IPEN発言に戻る

2012年6月30日 INC4本会議 先住民 共同発言
国際インディアン条約評議会、イヌイット極域評議会、
カリフォルニア・インディアン環境連合
「第20条bis 健康面」
ダニカ・リトルチャイルド(IITC, カナダ)
日本語pdf版

オリジナル:INC4 - Joint Intervention on Article 20bis
from International Indian Treaty Council, the Inuit Circumpolar Council and the California Indian Environmental Alliance
Danika Littlechild, IITC, Canada
http://ipen.org/hgfree/wp-content/uploads/2012/06/
INC4-IITC-Intervention-on-Article-20bisRev10.pdf


訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会)
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/
掲載日:2012年7月25日
このページへのリンク:
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/mercury/INC4_NGO_Intervention/
IPEN/Article_20bis_by_Indigenous_People_jp.html


 議長、ありがとうございます。

 私たちは、この条約が包括的な方法で水銀曝露に関連する人の健康の問題に目を向けていることを支持します。

 この条項で述べられている目標は、水銀の健康影響に最も脆弱な人々を守ることです。先住民は間違いなく最も脆弱な人々の中に入ります。8年間の議論と特別報告者(Special Rapporteur)エリカ・ドーズ夫人による国連調査の後、国際コミュニティは人類の種族として”先住民”という独自の同一性(unique identification)を認めました。それらは既に国際的な法やメカニズムの下に含まれていたので、この最近の算入と認定は、特定の参照を求めるために他の何かを導くことはありませんでした。私たちは国連により種族として認められています。第20条bisは脆弱な集団だけでなく、具体的に先住民を参照すべきです。

 先住民は世界中で70カ国以上に住んでいます。先住民として、私たちの伝統的な生存食の利用を含む、私たちの多様な文化と独自性は私達の全生活の一部です。私たちの生活、習慣、伝統、制度、慣例法、土地利用の様式、社会組織の様式は通常、支配的集団のものとは異なります。条約はこれらの相違を認め、私たちに影響を及ぼすかもしれないどのような措置がとられる場合にも私たちは保護され、考慮されるということを確実にすることを目指さなくてはなりません。このことは健康に関して特に重要なことです。

 これは、国際労働機関への類似のアプローチであり、第20条bisの下に具体的に記述されています。さらに、この条項でまた述べられている世界保健機関も、先住民の健康に特別の注意を払う義務を有しています。このことは、2007年に国連総会で採択され、現在全ての国で支持されている、”先住民の権利に関する国連宣言”の中で明確に述べられています。国連宣言は、先住民の環境、開発、生存、健康に関連する条項を含んでいます。

 議長、私たちは、この条約の下に先住民のための新たな又は特別な権利を主張しているのではありません。締約国の一部に新たな法的義務を主張しているわけでもありません。私たちは、先住民がとりわけ影響を受ける場所に完全に参加する機会の窓口を主張しているのです。

 国連の諸条約及び他の国際機関の作業と同じ言葉を用いるために、非常に単純な追加をすることができます。

 第20条bis (a) 及び (c) における”脆弱な集団”という参照に、”及び先住民”という文言を追加してください。

議長、ありがとうございました。



化学物質問題市民研究会
トップページに戻る