私の俳句(2)
平成20年7月から「私の俳句」として「天為」会報の報告、天為句会、天為ネット俳句と思い出した時に投句する「銀座俳句」のみしてホームページに載せることにします。
4月に投句した駄句が平成20年7月号に朗人選で「天為」に、5句載りました。
「円柱のトロイア遠く春の星」
「風光る礼拝堂の天井画」
「松江春ハーンの残せし望遠鏡」
「木の芽吹くベツキオ橋の露天商」
「啓蟄やアダムとイブの天井画」
「円柱のトロイア・・・」の句は三月天為句会特選句、
「松江春ハーン・・。」
「木の芽吹くベツキオ・・・」の二句は三月天為句会入選句でした。
更に西村我尼吾先生選の課題句(課題、日永、巣箱)ですが
[長き足折りて水鳥巣箱かな]
佳作に入りました。
選者評として「巣箱にすむもの」として紹介されました。
五月の天為句会では次の2句が主宰入選句
「薫風にミケランジェロの青き画布」
「青き踏むパゴダに午後の日が廻り」
6月の天為句会では主宰入選句はなしでした。
但し互選句は次の句が3名の方に取って戴きました。
「鑑真が旅立つ寧波大南風」
7月の天為句会では主宰特選句2句取って戴きました。
「オペラ座の怪人消えてソーダ水」
「トレド初夏聖体祭の偽信者」
互選句は次の句が4〜5名の方に取って戴きました。
「オペラ座の怪人消えてソーダ水」
「トルソーの謎を残して夏廻り」
7月の天為句会は先ず先ずでした。
5月に投句した駄句が平成20年8月号に朗人選で「天為」に、5句載りました。
「薫風にミケランジェロの青き画布」
「青き踏むパゴダに午後の日が廻り」
「骰子投げたルビコン川や水温む」
「拉薩の旅大聖堂は凍て返り」
「立春に賑わふ羅馬髑髏寺」
「立春に賑わふ・・・」の句は二月天為句会入選句、「骰子投げたルビコン川・・。」は四月天為句会入選句、「薫風にミケランジェロ・・。」「青き踏むパゴダに・・・」の二句は五月天為句会入選句でした。
更に西村我尼吾先生選の課題句(課題、南風、筍)ですが
[筍の今日掘りたればけふの味]
準佳作Tに入りました。
8月の天為句会では主宰選句1句取って戴きました。
「立秋のレオンに残る絹の丘」
互選句は次の句が各1名の方に取って戴きました。
「ドイツ夏バッハ残せしチェンバロ」
「臨安で白居易恋ひて蓮見酒」
に終わりました。
6月に投句した駄句が平成20年9月号に朗人選で「天為」に、残念ながら3句載りました。
「夏が来るステンドグラス日を弾き」
「天平の甍が梅雨に光りをり」
「屋久島の木の芽流しの激しかり」
更に西村我尼吾先生選の課題句(課題、薄暑、枇杷)ですが
[運河沿ひアンネの家は薄暑かな]
準佳作Tに入りました。
9月の天為句会では主宰特選句2句についての主宰の評が載っていました。
「トレド初夏聖体祭の偽信者」
主宰の評は「トレド初夏、とてもよい所です。エル・グレコが最後に居たとろです。聖体祭に紛れて、明るいお堂の中に入って行った偽信者が自分であるところがユーモアがあってよいと思います。」であり、この評は主宰の優しさが滲み出ていてお人柄が偲ばれます。
「オペラ座の怪人消えてソーダ水」
主宰の評は「本物のパリのオペラ座を見て来たのですね。偉いですね。私は日本の劇団四季のオペラ座の怪人を見ているけれど。やれやれ、オペラが終わってここにいた怪人も消え失せた。本当のパリのオペラ座に行かれ、ほっとしたところで、ソーダ水を飲んでいる。そこに面白さがあります。」であり、この評も主宰の優しさが滲み出ていてお人柄が偲ばれます。有難うございます。
7月に投句した駄句が平成20年10月号に朗人選で「天為」に、4句載りました。
「トレド初夏聖体祭の偽信者」
「オペラ座の怪人消えてソーダ水」
「万緑のフランケン城巡りけり」
「天平の官衙の跡よ大南風」
更に西村我尼吾先生選の課題句(課題、涼し、金魚)ですが
[断崖のアンダルシアは涼しかり]
準佳作Tに入りました。
10月の天為句会では何方にも取って戴く句がなく寂しい想いをして居りましたが、最後の最後に主宰特選句1句取って戴き「ほっ」と致しました。
「インヴァネス崩れし城や秋深し」
「インヴァネス」は冬の季語になるのだそうですが、固有名詞と考えて、選んで戴いたようです。
8月に投句した駄句が平成20年11月号に朗人選で「天為」に、残念ながら3句載りました。
「立秋のレオンに残る絹の丘」
「遺灰上に残るロザリオ長崎忌」
「素隠居の破れ団扇や俄か雨」
更に西村我尼吾先生選の課題句(課題、泉、百日紅)ですが
[楼蘭の泉細し女玉響に]
入選致しました。
西村我尼吾先生の選後評は人に由来する泉として、「古語を駆使して泉を表現した。オアシスの都、楼蘭。女性のミイラも発見されている。シルクロードに繁栄した滅びた都市の泉。それを表現するのに万葉語の細し女(くわしめ)や玉響という言葉を使った。それぞれ美しい美しい。玉の響く程のはかないという意味。課題をこなすための努力を多としたい。
であった。後から思うに綺麗な句が出来たと感じた。
11月の天為句会では主宰選句1句取って戴きました。
「アポロンの神殿崩れ星河あり」
互選句は次の句が各何名かの方に取って戴きました。
「アポロンの神殿崩れ星河あり」
「興に入る雀踊りや一茶の忌」
「穴まどひネス湖怪獣のサラサーテ」
小生の句が続けて、読み上げられ、一度言って見たかった「同人」を言うことが出来た。
句会後、主宰とお話ができたときに、「アポロンの神殿崩れ星河あり」は特選句にしょうと思ったが止めたと云われていた。
9月に投句した駄句が平成20年12月号に朗人選で「天為」に、残念ながら3句載りました。
「独逸かなチェンバロある秋館」
「楼蘭の地に垂れかゝる天の川」
「ツナー湖にヨーデル唄ふ星月夜」
更に西村我尼吾先生選の課題句(露、蜻蛉)ですが
[鍾乳洞地底に落ちる露一滴]
が佳作Tに入選致しました。
10月の主宰特選句「インヴァネス崩れし城や秋深し」についての主宰の評が載っていました。
「インヴァネスを作ったスコットランドの北部の地です。ネス湖が近くにあり、インヴァネス城も崩れて寂れた町になり秋も深いと思った。インヴァネスは冬の季語ケープ付の男性用外套ですので前書にスコットランドの北部の地とあるとよいと思います。」
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