私の俳句(5)
平成21年10月に投句した駄句が平成22年1月号に朗人選で「天為」に、3句載りました。残念ですがこれが実力です。
「上海の雑技見て出で月冴ゆる」
「張継の隠隠(いんいん)夜泊霜の声」
「極月の蘇州運河の骨董街」
「極月に木簡呪(じゅ)符(ふ)の文字薄れ」
更に西村我尼吾先生選の課題句(課題、晩秋、籾)ですが
「晩秋にホメロスの丘遠望す」
準佳作Tに入りました。
平成21年12月の天為ネット俳句で、2句投句して1句主宰選外句に預かりました御礼申し上げます。
主宰選外句は
「晨(あした)白昏れに紅さす酔芙蓉」
でした。
主宰の評は「それはそう」でした。
今年の初句会1月の天為句会では主宰選句2句を取って戴き致しました。主宰の優しさに感謝!!
主宰選句は
「浅き春北京鶩(ペキンダック)の包(パオ)白し」
「天平の須恵器(すえき)の甕(かめ)や初明り」
でした。
互選句は
[天平の須恵器の甕や初明り]は御三方、[浅き春北京鶩の包白し]は御二人に採って頂きました。
平成21年11月に投句した駄句が平成22年2月号に朗人選で「天為」に、4句載りました。
「身に沁むや木乃伊の衣に紅の色」
「新羅琴律嫋嫋と星流れ」
「山纏ふ石山寺のこぼれ萩」
「佐賀の宿古伊万里に盛る菊膾」
更に西村我尼吾先生選の課題句(時雨、古暦)ですが
「新羅琴愁ふる律や初時雨」
準佳作Tに入りました。
平成22年1月の天為ネット俳句で、2句投句して1句主宰選また1句主宰選外句に預かりました御礼申し上げます。
主宰選句は
「雪蛍蘇州胡琴の律に舞ふ」
互選句はでした。
「夫差涙越の西施のふぐと汁」
主宰の評は「夫差の涙と西施はつき過ぎ。」であった。
前者は互選6件で句評は”雪蛍が胡弓の音律に乗って舞う”と言われて素直に納得。(たける)
あたかも胡琴の上を雪蛍が舞っているようです。(真弓)の句評頂き、御礼致します。
2月の天為句会では3句投句し、3句とも御一人方に1句づつ互選で入りましたが、其の内の1句を主宰特選句に取って戴き致しました。主宰の優しさに感謝!!
主宰特選句は
「柳絮(りゅう‐じょ)舞ふ鮮緑青なる偽刀貨」
平成21年12月に投句した駄句が平成22年3月号に朗人選で「天為」に、4句載りました。
「上海の雑技見て出で月冴ゆる」
「張継の隠隠(いんいん)夜泊霜の声」
「極月の蘇州運河の骨董街」
「極月に木簡呪(じゅ)符(ふ)の文字薄れ」
更に西村我尼吾先生選の課題句(葱、手袋)ですが
[深谷葱赤城颪を迎えけり]
「葱の生え方」として佳作に入りました。
平成22年2月の天為ネット俳句で、2句投句して1句互選句として5名の方に採って頂きました。御礼申し上げます。
句は「仲見世の裏歩く癖切山椒」で句評を頂きました。
句評は二名の方に頂きました。御礼申し上げます。
一年中、観光客で溢れている仲見世通りをさけて、土地っ子や浅草に詳しい者は裏通りを歩く。裏通りは浅草寺とは別の古刹も多くあり喧騒とは程遠い。この時期にしかない切山椒の淡い色彩と味がたのしみで老舗の和菓子屋に立ち寄り忘れずに買って帰ります(かをるこ)
仲見世は子供の頃からの遊び場だったのでしょう。仲見世の裏を歩いていると素の自分に戻れる作者の気持ちが伝わってきました。(香誉子)
3月の天為句会では3句投句し、1句に御六名の方に互選して頂きましたが、其の内の1句を主宰の選句はありませんでした。
互選は
「陽炎にモネの色濃きカフェテリヤ」でした。
平成22年3月の天為ネット俳句で、2句投句して1句主宰選句1句は互選句として採って頂きました。御礼申し上げます。
主宰選句は「浅き春サハラの夕日惜しみけり」でした。御礼申し上げます。
互選句は
「カルタゴの軍港遺跡虎落笛」で句評を頂きました。
句評は
哀愁一入、U−ボートの基地も見えてくるのは何故だろう。(隆宏)
平成22年1月に投句した駄句が平成22年4月号に朗人選で「天為」に、残念ながら、3句載りました。
「天平の須恵器(すえき)の甕(かめ)や初明り」
「コルビュジェの修道院や初茜」
「彩色の木棺木乃伊二日かな」
更に西村我尼吾先生選の課題句(息白し、書初)ですが
「息白しモンマルトルは襟立てて」
佳作Uに入りました。
2月の天為句会の主宰特選句は
「柳絮舞ふ鮮緑青なる偽刀貨」の句評がありましたので、紹介致します。
中国では刀の形のお金を造っていたはずです。それを今売っている。偽であることは明らかであるけれども、柳絮が舞う中でその刀貨を見ると美しく感じた。緑青がとても美しいといったところが良いとおもいます。」であった。
4月の天為句会では3句投句し、2句主宰の選句を頂きました。
それは
「桜花舞ふ京間ゆたかに能舞台」
「竹喬の長閑(のどか)なる里山笑ふ」
です。御礼申し上げます。
平成22年2月に投句した駄句が平成22年5月号に朗人選で「天為」に、残念ながら、3句載りました。
「柳絮(りゅう‐じょ)舞ふ鮮緑青なる偽刀貨」
「柳芽吹く骨董街の両替屋」
「雪蛍蘇州胡琴の律に舞ふ」
更に西村我尼吾先生選の課題句(梅、薄氷)ですが
「敦煌の低き陽関薄氷」
準佳作Tに入りました。
主宰の句集「鵬翼」の1句評を依頼され、
「ソーダ水巴里に老いたる女かな」 「朗人」の句評を致しました。
その内容は
「今から三十数年前ボルドーにて国際会議があり出席したときのことフランスの名物フォアグラとトリュフが食べたくなり、会議の合間を見てペリグーまで出掛け目的を達成した。その後、市内を散策することにした。市はローマ時代の石畳の道で馬車の轍が残っている。暫らく行くと東洋人は初めて見るということで、人が集まって来た。そこで話し掛けてきた。『内の婆様に東洋人を見せてやりたい』から連れてくるから会ってやってほしいという。ローマ時代からと思われる家の奥から齢百歳を超えたと見える深い皺の夜になると箒に乗って空を飛びそうな老婆が連れて来られた。しかし、腰は真直ぐに伸び、眼は好奇心に溢れていた。「ボンジュール・マダム・コマンタレヴというと「サバ・メルシー」と返って来た。東洋を偲ぶが如く抱擁が続いた。さて、この句の眼目は「ソーダ水」で好奇心と考える。巴里と云わずフランスの女性は好奇心を持って生涯人生を楽しむことを知らしめる句であり、作者の人生観を彷彿とするあじわい深い名句。
平成22年4月の天為ネット俳句で、2句投句して1句互選句として採って頂きました。御礼申し上げます。
互選句は
句は「鶯や礁(いぐり)に落す餌の毛鉤」で句評を頂きました。
句評は
鶯というと山と思われがちだが、意外に海辺にもいるのだ。それを詠んだのはめずらしいのではないか。(尚)
5月の天為句会では3句投句し、2句主宰の選句を頂きました。
それは
「小面の瞳の底に春の闇」
「ルノアールの居を訪(と)ふ道やリラの冷え」
です。御礼申し上げます。
平成22年3月に投句した駄句が平成22年6月号に朗人選で「天為」に、残念ながら、3句載りました。
「陽炎にモネの色濃きカフェテリヤ」
「蘇州なる藕(ぐ)園(えん)奇岩や雪柳」
「仲見世の裏歩く癖切山椒」
更に西村我尼吾先生選の課題句(蝌蚪、野焼)ですが
「竹簡の三行半(みくだりはん)や蝌蚪の文」
準佳作Tに入りました。
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