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交遊編 【お】大田南畝(四方赤良・蜀山人)の詩・狂歌 〔交遊編〕大田南畝関係
【岡田 新川】(おかだ しんせん)(岡田挺之) 【詩友】(文人サロン) ※◯は欠字、◎は表示不能文字
詞書・詩歌出典巻・頁年月日
「病中、尾陽の岡田挺之の訪はるるを喜ぶ
 茅土宗藩擁海隅 天分参尾白雲珠 遙辞蓬島群仙侶 更訪牛門一病夫 幽独客来堪倒屐 遠游篇就報懸弧
 亦知愛弟耽詞賦 二陸風流興不孤

 【岡田著はす所の晞髪偶詠なる者、及び弟仲任の蓬莱・富士の二不を示す】」
南畝集4
漢詩番号0534
杏園詩集二
③188
⑥53
安永7年
1778/02/
「岡田挺之に贈る【尾陽人】
 青春一抱疾 朱明猶未起 自使人事遠 若在空谷裏 門庭無跫音 散帙読書史 以之当芻豢 悦心於至理
 茂陰重成幄 青風灑隠几 流眄嘉卉長 眷恋同懐子 客自蓬莱来 飄飄拄玉趾 恵然顧我笑 賞心無窮已
 傾蓋如旧識 古人言乃爾 今日会一堂 他時阻千里 死生与契闊 永矢弥終始」
南畝集4
漢詩番号0542
杏園詩集二
③191
⑥54
安永7年
1778/03/
「夏日、岡田挺之過らる。時に風雨驟に至る。煙字を得たり
 中原良会喜周旋 三舎従来自避賢 坐久雲雷生太嶽 庭空風雨破疎煙 披裘五月人誰訪 失箸千秋事可伝
 談笑共論近古意 依然白日敞青天」
南畝集4
漢詩番号0545
③192安永7年
1778/04/
「岡挺之の尾陽に還るを送る
 良時傾蓋転相憐 無奈今朝共黯然 懐袖空余離別涙 帰裳唯有遠游篇 潮平月色生鳴海 暑退秋風満熱田
 聞道蓬莱宮闕近 知君日夜接神仙」

「夏日、岡挺之を邀へて岡公修に宴す。関叔成・山士訓と同じく賦して、長字を得たり
 青山映帯玉川傍 四谷門西有一堂 自撫古松通短径 還移夏簟倚幽篁 梁園賓客知名早 河朔風流引興長
 邂逅共憐今夕飲 千秋此会莫相忘」
南畝集4
漢詩番号0550・1
杏園詩集
③194
⑥54
安永7年
1778/05/
「冬日、尾陽の岡挺之の秋日寄らるるを和す
 天外遥伝尺素書 翩々採筆有誰如 体中消息憐君健 別後交情愧我疎 信到三秋鴻度日 和難千里雪飛初」
南畝集4
漢詩番号0574
③202安永7年
1778/10/
「『晞髪偶詠』を読て尾陽の岡田挺之に贈る【晞髪偶詠二巻、古今の人物及び天下の山川を詠ず】
 朝陽楼上対朝陽 晞髪清風自作章 人物千秋攀若木 山川万里紀扶桑 臥遊何仮丹青色 尚友新添竹帛光
 試使栄期還擲地 果然金石中宮商

【挺之、尾州名古屋城朝日巷に住す、居る所を朝陽楼と曰ふ】」
南畝集5
漢詩番号0891
③305安永9年
1780/12/
「早春、岡田挺之を憶ふ
 別後詞場握手難 各天空隔一時歓 蓬莱山上春応早 姑射城頭雪未残 回首南柯如夢裏 思人北雁下雲端
 猶余懐袖三年字 独向燈前仔細看

「尾陽の岡田挺之・磯谷正卿・石作士幹の「莫逆編」を読みて三君に呈す
 上国詞臣鬱若林 就中芳躅有誰尋 三人共作同盟約 千里遙知莫逆心 欲和高歌慚下調 時将佳句写鳴琴
 精光互奪叢雲剣 不但双竜共一吟」
南畝集5
漢詩番号0904-5
③312安永10年
1781/01/
「岡順之の侯駕に従つて尾陽に還るを送り、兼ねて挺之に呈す
 旧識人間許長吏 十年祇役東都裏 都門甲第列三家 宗藩天下自無比 今歳将従就国行 錦衣白日還郷里
 郷里安在尾張川 蓬莱古殿鬱雲起 神山草木四時肥 況復家園有桑梓 王母下堂双成扶 玉斧相迎転相喜
 蟠桃且勧九霞觴 何唯火棗交梨美 憑君伝語旧仙曹 研朱猶点丹経否」
南畝集5
漢詩番号0996
③340天明1年
1781/07/
「尾張のみたちにつかふまつれる岡田氏のもとよりかずの絵をかヽせて、これにたゝえごとをそへてよとてこされしうち(賛をしたもの)」
「蛍のゑ」 「松かげに舟の帆のみえて、あり明り月のこりたる画」 「柳に馬のかたかきたるに」
「車引、牛車の上に仰ざまにふしてひかれ行かたかきたる」 「南極寿星図」二点
「おたふくうしろむきに鏡をうかヾふところ」 「溜池月」
をみなへし②14天明1年?
「尾陽の岡挺之の明倫堂都講に擢んでらるるを賀す
 明倫堂就更論文 名姓新従側陋聞 劉向伝経応有日 戴憑重席不如君 絃歌白雪斉称和 鼓篋青衿自作群
 大国旧崇雅士 千秋羨爾感風雲」
南畝集6
漢詩番号1163
③400天明3年
1783/10/
「尾陽の岡田挺之の寄せらるるを和す
 当年傾蓋結交深 帰去逍遥翰墨林 已使桂芳流大国 更将蘭臭及同心 書中面目地千里 篋裏雌雄竜一吟
 懐袖従来憐錦字 欲酬慙少双南金」
南畝集8
漢詩番号1570
④27寛政1年
1789/11/
「夏晩、間島守雌の一柱館に集ひ、磯谷子相・岡順之・紀菶仲・栄広子・示詮師と同じく賦して詩字を得たり
 (詩は省略、交遊編の「交遊」参照)」
南畝集8
漢詩番号1664
④60寛政2年
1790/06/
「尾張の岡田挺之、余の「一柱館に集ふ」の韻に次ぎて寄せらる。又韻を次ぎて酬い奉る
 清芬曾折桂林枝 分袂東西歳月移 一柱観頭仙侶会 明倫堂上故人詩 雁鴻繋帛通書信 鶴雀含魚向硯池
 聖代只今才俊満 神交千古有誰知」
南畝集8
漢詩番号1672
④62寛政2年
1790/07/
「尾陽の岡挺之を懐ふ 朝陽街裏望朝陽 晞髪朝陽聴鳳凰 点筆題詩桐葉上 金声応是中宮商」南畝集8
漢詩番号1691
④68寛政2年
1790/08/
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