平成１７年の俳句の勉強会
1月の句
咲かそうと想わぬままに忘れ花
庭土を突いてゐたり寒雀
猫のゐるところより見え眠る山
冬枯れの鴉瓜とや紅薄く
松過ぎてパソコン教室賑わいぬ
２月の句
２月は句会は１度だけ選んで戴いた句は１句のみ、しかし特選で、何故か小生の誘った友人（男性）が選んでくれた。女性が多い性か、当然の事であるが、子供の事とか、家事の事に人気がある。
亡き友の俳句を偲ぶ梅の花
２月は振るわなかった。
3月の句
綿飴の如き煙や春萌す
卒業歌昭和も遠くなりにけり
前庭のここに居たのか紫雲英かな
虚しさよぢっと手を見る啄木忌
３月の「卒業歌昭和も遠くなりにけり」は「降る雪や明治も遠くなりにけり」の有名な句があり、「これは駄目です」と先生から一喝された。選んで戴いた方に迷惑を掛けました。 もしも「降る雪や・・・・」がなければ名句になったか？
4月の句
亀鳴くを確かめたくて日暮れかな
とゝせうた作りし妻も啄木忌
朧月夜の弓張り月が神に見ゆ
雲雀鳴き天に昇りて溶けにけり
春雷が一喝食わすコンピュータ
春寒や小道に白き街路灯
蒼天に我もゆくなむ雲雀溶け
「春雷が一喝食わすコンピュータ」は３点取って戴いたが、先生の評価はイマイチ。「春雷」と「一喝食わす」は同じ現象を示すという「春雷に慌てふためくコンピュータ」が良かったか。
5月の句
母の日に贈りし嫁は贈るる
ダウン児の神を学びて蛍愛で ５月は吟行もあり振わなかった。取って戴けるものも少なかった。「ダウン児の神を学びて蛍愛で」は実際にダウン児を持った人の処世術であり、その心中を察して余りある。心有る１人の方に取って頂いた。 吟行句はだだ１句先生と１人の方に取って戴いた。しかも、和尚の話を聴かなかった方には理解できないという理由で先生に訂正して頂いた。
浄土へと誘う慈眼風光ると相成りました。直して戴いた句は雰囲気が感じられ、良いですね！
6月の句
飯盒の捨て置かれしや麦の秋
花菖蒲車椅子から浄土見ゆ
金魚愛で遊びし朋は会者定離
今回は投句（４句）して、休みましたので、他の方の句を取って差し上げることが出来なかったが前の句２句は先生と他の方に取って頂いた。
３番目は他の方に取って頂いた。感謝
7月の句
追ひかけて夏帽子わたす散歩かな
を先生に修正して頂き、取って頂いた。この他に「海の日や飛沫を胸に魚釣る」があったが、変な句を出してしまったので取って貰えなかった。
後半の句会は全滅。「星涼し山頂に向かう登山道」であったが「星涼し息を弾ませ登山道」とすれば取って貰えたか
8月の句
百舌鳴くや季語を惑わすほどの芸
この句は「百舌鳴くや季語を惑わす芸達者」としたが先生に上記の句がよいと修正された。具体性に欠けていたみたい。
これは３人に選ばれた。
百歳で曾孫の世話を生身魂
これは先生と他の２人に選ばれた。
秋草や妙法蓮華経唱ゑなむ
これは１人に取ってもらった。馴れてきたのか。温情で取ってもらったのが、取ってもらえなくなった。女性が多いので多少感覚の違いがあるよに感ずる
9月の句
秋の山歪め明治の板ガラス
２人に取って戴いた。
虫の音につい酔わされて夜半かな
これは先生に取って戴いた。「夜半の月」としたが季語が重なることで
また秋刀魚うんざり顔の夫哉
これは女性の句と思ったらしい。特選になってしまった。
女性の立場で俳句を読んだ方が良さそう。
9月の２度目の句会は小生の成績は良かった。
女房がこんな花かと狸豆
５点入れてもらった。女房には申し訳ないと内心謝っているが
更に懲りもせず身知らず柿のたわわなり
２点という成績であった。今回は短冊にして、俳画を描き、「懲りもせず身知らず柿のたわわなり」と「百舌鳴くや季語を惑わすほどの芸」を俳画とともに色紙に描き展覧会に出品することにした。
10月の句 夜長には誘惑メール愉しみに
これは何と特選に取って貰いました。
こんな事で10月は調子に乗り過ぎて女房の悪口を俳句したもので、あまり関心が持たれなかった。
今回は吟行もあるので、面目を一新したい。吟行句：今回は２点でそれぞれ２人に選んで戴いた。
遠山の鮮やかなりし紅葉かなこれは先生にも選んで戴いた。白い糸こぶし実繋ぐ親心
11月の句
今日は先生お休みで小生の句は１句のみであったが、３人の方に選んで戴いた。感謝！
山陰が迫る総出の大根引きであった。
更に１１月の選んで戴いた句は共に先生に選んで戴いた句。
滝壷の水に映りし枯れ芒
職辞してよりの勤労感謝の日であった。
12月の句
１２月は１回だけの句会であった。この句会では誰にも選んで戴いた句はなかったが、先生には２句選んで戴いた。感謝！
蟠り捨て足伸ばす柚子湯かな
職辞して母校を想う小春かな
以上であった。これで、今年句会は終わります。来年も見て下さい。良い歳であります様にお祈り申上げます。
これで、平成１７年は終わりました。今までの句の中で先生に直して頂いた個所もありました。引き続いて平成１７年も載せてみます。
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平成１８年丙戌歳の俳句は次のページ、その３に続きます。
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