丹沢・塔ノ岳から鍋割山(春) 2006年5月4日 日帰り

5月4日 曇りときどき晴れ

天気予報は晴れだったが、朝起きてみると意に反してどん曇り。ちょっと気持ちが萎えかけたが、足慣らしの意味合いもあるので決行することにした。

渋沢駅

6:48の始発バスに間に合うように渋沢に着いたが、駅を出てみるとバス停にはすでに行列が。駅前のコンビニでおにぎりやチョコレートなどを仕入れて列の最後尾につき、なんとか乗車。ひと安心したがそれも束の間、時間間際に到着した電車から登山客が殺到し、車内はすし詰め状態に。臨時便が出るから無理に乗るなという運転手の言葉もむなしく、ぎゅうぎゅう詰めになって痛いのなんのって。乗車時間が15分だからなんとか我慢できたのだ。
大倉着は7時ちょっと過ぎだったが、おにぎりを食べたりトイレに行ったりと準備をしていたら出発が遅くなってしまった。

7:28 大倉バス停をスタート(高度計:330m, 温度計:25.9℃)

階段
階段
木道
木道
大倉尾根を通るのは実に5年ぶり。登り始めから、道がへんな石畳になっていたり、立派な雨水溝が出来ていたりと記憶と違っていて面食らう。で、この石畳がずるずる滑って歩きにくいことこのうえない。
やがて階段が出現。まあこれはお馴染みだが、さらに微妙な歩幅の木道が設置されていた。これまた記憶にない。歩きやすいんだか歩きにくいんだか。
それにしても、こんなに人が多い大倉尾根は初めてだ。

9:01 堀山の家に到着(960m, 16.6℃)

堀山の家
堀山の家
桜
満開の山桜
ふたりで「こんな道だったっけ」、などと遠い記憶を呼び覚ましながら歩いていたらいつの間にか堀山の家に着いた。ここの八重は昔と変わらない。
ここからまた階段が始まる。10分ばかり上がると山桜が満開だった。遠くが見渡せるようになったが、かなり霞んでいて眺めはイマイチだった。
階段を上りきっていったん平らになり、またまた階段になる。その途中で桜の真下を通る。運良く空に晴れ間が出て、桜を見上げると青空に映えて美しかった。単なるトレーニングのつもりで歩いていたが、これでようやく山行らしくなった。

9:47 花立山荘着(1310m, 18.1℃)

花立
花立山荘の桜
江ノ島
花立から江ノ島方面を望む(左は三ノ塔)
花立山荘前の広場でいったん休憩。吹きさらしで、登りだというのに寒かった。名物かき氷はお預け。
相変わらず展望はイマイチ。富士山がきれいに見えるはずだが影も形もない。まあ花が咲いているのでよしとしよう。

10:06 金冷しの分岐(1375m, 18.4℃)

塔ノ岳
金冷し付近から塔ノ岳を望む
階段
塔ノ岳直下のハシゴ型階段
花立山荘から10分ほどで尾根を登りきる。すると行く手に塔ノ岳の山頂が見えた。いったん下って再び登ると金冷しで、鍋割への分岐となっている。
ここから山頂への道にも新たな階段が。この階段は、旧来のような地面に丸太を置くタイプではなく、宙に浮いているハシゴ型。丸太型だと階段じたいが土のため中がえぐれてしまうので、この方がいいには違いないのだろうが、1.5人分くらいの幅しかないのですれ違いがたいへんだ。

10:21 塔ノ岳到着(1495m, 20.4℃)

富士山
塔ノ岳から富士山を望む
だいたいコースタイムどおりに登頂。そしてなんと思いもかけず富士山が頭を出していた。
山頂は人でごった返していた。尊仏山荘に立派なトイレが新築されていたのも記憶にないことだった。そういえば塔ノ岳に来たのは5年ぶりなのだった。
富士山を眺めながらおにぎりを食べた。風が強く寒いので早々に退散することにした。

10:54 塔ノ岳を出発(1490m, 16.6℃)

ブナ
小丸付近のブナの林
道
小丸付近の明るい林を行く
鍋割山へ向かう。ほとんど行列を作りながら下るが、金冷しから鍋割山稜へ進んだのは我々だけだった。周囲はブナ林で、なかなかたいそうな巨木もあっていい雰囲気。静かな明るい林をのんびり歩く。
しかしこの尾根道も新しい階段と木道の嵐。コースロープもあったりして、まるでフィールド・アスレチック施設のようだ。

11:55 鍋割山着(1285m, 19.3℃)

登山道
階段が人生ゲームのように見える
鍋割山荘
鍋割山荘
何度かアップダウンを繰り返す。最後の下りはぐねぐねとした階段が続き、見下ろすとまるで人生ゲームのゲーム盤のようだった。鍋割山が近づくにつれ、対向者が多くなった。
最後に少し登って鍋割山到着。こちらも、塔ノ岳に劣らず賑わっていた。軽装の家族連れが多いように見受けられた。ここもトイレが新しくなっていた。

12:12 鍋割山発(1305m, 25.4℃)

桜
鍋割山近くの桜
道
鍋割山近くの新緑の道
騒々しくて落ち着かないので出立することにした。
下りは、満開の桜がそこかしこに点在し、また新緑が美しい気分の良い道だった。ただ、桜はほとんどが道から遠くて被写体には向かないものが多かった。
道じたいはかなり急。階段はほとんどないのだが、似たような感じのザレ道が延々と続き、なかなか手ごわい。最近膝の状態があまり良くないので、この下りからストックを使うことにした。

13:02 後沢乗越着(825m, 21.0℃)

道
ジグザグの道を下る
ようやく後沢乗越。立ったまま少し休憩をとってからまた下り始める。
いきなり斜面のジグザグ道で、それが終わると涸れた沢を過ぎ、杉林の中をだらだらと且つ確実に高度を落としていく。うっそうとした林の中にも新芽が萌え出たばかりの木が点々と見られ、ときおり日に当たるとまぶしいくらいに美しい。

13:43 二俣(550m, 21.2℃)

道
明るい沢を進む
突然小さな明るい沢に降り立つ。沢に沿ってしばらく進んでから徒渉。ここがミズヒの大滝への分岐で、鍋割山荘へ歩荷する物資の置き場となっている。これで山道は終了、あとは林道歩きだ。
林道の脇にはヤマブキに似た木の白い花がたくさん咲いていた。

14:55 大倉着(340m, 23.7℃)

表尾根
大倉から表尾根を望む
舗装の良くない辛い林道歩きを終え、大倉がほど近くなってようやく表尾根の山々が見えた。大倉に着くとちょうど臨時のバスが来ていたので、そのまま乗った。
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