Top        浮世絵文献資料館  時候編
 
   時候編・春大田南畝(四方赤良・蜀山人)の詩・狂歌〔時候編〕 大田南畝関係
  【立春】(りっしゅん)
詞書・詩歌出典巻・頁年月日
「元日立春
 鶏日鶏鳴曙色来 風光兼遇立春回 雲晴嶽雪千秋秀 露暖階蓂一葉開 郊外土牛迎瑞気 門前車馬動塵埃
 官微転愛多余暇 晏起聊銜柏酒杯」
南畝集4
漢詩番号0756
③263安永9年
1778/01/01
「立春、賀邸先生の勝賞楼に集ふ
 門外如雲簇客車 煙霞自入立春初 簾前勝賞分青甸 楼上清歓望紫虚 雪満芙蓉翻一曲 氷消鸛雀進三魚
 更逢蘋末東風起 藻思翩翩興有余」
南畝集5
漢詩番号0896
杏園詩集二
③309
⑥61
安永10年
1781/01/12
「立春 改年の御慶めでたく天の戸を明ましてよい春は来にけり」めでた百首夷歌①72天明3年刊
1783/01/
「立春 やまと歌から歌連歌俳諧の書初の筆を春はたつらん」
「郭中立春 大門もあけて霞の衣紋坂のりこむ駕篭の春やたつらん」
巴人集②390天明3年
1783/01/04
「立春、飯山侯の宴に侍す 瓊筵杯酒接芳塵 況復風光遇立春 帝鑑殿中端笏日 軒軒霞挙是何人」
〈飯山侯は本多豊後守助受〉
南畝集6
漢詩番号1231
③423天明4年
1784/12/25
「立春、伊予徳過らる。共に墨水の春を酌む
 酔裏清談対故人 風光更入旧年新 非関太史伝時令 別有青樽墨水春」〈墨水春は酒名〉
南畝集7
漢詩番号1395
③481天明7年
1787/12/29
「立春、芙蓉館に過る
 聞道東郊入立春 更看風色動青蘋 神門水逐香車下 錦里霞随彩筆新 万巻蔵書長満室 一壺清酒自醺人
 仙郎一謝星辰列 高枕幽窓避世塵」
南畝集8
漢詩番号1502
④5寛政1年
1789/01/10
「立春、種樹家に過る 麹米坊東種樹家 暫時流憩愛春華 猶余白雪三冬気 已放紅梅一朶花」南畝集16
漢詩番号2847
⑤4文化2年
1805/12/17
「立春の晴雪
 北郭堆塩虎 東郊送土牛 疎松低没色 乱竹折無籌 雲物晴愈麗  風光澹欲浮 何当泥濘尽 緩歩野田疇」
南畝集16
漢詩番号3121
⑤88文化5年
1808/01/10
「立春雪 一面の銀世界にて千金の春の相場や安くたつらん
      千金の春たつけふの両替は八千片のしろがねの雪」
をみなへし②31文化5年
1808/01/10
「立春前一夕即事 竹擁千竿翠 梅含一朶花 客中忘節序 驚見郷人儺」
「はるたちける日、空はれければ きのふけふやぶしもわかぬ春の日の光りにあたる事ぞうれしき」
「立春巡視玉河堤 気暖村烟入立春 修堤築堰玉河浜 行看水道随年変 天地寧非太古民」
「春たちける日、玉川にてよめる 玉川の流れはとしの内ながら春たちけりなかすむ一村」
玉川余波②112文化5年
1808/12/20
同12/21
「猪日立春。雪に値ふ 猪日玄雲隠晩暉 郊天黯澹土牛帰 拝年多少千門客 名刺応随雪片飛」南畝集17
漢詩番号3305
⑤143文化7年
1810/01/02
「立春郊行して梅を探る。六首 (詩は省略、名所編の日暮里参照)」南畝集17
漢詩番号3457
⑤188文化8年
1811/01/13
「春前、雪晴る 雪月清如昼 星辰粲満天 郷人儺已散 漸近立春前」〈儺は追儺〉南畝集18
漢詩番号3845
⑤272文化10年
1813/12/
「立春の夜、雨ふる 八達陰雲覆四隣 簷前点滴聴愈新 夜来好雨思千里 伏櫪忻逢有脚春」南畝集20
漢詩番号4514
⑤494文政2年
1819/12/22
「三日、立春
 三日東風入立春 雪泥融液稍揚塵 憶曾六十随行役 点検隄防玉水浜」
南畝集20
漢詩番号4581
⑤514文政4年
1821/01/03
「立春 小川町を錦のきれと云 柳原桜の馬場をこきまぜて春の錦のきれやたつらん」あやめ草②95文政5年
1822/01/14