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2012年6月30日 INC4本会議 IPEN発言
「国家実施計画」
シャリアー・フセイン(ESDO、バングラディシュ)
日本語pdf版

オリジナル:IPEN Intervention on Article 21: National implementation plans (NIPs)
Dr. Shahriar Hossain, ESDO, Bangladesh
http://ipen.org/hgfree/wp-content/uploads/2012/06/
IPEN-Views-on-Article-21-July-302012.pdf


訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会)
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/
掲載日:2012年7月25日
このページへのリンク:
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/mercury/INC4_NGO_Intervention/IPEN/
National_Implementation_Plans_jp.html


 IPENは、ストックホルム条約の経験は国家実施計画(NIPs)策定のための資金の利用可能性が条約の批准と実施を可能にするために重要であったことを示したと信じています。しかし、INC3において、いくつかの国はNIPs策定自身が自主的であるべきとする提案をしました。もし、これが承認されれば、国家実施計画(NIPs)策定は条約への順守活動とはみなされないかもしれず、自動的には財政支援の資格は得られないかもしれません。

 これは、途上国が優先度を設定する能力にマイナス影響を及ぼし、彼等が非常に重要な条約の条項を条約順守体制に持ち込むことを阻害し、財政メカニズムからの支援の適格性を損なうかもしれません。NIPsは、担当部門の確立と国家専門委員会の発展を通じて、関連省庁を水銀問題に敏感にさせ、適切な化学物質管理の優先度を強化することに重要な役割を演じることができます。NIPsは、水銀供給、発生源、廃棄物、汚染サイトの目録を含まなくてはなりません。改善されたUNEPのツールキットは締約国が彼等の水銀発生源と放出を特定し定量化するのに役立つでしょう。

 様々な条項の下に求められる様々な国家行動計画は、国家実施計画(NIPs)の根拠となります。さらに、活動を可能にすることは水銀条約の重要な一部分です。国家実施計画(NIPs)は、各国が優先度と意味のある条約の実施方法を決めるのに役立つ活動を可能にすることから生じる明確で、論理的な結果です。

 国家実施計画(NIPs)を策定する諸国に対する技術的支援は、国家主導の明確な結果を持つ計画を確立するのに役立てることができるでしょう。最後に、国家実施計画(NIPs)はまた、広範な公衆の理解を助ける役割を持ち、計画の策定と実施に市民社会を関与させることにより、その目標を支援することができるでしょう。



化学物質問題市民研究会
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