NOETB 2016年9月1日
欧州委員会(EC)が消費者安全科学委員会(SCCS)に
化粧品中のコロイド状銀ナノに関して意見を求める

リン L. バーガソン及びカルラ・ N. ハットン

情報源:Nano and Other Emerging Technologies Blog, September 1, 2016
EC Requests Scientific Opinion on Colloidal Silver (Nano)
By Lynn L. Bergeson and Carla N. Hutton
http://nanotech.lawbc.com/2016/09/ec-requests-scientific-opinion-on-colloidal-silver-nano/

訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会)
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/index.html
掲載日:2016年9月16日
このページへのリンク:
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/nano/news/
160901_NOECTB_EC_Requests_Scientific_Opinion_on_Colloidal_Silver_Nano.html


 欧州委員会(EC)は、消費者安全科学委員会(SCCS)にコロイド状銀ナノに関して科学的意見を求めている。化粧品規則の下では、ナノ物質を含むどのような化粧品も市場に出す6か月前に欧州委員会(EC)に届けなくてはならない。もし欧州委員会がナノ物質の安全性について懸念を持つなら、同委員会はそれを消費者安全科学委員会(SCCS)に十分なリスク評価を要請するであろう。

 欧州委員会によれば、同委員会はナノ形状のコロイド状銀を含有する化粧品の届け出を63件受けている。届出者によればコロイド状銀は、コーティングなしのナノ形状であり、使用したまま又は洗い流す方式の両方で、歯磨きやスキンケア製品を含む口腔化粧品中で、同委員会の要求の中で伝えられたとする最大制限濃度1%と仕様に基づき使用されていると、同委員会は述べている。

 欧州委員会は、ナノ粒子が吸収され細胞中に入り込む可能性があるので、ナノ形状のコロイド上銀の使用に監視て懸念を持っている。同委員会は、消費者安全科学委員会に対して、合理的に予見できる暴露条件を考慮しつつ、上述の製品分類で、添付資料にリストされている通知の範囲にあるナノ形状のコロイド状銀の安全性評価を実施するよう求めた。
  1. 上記の観点から、そして提供される科学的データを考慮して、消費者安全科学委員会は、合理的に予見できる暴露条件を考慮しつつ、最大制限濃度1%の歯磨き及びスキンケア製品を含む化粧品中で使用されるナノ形状のコロイド状銀の安全性に関する意見を提出するよう求められている。そして、
  2. 消費者安全科学委員会は、ナノ形状のコロイド状銀の化粧品中での使用に関して、どの様な科学的懸念にも目を向けるよう求められている。
 消費者安全科学委員会の科学的意見の提出期限は、欧州委員会の要求を受けてから6か月である。


訳注:関連情報



化学物質問題市民研究会
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