NRDC ジェニファー・サスのブログ記事 2008年6月26日
欧州労連 ナノ物質に予防が必要と述べる

情報源:NRDC Jennifer Sass's Blog, June 26, 2008
European Trade Union says Precaution needed for Nanomaterials
Jennifer Sass
http://switchboard.nrdc.org/blogs/jsass/european_trade_union_says_prec.html
Natural Resources Defense Council (NRDC)

訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会)
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/
掲載日:2008年6月28日
このページへのリンク:
080626_Sass_Nano_ETUC.html

 本日、次の見出しが世界中に響きわたった。”欧州労働組合連合(欧州労連/ETUC)はナノ技術とナノ物質に関する初の決議を最近の実行委員会で採択した。

主要な要求:予防原則をナノ技術に適用すること”。これは何を意味するか? 欧州労連は、2007年6月に発効した進歩的で予防的な欧州化学物質政策であるREACHの下でナノ物質が陥るであろういくつかの法の抜け穴を特定している。

REACH抜け穴#1:REACHの下でナノ物質をいかに評価するについての明確な指針がない。欧州労連は、REACHの”ノーデーター・ノーマーケット”原則をナノ物質に適用することを求めており、我々はそれに同意する!

REACH抜け穴#2:年間製造量・輸入量が1トン以下の物質はREACHでは登録の必要がない。何と言うことだ! 多くのナノ物質はそのサイズが信じられないくらい小さいので、この抜け穴に落ち込むであろう。登録要求がなければ、安全データは求められない。欧州労連はこの抜け穴をふさぐことを求めている。我々はそれに同意する!

REACH抜け穴#3:年間製造量・輸入量が10トン以下の物質は化学物質安全性報告書(CSR)を提出することが求められない。このことは安全データがなければリスク評価ができず、リスクが特定されてもリスク管理措置の要求はないということを意味する。欧州労連はREACHの下に登録された全てのナノ物質は化学物質安全性報告書を伴うべきであると述べている。我々はそれに同意する!

 それにに加えて、欧州労連は、ナノ物質に関するもっと多くの健康安全研究と、もっと強い職場の安全保護を求めている。
欧州労連の提案はウェブサイトで見ることができる。

 我が陽気なアメリカに目をやれば、我々はまだ政府に対してどのような有害化学物質も予防的手法で規制するよう働きかけている所である。いつになったら我々は”ノーデーター・ノーマーケット”アプローチを化学物質に適用できるのか? 私は”直ぐに”と望む!


訳注:関連記事


化学物質問題市民研究会
トップページに戻る