子歩道と表示した標識がある
姥子方向へは通行止めのロープが張ってあった
この少し手前から雪が目立つようになってきた

防ヶ沢分岐 防ヶ沢分岐
ここまで来ると一面の雪

駒ヶ岳頂上の眺望
駒ヶ岳頂上から見た富士山
駒ケ岳頂上から見た富士山
富士山の山肌の雪模様 駒ヶ岳頂上の一番の売りはやはり富士山?
頂上には大きな四角い石(岩?)が沢山転がっている
これが2000年前の古代祭祀の遺跡?
山肌の雪模様が珍しかった(写真左)
駒ケ岳から見た芦ノ湖 芦ノ湖
ロープウェイ乗り場の方へ来ると眼下に箱庭のように見える
芦ノ湖の周りから仙石原にかけてはゴルフ場だらけ
頂上に建つ箱根元宮の社殿 駒ヶ岳頂上の箱根元宮
頂上に鳥居と社殿がぽつんと建っている
駒ケ岳ロープウェイ頂上駅 ロープウェイの駒ヶ岳頂上駅
駒ヶ岳の頂上から見ると、なんとも異様な感じで山頂の一角に建っていた

神山頂上 神山の頂上
天照大神が祀られている
この写真の左側と右側に眺望が得られる場所がある
神山山頂の眺望 神山の山頂からの眺望
逆光で駒ヶ岳の頂上が真っ黒にしか写らなかった
その向こうは相模湾から伊豆半島
冠ヶ岳頂上 冠ヶ岳の頂上
大きな柱状の礎石と山名の由来を書いた説明板がある
頂上の手前には小さな社と鳥居があった
眺望は木にさえぎられて殆ど得られない
大湧谷分岐 大湧谷分岐
大湧谷方向はロープが張られて通行止め
「火山性ガスのため大湧谷〜大湧谷分岐の間は通行できない」と表示された標識が立てられている
この標識は防ヶ沢の登山道入口にも立てられている
ここまで下ると、大湧谷で鳴るスピーカーの音が間近に聞こえてくる
注意掲示板
お中道分岐 お中道分岐
駒ヶ岳、早雲山、大湧谷と神山の方向を示す立派な導標が立っている

同行した柴犬 同行した飼い犬(防ヶ沢分岐で)
神山の登りでルートを間違え、段差で立往生して下から押し上げられたが、今日も1日中大好きな雪の中で走り回っていた

このページの先頭へ
AC