Food Manufacture 2010年3月15日
英食品基準庁(FAS)
ナノテクノロジー データベースを承認


情報源:Food Manufacture, 15 March, 2010
FSA gives thumbs up to nanotechnology database
By Rick Pendrous
http://www.foodmanufacture.co.uk/news/fullstory.php/aid/11333/
FSA_gives_thumbs_up_to_nanotechnology_database.html


訳:安間武 (化学物質問題市民研究会)
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/
掲載日:2010年4月2日
このページへのリンク:
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/nano/uk/FSA_accepted_house_of_lords_food.html

 英食品基準庁(FSA)委員会は先週、食品産業のナノテクノロジー研究の機密データベース作成するという英上院科学技術委員会報告書の勧告(訳注1)を承認した。

 英上院科学技術委員会報告書は、そのようなデータベースは適切なリスク評価手順の開発を知らせ、ナノテクノロジーの安全性調査の優先順位の設定を支援するために必要であると主張した。

 英上院科学技術委員会は、今までイギリスやその他の国で行なわれた同様な自主的スキームが失敗しているので、ここのデータベースへの産業側の参加を義務的なものにすることを望んでいる。

 英食品基準庁(FSA)の主席科学者アンドリュー・ウェイジは、”ナノテクノロジーに関して我々が対応する方法は、今後出現するであろう新たなテクノロジーに規制当局が対応する時のためのテストケースである”と述べた。

 委員会はまた、英食品基準庁(FSA)が欧州食品安全機関(EFSA)によって承認されたナノ物質を含む食品と食品容器製品の公衆が利用できるリストを作成し維持するという勧告を承認した。

 英食品基準庁(FSA)はそのような公的登録を設立することの利益を認めたが、何を含めるかの基準を確立することの問題に言及した。しかし、英食品基準庁(FSA)は欧州食品安全機関(EFSA)によって評価されたナノ物質だけにリストを限定するのではなく、(良かれ悪しかれ)ナノスケール要素を持つように思われる物質に関する情報も含むほうがよいと信じている。

 異なる分野におけるナノテクノロジーの安全性に関する調査のために英食品基準庁(FSA)に十分なリソースを与える必要性を認める一方で、同委員会は特に、食品におけるナノテクノロジーの潜在的な利益が消費者に対して適切に伝えられているかどうか懸念した。

 委員らは、遺伝子組み換え成分の使用の提案時や、数年前に食品中の危険な細菌を殺す効果的な方法として食品放射線処理のもっと広範な使用が検討された時に生じたように、ナノテクノロジーの足下の拒絶を回避するために、そのようなコミュニケーションが重要であると述べた。
訳注1
2009年12月15日 英上院科学技術委員会 報告書サマリー/勧告 ナノテクノロジーと食品

訳注:参考情報
UK LORDS CRITICISE FOOD INDUSTRY FOR FAILING TO BE TRANSPARENT ABOUT RESEARCH INTO THE USES OF NANO
http://www.safenano.org/SingleNews.aspx?NewsID=945



化学物質問題市民研究会
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