カナダ保健省2010年3月1日 パブリックコメント文書
ナノ物質についてのカナダ保健省の 作業定義に関する暫定政策声明 情報源:Health Canada, March 1, 2010 Consultation Document Interim Policy Statement on Health Canada's Working Definition for Nanomaterials http://www.hc-sc.gc.ca/sr-sr/consult/_2010/nanomater/draft-ebauche-eng.php 訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会) http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/ 掲載日:2010年3月17日 このページへのリンク: http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/nano/canada/100301_Canada_Interim_Policy.html カナダ保健省は、”ナノ物質についてのカナダ保健省の作業定義に関する暫定政策声明”を採択したことを発表し、カナダ保健省のウェブサイトにをそれを掲載をしている。同暫定政策は直ちに有効であり、必要に応じて更新できるよう、この政策声明に関するコメントが求められている。 現在、カナダ保健省によって所管されている法と規則はナノ物質に対して明示的な言及をしていない。4つの主要な目的の中で、この政策声明はナノ物質を特定する透明性のある作業手法を確立する。また、それはカナダ保健省にたいして同省を横断する一貫したアプローチと情報を要求するための引き金を与える。カナダ保健省におけるナノ物質関連の規則責任の範囲は広範なので、その作業定義は意図的に広くしてあるが、個々の規則プログラム領域においては、もっと特定して適用されるであろう。 ”ナノ物質についてのカナダ保健省の作業定義に関する暫定政策声明”を準備するに当り、カナダ保健省はいくつかの国際的な利害関係者、産業界団体、標準化協会、他のカナダ連邦省庁機関からの非公式な見解を求めた。 1.はじめに ナノ物質は、市場において広い範囲の製品中と物質中で使用されており、将来増大することが期待されている。カナダ保健省はナノ物質の潜在的な健康リスクを軽減するために、そして健康への便益を実現することを助けるために既存の法的規制的枠組みを用いることによって健康を保護し推進することに役立てる。しかし、現時点においてはナノ物質に関連するリスクに関する情報が不十分であり、この分野における進歩の速度についていくために、新たなアプローチが将来必要になるかもしれない。作業定義はカナダ保健省がナノ物質を含む製品についての安全情報を収集するのに役立てることが出来る有用なツールである。 2.目的 この政策声明の主要な目的は
3.政策声明 カナダ保健省のナノ物質の作業定義 カナダ保健省は、工業的製品、材料、物質、成分、デバイス、システム、叉は構造が次の場合には、ナノ物質であるとみなす。
4.範囲と適用 ナノ物質を取り巻く科学の状態は進展している。現実の知覚されるリスクと便益についてのて我々の知識は進展し続けるために生じる重要な変化を捉えるために柔軟なアプローチが必要である。ナノ物質のこの作業定義は、カナダ環境省を横断する多様なプログラム領域及び法的規制的当局が、一般的ガイダンスの部分に述べられているように、ナノ物質の特性化とナノスケール測定のために必要な情報を要求し収集することが出来るよう、意図的に広い範囲の網がかけられている。それは科学的証拠が増加し、国際的な規範が進捗したなら更新されるであろう。 定義の他の情報源は、Appendix Aにリストされるソースを含んで、この声明の適用のための背景を提供する。 この作業定義は、ナノ物質の評価を支援し、製造者とその他の利害関係者がカナダ人のための健康と安全のために、Appendix B に述べられている適用可能な法及び規則を含んで、しかしそれらには限らず、それぞれの法的義務を全うできるよう支援を提供するために、カナダ保健省を横断する特定の規則に適用されるであろう。 製品、物質、叉は物資グループに特定のガイダンス文書が今後、開発されるであろう。 カナダ保健省は、最良の入手可能な情報に従い、正当化されるであろう適切な予防的アプローチ(原注1)を適用するであろう。 さらに、カナダ保健省は製造者とその他の利害関係者が、プロセスの開発、特にナノ物質、ナノ物質を含む、叉は利用している組み合わせ製品の開発の初期の段階に同省と連絡を取り合うことを強く勧めている。 5.権限 カナダ保健省は、Appendix B にリストされているものを含んで既存の法的規制的枠組みの範囲内でカナダ人の健康と安全に対する潜在的なリスクの評価に本質的に重要な情報の提出を要求する権限を持っている。 6.一般的ガイダンス ナノ物質の潜在的なリスク(及び適用可能なら便益)を特定し評価するために、カナダ保健省は下記の情報を要求するかもしれない。
7.上席管理者の承認 2009年11月23日 Appendix A 定義についての他の情報源
Appendix B 法と規則 このドラフト暫定政策声明はカナダ保健省におけるナノ物質に関連する法と規則の下に適用されるが、それらは下記を含むが、それらに限定されるものではない。
次の措置 カナダ保健省はこの政策声明がどのように特定の状況に適用されるのかを描くために更なる措置をとるであろう。これらの措置は、特定の製品叉は物質のためのガイダンス文書、目標とするワークショップ、及びFQAへの回答のウェブ掲載を含む。コメントは2010年8月31日まで受け付ける。”ナノ物質についてのカナダ保健省の作業定義に関する暫定政策声明”は、コメントを受けたとき、科学的証拠が増大したとき、そして国際的な規範が進展したときに更新されるであろう。 コメント及び質問を nanotechnologies@hc-sc.gc.ca 宛てにメールするか下記あて先へ郵送叉はファックスいただきたい。 Policy, Planning and Coordination Division Science Policy Directorate Strategic Policy Branch 1600 Scott Street ? Tower B, Suite 410 Holland Cross P.L. 3104A Ottawa, Ontario K1A 0K9 Fax: 613-941-3007 原注1 A Framework for the Application of Precaution in Science-based Decision Making about Risk (2003), Privy Council Office. http://www.pco-bcp.gc.ca/docs/information/publications/precaution/Precaution-eng.pdf カナダ政府 リスクに関する科学に基づく政策決定における予防の適用の枠組み http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/precautionary/canada/framework_precaution.html |