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2012年6月27日 INC4本会議 NGO 共同発言
イヌイット極域評議会、島持続可能連合クック島、
国際インディアン条約評議会、カリフォルニア・インディアン環境連合
「世界先住民協議会 冒頭陳述」
イモゲン・プア・イングラム(島持続可能連合、クック島)
日本語pdf版

オリジナル:Global Indigenous Peoples Caucus Opening Statement
Imogen Pua Ingram, ISACI, Cook Islands
http://ipen.org/hgfree/wp-content/uploads/2012/06/
Global-IP-Caucus-Final-Opening-Stmt-INC4.pdf


訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会)
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/
掲載日:2012年7月25日
このページへのリンク:
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/mercury/INC4_NGO_Intervention/IPEN/
Global_Indigenous_Peoples_Caucus_Opening_Statement_jp.html


 議長、ありがとうございます。私たちはウルグアイ政府にこの重要な会議の開催を感謝し、この地の先住民の方々にあいさつ申し上げます。

 世界先住民評議会は、イヌイット極域評議会、島持続可能連合クック島、国際インディアン条約評議会、及びカリフォルニア・インディアン環境連合からなる先住民の組織です。

 世界中の先住民は水銀汚染から不釣合いな被害を受けています。私たちは、この水銀条約交渉というプロセスにおける利害関係者であるというだけではありません。私たちには、意思決定と実施の全てのレベルに完全に参加すべき権利があります。私たちは、条約のテキスト中における”脆弱な集団”という参照は、”そして先住民”ということばを含めるよう強く促します。

 私たちは、周囲の生態系と互恵の関係にある環境と深いつながりがあります。環境と人の健康は分けることができません。私たちは、私たちの健康、土地、空気、水、伝統的な食物、そして私たちの文化と伝統的な知識体系の将来の世代への伝承は、譲ることのできない人間の権利であることを断言します。

 このプロセスにおける結果と決定は、2007年9月に国連総会で採択された先住民の権利に関する国連宣言に従い、文化的権利を含んで、先住民の人権が認められ、支持され、敬われなくてはなりません。この宣言は、最近、ブラジルで開催されたリオ+20会議における成果文書の中で確認されました。

 水銀汚染は、全ての先住民の生活様式と生計、特に健康と食物に影響を与えます。伝統的な食物は、私たちの生計と健康にとってだけでなく、私たちの社会的、文化的、及び精神的な安寧にとっても重要です。多くの先住民は、代替食物源が少なく、食物供給が不安定な遠隔地に住んでいます。たとえ水銀汚染への曝露が低用量であっても長期間には相当な健康影響があります。水銀で汚染された私たちの伝統的な食物又は土地や領土のことを避けて通ることは容認できず、明らかに私たちの人権を侵すものです。

 ”知る権利”の原則を敬う、透明で、説明責任があり、利用可能な、全ての環境メディアへの水銀放出に関する情報の世界的なデータベースが緊急に必要です。

 結論として、先住民が有効な条約テキスト中に含められ、先住民が全ての意思決定プロセスと実施に参加することが極めて重要です。

 どうもありがとうございました。



化学物質問題市民研究会
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