Top      浮世絵文献資料館 人物編Ⅰ
 
   人物編Ⅰ 【は】大田南畝(四方赤良・蜀山人)の詩・狂歌 〔人物編Ⅰ〕大田南畝関係
  【坂東 三津五郎(三代目)】(ばんどう みつごろう 3)◯は欠字、◎は表示不能文字
詞書・漢詩・狂歌出典巻・頁年月日
「坂東何がしとかいへるわざをぎの人の道成寺に曲に堪能なりとて、人みなみに行くときゝて
 わざをぎの道なり寺の鐘の声よそにもきかず三津といはまし
 すゞしくもふりくる雨歟ことし生の竹の葉末の露ぞこぼるゝ
 みし花の夢路にちるは山寺の入相ならぬ暁のかね」

〈中村座三月上演「花筐鹿子道成寺」に坂東三津五郎の白拍子大評判(烏亭焉馬『江戸芝居年代記』)〉
巴人集②440文化1年
1804/06/
「坂東三津五郎によみてつかはしける 三津といふ名は日本の三ケ津の京大阪にまさる坂東」をみなへし②34文化5年
1808/05/
「板東三津五郎・岩井半四郎、大のしやと書たる傘をさして出しわざおぎに
 浄るりの幕は大いり大のしの相合傘のやまと大和屋」
あやめ草②70文化7年
1810/03/
「板東秀佳がよしつねをみて かくれがさかくれみの助時代より大だいものとみへし義経」放歌集②167文化8年
1811/09/
「板東秀佳は鳴神、沢村訥子は雷といふ角力のわざおぎに
 狂言のやまと紀の国世中にひびく鳴神雷の声」
〈市村座「姿花江戸伊達染」〉
放歌集②184文化9年
1812/03/20
「戯を看る
 戯房吚軋荷肩輿 聡慧Y鬟出女閭 二妙一台双白璧 宛然廉頗藺相如」
【秀佳、角觝濡髪に扮し、芝翫、放駒に扮し、多門、Y鬟に扮す。戯、双蝶々と名づく】
南畝集18
漢詩番号3905
⑤318文化11年
1814/07/
「遠州はま松ひろいやうでもせまいそこでもつて車が二丁たゝぬ、といふうたうたふをきゝて【欄外。坂東秀佳所作歌也】
 さみせんの糸にひかるゝさかづきのそこでもつてや長くなるらん」
七々集
万紫千紅
②251
①298
文化12年
1815/08/
「坂東秀佳【三津五郎】、中村芝翫【歌右衛門】やりもち奴のわざおぎの画に
 大和やと加賀屋と江戸と大坂の奴は外にまたない/\/\」
七々集
万紫千紅
②265
①293
文化12年
1815/10/
「錦升・秀佳、茶の湯のわざおぎを 口きりのから高麗や大和屋をなには田舎の人にみせたし 芝翫の下るときゝてよめるなり」〈錦升は松本幸四郎、秀佳は坂東三津五郎。中村芝翫(歌右衛門)の下りは二月狂言から〉紅梅集②323文化15年
1818/01/
「曽我祭
 曽我祭なんだなんだと人とはば難波の俄江戸の吉例
 曽我祭しきせおしまぬ村千鳥雀おどりにまさるばん三津

  坂東三津五郎、千鳥の模様のしきせ多し」 〈千鳥模様は曾我兄弟の兄、十郎の装束〉
紅梅集②368文政2年
1819/05/