CS生徒のスキー教室参加対策)
保護者(東京都)
2現在都立定時制高校1年に在学している長男が、1月5日から7日にかけて高校のスキー教室に参加しました。参加するに当たり、事前に私が行った対応策を紹介します。
長男は、小学6年生になる前の春休みに行われた、教室の床の改修工事がきっかけで、鼻炎を起こし、卒業式頃には化学物質過敏症の症状がはっきりしました。中学校入学後に北里研究所病院(以下 北里)で、化学物質過敏症と診断されています。長男が鼻炎になる前に、私も職場で化学物質過敏症を発症しておりました。ですから、長男の体調の変化に気がついたのです。
長男は中学校の3年間で、かなり症状を悪化させてしまいました。学校は毎年改修工事を行うからです。3年生の夏休み以降は登校不能となり、そのまま卒業しています。
高校進学後、5月の連休後までは毎日登校出来ていました。しかし、5月中旬に?校庭でチャドクガが発生して農薬散布をしてから、登校直後に帰宅する事が続きました。夏に北里で検査した時には、今までで一番眼の神経症状が悪化していると診断されています。このことは、北里で主治医から、養護教諭・担任・都教育庁健康推進係長に説明して頂きました。
幸い秋になってから徐々に体調が良くなり、授業を受けられるようになりました。スキーの大好きな長男が、高校で楽しい思い出を作りたいと言うので、参加を申し込みました
- まず、学校側と話し合いを持つ。長男の現状を説明し、スキーが好きである事などを伝えたところ、北里から許可を得る事、診療情報提供書を学校に提出する事という条件が出る。
- 北里には、電話再診・診断書・診療情報提供書を2部書いて頂く。
- 旅行先の長野県庁の病院担当部署に電話をして、CS患者を診察できるスキー場近くの病院機構病院(以下 病院)を教えてもらい、病院のケースワーカーに連絡して、事情を説明。院内の受け入れ態勢調整と、よりスキー場近くにある診療所を紹介して頂く。
- 一時救急を診療所が受け持ち、病院はバックアップをするという体制を提示して頂く。
- 診療情報提供書は病院へ郵送。診療所へは病院のケースワーカーからFAXして頂く。
- 診療所にも連絡して、受け入れを許可される。
- 残った診療情報提供書は、途中の高速等での事故に備えて同行する副校長先生に渡す。
また、旅館に電話をして、改修工事をしていないか、暖房の種類は何か、スキー乾燥室の暖房は何かを聞きました。長男は、食物アレルギーは一応有りません。しかし、食べると腹痛が出る物があるので、漢方薬を持たせました。宿で出た食事では、個別に固形燃料を使う焼き物が臭かったそうです。食物アレルギーのある方は、さらに大変な苦労をされるようです。
スキーをやれるという嬉しさで、日ごろは苦手なバスも、最後尾の座席で窓明け換気をしながら乗りました。消毒から時間が経っている車両をという要望はしませんでしたが、多少苦しい思いはしたけれど、大丈夫だったそうです。
スキー用のワックスも大丈夫でしたが、ゴーグルが雲っても、曇り止め用品は使用できません。せっせと拭うことで対応したようです。久しぶりのスキーはとても楽しい経験でした。北里の宮田先生は、「転地療養になるから参加させなさい」と仰って下さったことがありました。
病院などへの連絡は電話とPCメールで行い、無事帰宅後は、お礼のメールを出しました。
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