STEP-5:服の汚し

ユニフォームのウェザリングに関しては以前にも一度取り上げていますが、
今回はパステルを使用した方法をご紹介しましょう。

1:カッター等でパステルを削って粉末にします。
2:パステル粉と模型用塗料を溶剤で薄く溶いたもの。パステルと塗料はほぼ同量程度としました。
3:パステル粉と塗料を混ぜて“汚し用塗料”を作ります。
使用するパステルと塗料の色は、どんな汚れを再現したいか、によります、
今回は明るい茶色のパステルとデザートイエローの塗料を使用しました。

4:ユニフォームのどの辺りが汚れやすいか、を考えて
5:塗ると言うよりは染みこませる、という感じで汚し塗料を置いていきます。
6:汚し塗料は薄めにしておき、好みの色になるまで、様子を見ながら繰り返し行うのがコツ。
今回は“激しく汚れた”状態としたので、塗料を含ませた筆で軽く撫でるようにして、全体に汚しをかけました。
ブットパック等の布製のパーツはすべて、同じ方法で汚してあります。

STEP-6:装備の汚し

樹脂製のパーツもパステルで汚すことが出来ます。
手順はユニフォームの時とほぼ同じですが、
塗料をやや濃いめにしておかないと、パステルが落ちてしまうので注意しましょう。

1:マガジンポーチやキャンティーンカバーだけでなく、ブーツ等も同じ方法で汚しています。
2:やや塗料を濃いめにした“汚し塗料”を塗り、
3:乾いたら、筆先にサンドイエローの塗料を少量つけて、全体を軽く撫でるように塗装して色味を整えます。

STEP-7:顔の汚し

ユニフォームや装備を汚したら、当然フィギュアも汚さないとバランスが取れない…
ということで、ヘッドの汚し塗装をご覧いただきましょう。
基本的な方法は樹脂製パーツと同じですが、顔は人形の命!
あくまでも丁寧に、を心がけて作業しましょう。

1:汚しに限らずカモフラージュのフェイスペイントを行う場合なども同様ですが、
いきなり濃い色を塗ってしまうと顔のメリハリが失われて、のっぺりした印象になってしまいます。
2:これを防ぐため、最初に顔の凹部に暗い色(今回は茶色)でシャドーを入れてやります。
シャドーの色は、この後塗装する色と同系の暗い色か、基本となる肌色より一段暗い色を使用します。
3:シャドーを完全に塗りつぶしてしまわないように注意しながら、全体にパステルを混ぜた汚し塗料を塗装します。
塗料は服や装備に使用したものより明るめの、肌色に近い色としました。

4:鼻筋や頬骨などの凸部に、汚し塗料より一段明るい色でハイライトを入れます。
最初に入れたシャドーとこのハイライトで、失われたメリハリを補ってやるわけです。
5・6:ハイライトとシャドーの縁を、溶剤を含ませた筆でぼかして、
汚し塗料と馴染ませて完成です。今回はさらに頬や顎に擦り傷(滲んだ血)を塗装してみました。

INTERMISSION

着せ替えと汚しのみで仕上げた“簡易バージョン”5体をご覧いただきましょう。
STEP-2でご覧いただいた製品状態と比べると、
存在感と迫力が増しているのがお判りいただけると思います


この3体はほぼ製品状態に汚しをかけたのみで仕上げてあります。
変更箇所は、ヘルメットをポリウレタンで複製し、前縁を少々削って短くしたことと、
ブーツの交換、エイムポイントの取り付け(単に接着しただけ)、チェストポーチの追加程度です。
銃は通称“アブダビ・カービン”と呼ばれるものなのですが(Jeffに付属の銃はちゃんとそうなってます)、
数が揃えられないのでXM-177とM-16A2カービンで代用しています。

こちらの2体はベストを交換してあります。左はBBIのABA、右はa.c.e.のアーバンアサルトです。
それ以外は基本的に上の3体と同一なのですが、
上半身の収まり具合、というか上半身と下半身のバランスに注目していただければ、
パーツ交換の効果がハッキリお判りいただけると思います。


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