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   画賛編【お】大田南畝(四方赤良・蜀山人)の詩・狂歌 〔画賛編〕大田南畝関係
  【大津絵】(おおつえ) ◯は欠字、◎は表示不能文字
詞書・漢詩・狂歌出典巻・頁年月日
「大津絵に題す【一女弾三絃図】
 又平が筆法今に至て厳なり 浮世(ウキヨ)風流自ら凡ならず
 髣髴たり相の山三味線 若し於玉(ヲタマ)に非ずんば必ず於杉(ヲスギ)」
壇那山人藝舎集①462天明4年刊
1784/03/
「大津絵の賛 むかし娘ありけり伊達にふり袖の藤のしなひ三尺あまり
 同じく   双六のひとつあまれば大津ゑの四十八鷹五十三次」
あやめ草②55文化6年
1809/11/
「大津絵にかく鳥毛やりをもてる奴をよめる あづさ弓やつこ茶屋にも程ちかき翔雀堂の鳥毛やりかも」放歌集
千紅万紫
②166
①248
文化8年
1811/09/
「桂川国瑞翁の画ける大津画の鬼の念仏に、国瑞の文字をいれて賛せよとこふ
 薏苡仁数珠 椶櫚葉夜鬼 鬼のつのつき地の筆の命毛もみだのみ国の瑞とこそなれ
 今はなき人なればなり」
放歌集②185文化9年
1812/03/
「大津絵の鬼三味せんをひくに 角ふたつ糸の三筋にひかされていさむ心の鬼も十八」六々集②214文化11年
1814/10/
「大津画【座頭杖をふりあげて犬褌をひく】 世中は四方八方めくらうちふんどしをひく犬ぞうるさき」七々集②255文化12年
1815/09/
「大津画の鬼、さみせんをひくかたかきたるに
 さみせんもね仏も同じ鬼の角かた/\おれてくだけおれ/\
 同、鬼居風呂にいる、虎の皮の褌雲の上にあり 虎飛天に戻り 鬼淵に躍る とは如何々々
 同、奴雷におそれ挟み箱のふたとみにて耳をふさぐかた
 奴らもふたつの耳をはさみ箱もつての外につよき雷
 おなじく女のおどるかた ちらほらと裾からみゆる甚左もみ甚九おどりか何かしら菊
 同、お杉お玉 田舎にもさてよいこきゆうさみせんはお杉お玉の相の山かも
 同、弁慶   弁慶が七つ道具もなぎなたのたゞ一ふりにしくものぞなき」
七々集②258文化12年
1815/09/
「大津画の讃 雲井から落す太鼓の鳴神は天の怒をおろしてやとる」
「弁慶が鐘をかつぐ大津絵に ゑい山のゑいゑいゑいと弁慶が力のほどを三井寺のかね」
七々集
万紫千紅
②271
①294
文化12年
1815/10/
「大津画、高野大師 五十三亭馬 馳駆至大津 請看一阿字 長入画中真」紅梅集
巴人集拾遺
②338
②495
文化15年
1818/04/01
「大津絵
 大津絵のむかしは浮世又兵衛が名におふ筆ときゝはさみけれ
 小袋のひとつあまれば大津画の筆たて傘にくゝりつけたり」
紅梅集②346文政1年
1818/07/
「大津画うき世又兵衛が古き図をみて 小ふくろの一つあまれば大津画の筆たて傘にくゝりつけたり」紅梅集②354文政1年
1818/09/