Top          浮世絵文献資料館    浮世絵師総覧
 
   人事編 大田南畝(四方赤良・蜀山人)の詩・狂歌 〔人事編〕    大田南畝関係
     (世相・流行・生業・見せ物・飲食等)
  【し】
事項詞書・詩歌出典巻・頁年月日
じけん・じこ
事件・事故
「一時五首
 一時求福献釐頻 何謂陰陽有屈伸 侯苑狐王新発験 無人不賽太郎神」
〈柳川藩立花侯下屋敷の太郎稲荷参拝に群衆〉
[其の二 信陽山寺送如来 三十三年帳一開 濁世衆生無解事 等閑看過大悲台」
〈六月より浅草伝法院にて信州善光寺如来開帳〉
「其の三 財兼酒色駕三乗 孽海狂濤日夜崩 静憲曾称皆濫行 何唯日暮里辺僧」
〈谷中延命院住持日道、女犯の罪で斬罪〉
「其の四 玉家従古製花砲 却笑狼煙勢不豪 騎者堕兮游者溺 化為鬼火照江皐」
〈両国花火船暴発事故、玉屋の倅溺死〉
「其の五 表裏番軍十二街 昔年天下作模楷 士風一自移名利 家有猪奴路有豺」
〈「樗蒱者牧猪奴戲」「豺狼当路」番町の旗本の中に博打打ちや要路をふさぐ悪人がいるという意味か〉
南畝集13
漢詩番号2331-5
④274享和3年
1803/08/
じじゅん
耳順
「竹によする祝【六十一賀】 此君のよはひは六十ひとふしのきよき風のみ耳にしたがふ」紅梅集②327文化15年
1818/03/
しちじょうし
七娘詞
「七娘詞
 城北佳人字七娘 芳年幾日託僧房 幕中巣得紅襟燕 簾外窺看白面郎
 艶質曾経迷下蔡 幽期一失憶西廂 如令火底蓮花在 縦死猶生並蒂長」
南畝集4
漢詩番号0630
杏園詩集二
③221
⑥56
安永8年
1778/01/
じどう
児童
「群童の渓上に戯るるを観る。四支を得たり
 斑衣総角簇群児 雨後前渓水漲時 狗子擎来令強浴 鳩車輾過且遅疑
 始知孟母三遷教 不説陶家五子痴 閑客偶来観嬉戯 世間都似太行危」
南畝集16
漢詩番号3011
⑤55文化4年
1807/02/
しゃく
「積病をうれへて 思ひきやわがしやくせんのしやくならでわき証文にこはるべしとは」徳和歌後万載集
をみなへし
①32
②45
天明3年
1783/01刊
じゅうはちだんりん
十八檀林
「念仏をまうす心のやさしさは鬼も十八檀林の僧」
〈『をみなへし』②5「鬼念仏」の詞書。関東浄土宗学問所の僧〉
蜀山百首
清好帖
①313
⑳385
文化15年刊
1818/01/
しゅしょくざい
酒色財
 酒色財(別資料)
しゅっけ
出家
「春出家 若草の又もえ出る煩悩にはるさめやすき薬鑵道心」巴人集②394天明3年
1783/02/
じゅっこう
熟荒
「熟荒 聞道康熙歎熟荒 豊逃不顧万斯倉 紛々士庶論平糴 縮手袖間何処商」南畝集16
漢詩番号2967
⑤41文化3年
1806/10/
しょうしかい
尚歯会
「つる九百九十九ねんめ亀九千九百九十九ああ尚歯会」蜀山百首
清好帖
①313
⑳386
文化15年刊
1818/01/
しょがかい
書画会
「書画会は多く百川楼、万八楼にてあれば
 万八の六書六法五七言落れば同じ百川の水
 おそろしや書画の地獄の刀番つるぎの山をふむ草履番」
七々集
万紫千紅
②261
①291
文化12年
1815/10/
しんぞう
新造 (吉原)
「小傾城 菅こもの三ふにはおきやく七ふにはをのがねざうのわろき新造」狂歌才蔵集①47天明7年刊
1787/01/
しんたく
新宅
「寄新宅祝【子子孫彦のもとにて新宅によする祝といふことを】
 かんな屑つきぬ言葉もあたらしくたてし柱のかぞいろはづけ」
巴人集②391天明3年
1783/01/
しんじゅう
心中
「無題
 二八佳人伴少年 死生契濶両相憐 同心身託江魚室 啼血声悲蜀鳥天
 擥抱柳腰纏素足 牽連荇帯漾清漣 一双鳧没随潮汐 万古千秋墨水煙

 【甲子五月七日、墨水に二溺屍有り。一男一女、擥抱して死す。哀しんで之を賦す】」
南畝集14
漢詩番号2446
④313文化1年
1804/05/07
しんひと
清人
「新地庫に貨を起すの日、清商の携ふる所の刀剣に鏽を生ぜるを見る。戯れに賦す
 起貨開倉庫 移箱辨記号 但令多利市 何必用鈍刀」
南畝集14
漢詩番号2608
④359文化1年
1804/11/25