2014年11月4日
IPEN INC6 優先行動:
汚染場所(第12条)に関するIPEN の発言と見解


情報源:IPEN Intervention at INC6, November 4, 2014
IPEN INC6 Priority Action: Contaminated Sites (Article 12)
http://ipen.org/sites/default/files/documents/pdf%20Contaminated%20Sites%20IPEN%20INC6.pdf

訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会)
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/
掲載日:2014年11月10日
このページへのリンク:
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/mercury/INC6/IPEN/141104_IPEN_Contaminated_Sites.html

 汚染場所に関する INC6 事務局により準備された現在の文書に次の決定が述べられている(UNEP(DTIE)/Hg/INC.6/19)(訳注:Guidance on managing contaminated sites and the proposed way forward for developing guidance)。”委員会は、汚染場所に関連するどのようなガイダンス文書又は勧告に関する政府及びその他の関心ある利害関係者からの情報提供を求めること、及び、化学物質及び廃棄物部門及び他の組織又は団体の関連する事務局と相談して、第7回会合での委員会による検討のためのガイダンス文書の草稿を適切な方法で準備することを、事務局に望むかもしれない”。

 汚染場所を管理することに関するガイダンスの開発は可能な限り迅速に十分に対応される必要がある重要な課題のひとつであると IPEN はみなしている。したがって我々は次のことを強調する。
 ▼汚染場所管理に関するガイダンスの準備の重要性

 そして、それは INC7 の事務局によって準備されるだけでなく、特別専門家グループにレビュー用に送付されるであろう。したがって IPEN は次のように提案する。
 ▼特別専門家グループを設立するか、又は少なくとも BAT/BEP ガイドラインの開発のために設立されたグループ内の専門家の知識と経験、及びグループが事務局により準備されたガイダンス文書をレビューする仕事を活用すること。

 第7回会合(INC7)又は締約国会議(COP)は、委員会/COP に提出される前に専門家グループにより準備されたガイダンスのレビューから利益を得るかもしれない。それは、そのようなレビューは異なる国連地域の専門家代表の異なる意見をすでに含むであろうからである。その様はガイダンスは、バーゼル条約の水銀廃棄物に関する技術ガイドライン中の2頁の文書より、技術的及び関連する問題に関してもっと深く踏み込むべきである。バーゼル・ガイダンスは、汚染場所に関するガイダンスのための重要な文書であると示唆されている。

 汚染場所管理に関するガイダンス文書はまた、水銀のための閾値を確立することを検討すべきであり、水銀により汚染されているサイトを定義するために他の基準が確立されるべきである。このガイダンスは、いくつかの先進国ではすでになされている汚染場所に対応するための特定の法的枠組みをまだ開発していない発展途上国が主に必要とするものである。

 IPEN はまた、現時点では水銀放出ツールキットにより対応されていないので、その中に汚染場所からの水銀放出を含めるよう求めている。それは、UENP による以前の声明と矛盾するものである。”汚染場所はまた、著しい水銀大気排出の源であり経路である水銀の再移動及び再排出に貢献している(Pirrone, Cinnirella et al. 2010); (UNEP Chemicals Branch 2008)”。

文献:
Pirrone,N., S.Cinnirella, X.Feng, R.B.Finkelman, H.R.Friedli, J.Leaner, R. Mason, A.B.Mukherjee, G.B.Stracher, D.G.Streets and K.Telmer (2010). "Global mercury emissions to the atmosphere from anthropogenic and natural sources."
Atmospheric Chemistry and Physics Discussions 10: 4719--‐4752.

UNEP Chemicals Branch (2008). The Global Atmospheric Mercury Assessment: Sources, Emissions and Transport.
Geneva, UNEP‐Chemicals:44.
 


化学物質問題市民研究会
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