2010年4月27日
IPEN 世界水銀フリー・キャンペーン立ち上げ 水銀フリー: あなたのために、わたしのために、赤ちゃんのために 情報源:The IPEN Global Mercury-Free Campaign, April 27, 2010 The IPEN Global Mercury-Free Campaign http://www.ipen.org/hgfree/ 訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会) Translated by Takeshi Yasuma Citizens Against Chemicals Pollution (CACP) http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/ 掲載日:2010年4月29日 このページへのリンク: http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/mercury/IPEN/IPEN_Global_Mercury-Free_Campaign.html PEN 水銀フリー・キャンペーンの目的 The objective of the IPEN Mercury-Free Campaign is to:
世界水銀フリー・キャンペーン立ち上げ Launch of the Global Mercury Free Campaign IPEN 水銀フリー・キャンペーンは、水銀により脅かされるヒトと環境健康への大きな脅威の国際的な高まりを反映し、これらの脅威をなくし又は著しく低減するために、強い世界水銀条約にすることを支援するために、世界中の市民組織と非政府組織(NGOs)の効果的で強固な基盤を築くことを目的としている。 強い世界水銀条約交渉をもとめて公衆とNGO支援の基盤を確実にし動員するために、IPENは、アフリカ、アジア、中央アジア、東ヨーロッパ、及びラテンアメリカの9か国における初期の水銀フリー活動を含む水銀フリー・キャンペーンを立ち上げた。 初期活動は、そのほとんどが、9か国(*)のIPEN参加組織が実施するこのキャンペーン紹介の記者会見、記者発表、及びそ他の活動からなるであろうことを認めつつ、製品中の水銀及びその代替−(市場分析報告書(Market Analysis Repor)を参照のこと。)を追求することになるであろう。世界水銀条約に関するIPENの見解(訳注1) (IPEN’s Views on a Global Mercury Treaty) 、及び製品中の水銀に関する国際的な調査の結果もまた紹介されるであろう。 (*) Kenya, Senegal, China, India, Kyrgyzstan, Russia, Czech Republic, Brazil, Mexico 世界水銀条約に関するIPENの見解 IPEN Views on a Global Mercury Treaty 2009年に世界の政府は2013年までに完了する目標をもって世界水銀条約に関する交渉を開始することに合意した。世界の全ての地域のNGOと協議して情報を得た後、IPENは、なぜ世界水銀条約が必要なのかを説明し、条約のための市民社会の展望を前進させるための政策声明を採択した。 ISSUUによる下記オンラインマガジンをご覧ください。 IPEN Views on a Global Mercury Treaty 世界水銀条約に関するIPENの見解 キャンペーン マップ Campaign Map
水銀は世界の問題 Mercury is a global problem: 水銀はヒト健康、野生生物、生態系に著しい害を引き起こす世界的懸念の有毒物質である。水銀、特にメチル水銀はヒトに対して非常に有毒である。水銀は神経系発達を阻害するので、ヒト胎芽、胎児、幼児、子どもは、特に水銀に脆弱である。妊婦や妊娠可能年齢の女性がメチル水銀で汚染された食物を食べると、その汚染物質は胎盤を通過して胎児を曝露させる。子どもたちがまだ小さい時に水銀で汚染された食物を食べると、同様な影響がある。水銀は子どもの脳と神経系の発達に有害影響を与える。さらに水銀曝露は環境中の多くの生物を害し生態系を乱す。産業革命以来、世界中の大気、土壌、湖、川、海で循環している水銀の総量は2〜4倍増大している。これらの環境中の異常に高い水銀レベルは世界の全地域で生態系をかく乱しヒト健康に害を及ぼす。
水銀は多くの発生源から環境に放出される。それらには、水銀含有製品や機器、製品製造現場、産業プロセス、採鉱活動、金属精錬、石炭燃焼、セメント・キルン、廃棄物投棄及び焼却、汚染場所、火葬場、その他多くの場所である。水銀を含む製品は、代替品が多く入手できるにも関わらず、未だに広く製造され世界的に取引されている。それらには、温度計、血圧測定器具、気圧計、電池、電気的スイッチ、及び多くの種類の電子機器などである。非常に大量の水銀が、よい代替手法が存在するにも関わらず、塩素アルカリ製造プラントや触媒プロセスのような産業プロセスで使用され続けている。大量の水銀はまた、極めて高いレベルの汚染と曝露を引き起こすにも関わらず、小規模金採鉱現場で使用されている。 ヘルスカナダ(Health Canada): http://www.hc-sc.gc.ca/ewh-semt/pubs/contaminants/mercur/q1-q6_e.html 世界水銀条約 Global mercury treaty: 水銀とそのヒト健康及び生態系に及ぼす著しい有害影響についての医学的及び科学的知識が増大するとともに、人間の活動に由来する水銀暴露を最小にし廃絶するための行動の必要性がいま、国際的に合意されている。2009年に国連環境計画管理理事会を通じて国際社会は、水銀に関して世界的な行動を起こし、国際条約に関する交渉を開始することに合意した。この条約は、実行可能な場合にはどこでも水銀とメチル水銀の人間に由来する源を廃絶することによりヒト健康、野生生物、及び生態系を保護することができる公平で平等な世界行動計画を策定し実施することが必要である。水銀条約に関する第1回国際交渉会議(INC1)が2010年6月7日〜11日まで開催される。このプロセスは2013年に完了することが決まっている。 キャンペーに関するもっと多くの情報 More about the Campaign: 水銀フリー・キャンペーンは、水銀により脅かされるヒトと環境健康への大きな脅威の国際的な高まりを反映し、これらの脅威を廃絶し又は著しく低減するために、強い世界水銀条約の開発を支援するために世界中の市民組織と非政府組織(NGOs)の効果的で強固な基盤を築くことを目的としている。このキャンペーンは健全な化学物質管理の必要性を明確にし、水銀に関する国内及び国際的な政策の策定において市民社会のの立場を強化するとともに、水銀に関連する公衆健康と環境への深刻な脅威について意識向上を図るための国際的に統合されたプラットフォームを提供する。このキャンペーでは、世界中から参加するNGOは、国際的な政策変更、国の重金属政策意識、及び毒のない環境を目指すその他の活動を促進する目的をもって、情報、経験及び能力を共有するために一緒に働く。 このキャンペーンの中で実行される活動は下記を含む:
訳注1 IPEN 重金属WG 2010年2月12日 世界水銀条約に関するIPENの見解 |