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2011年1月 INC2本会議 ZMWGの発言
「第3条 水銀供給源」

サティシュ・シンハ(Toxics Link in India)

オリジナル:Zero Mercury Working Group Intervention Points for Article 3
Satish Sinha (Toxics Link in India)
http://www.zeromercury.org/UNEP_developments/Intervention
%20Article%203%20by%20ZMWG%20-%20final.pdf


訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会)
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/
掲載日:2011年5月3日
このページへのリンク:
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/mercury/INC2_NGO_Intervention_jp/
ZMWG/Art_3_Satish_Sinha.html


 議長、ありがとうございます。
 私は、インドのToxics Linkのサティシュ・シンハです。
 ゼロ・マーキュリー・ワーキング・グループとして発言します。

  1. 世界の水銀供給を制限する強い条項が、同時に世界の水銀需要の削減を推進するために、そしてこの有毒な金属の新たな使用又は拡大を防ぐために、適切に制定されなくてはなりません。

  2. 一次水銀採鉱は世界の汚染問題に新たな水銀を加え、そのプロセス自身が大量の水銀を放出するので、第3条は適切にこの一次水銀採鉱を標的にしています。世界の市場に新たな水銀を加えることは、必要とされることと全く正反対のことであり、一次水銀採鉱は可能な限り速やかに止めなければなりません。

  3. 議長、私たちは、水銀採鉱からの水銀輸出を直ちに禁止することを強く要請し、既存の一次採鉱を行なっている全ての締約国に対し、条約発効後3年以内に全ての一次採鉱を止めさせることを提案します。将来の許容される用途に対して、特にこの期間中に廃止されるであろう多くの水銀電極塩素アルカリ製造施設 [からの多くの廃水銀を] 考えれば、一次採鉱以外に多くの水銀供給源があります。

  4. 私たちは、全ての水銀供給源に対して輸出禁止の考えを適用することを支持しますが、もし、INCが [禁止] リストを用いることを選択するなら、Annex A は天然ガス製造プラントからの回収水銀副産物を含めるように修正すべきです。この副産物水銀は、UNEPの世界の水銀供給に関する文書で報告されており、[2011年1月23日] 日曜日午前中の [テクニカル・ブリーフィングで] インドネシア政府によりハイライトされました。石油及びガス分野から世界的に回収される水銀の量は不明であり、更なる調査が必要ですが、この分野が相当な副産物水銀供給源であることを示す十分な情報が知られています。したがって、この供給原が条約での管理及び報告制度に組み込まれることが重要です。

  5. 最後に、締約国会議が条約実施の展開にともない、世界の水銀供給と貿易の様相を完全に理解することを確実にするために、私たちは、第3条(e)において必要に応じて使用及び貿易に関する追加情報を要求する権限を締約国に与えるよう提案します。世界の水銀供給と貿易に関する正確で完全な情報は、効果的な条約にするために絶対的に必要です。

 どうもありがとうございました。


訳注:参考情報
ZMWG 2011年1月 INC2 ドラフト・エレメント・ペーパーに対するゼロ・マーキュリー・ワーキング・グループ(ZMWG)の意見と勧告


化学物質問題市民研究会
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