ケムセック(ChemSec)2013年2月5日
欧州委員会REACH レビュー
大きな変更は不要であると述べる


情報源:ChemSec News, 5 February, 2013
European Commission REACH review says no major changes needed
http://www.chemsec.org/news/news-2013/january-march/
1122-european-commission-reach-review-suggests-no-major-changes-needed


訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会)
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/
掲載日:2013年2月15日
このページへのリンク:
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/eu/reach/ChemSec/News/chemsec_130205_EC_REACH_review.html


 欧州委員会は本日、EU化学物質規則REACHが現在までどのように実施されてきており、将来どのように展開されるべきかに関するレビュー報告書を発表した。この報告書は、REACHは、ある領域は改善が必要な部分もあるが、基本的益によく機能していると、結論付けている。REACHはもっとよく機能するであろうとこの報告書が示す領域は既にケムセック(ChemSec)や他のNGOSにより指摘されていた内容である。

 それに関する内容は、登録書類の品質の問題であり、多くの登録者は手を抜いて、その結果、登録書類は標準以下の品質であり、EU加盟国の指導も遅れて強制力もない。このことは、法的義務をまじめに果たしている責任ある会社に対して不公平な環境を作り出している。

 年間10トン以下の製造/輸入量の手当てが十分でない 低量物質の問題は、現在ほとんど対応されていない。欧州委員会は現在は対応していないが、今後フォローすることにし、この問題に関して2015年に報告書を再び見直す予定であるとしている。

 リスク管理オプション(RMO)が報告書の中でハイライトされており、2020年までにREACH候補リスト上にある全ての関連する非常に高い懸念ある物質(SVHCs)を含めるためのロードマップの一部であるとみなされている。

 候補リストには今日、わずか138物質があるだけであり、それらはSINリストで特定された SVHCs のほんの一部であることを考えると、リスク管理オプション(RMO)が候補リストロードマップの一部としてハイライトされたことは非常に懸念されるとみなしている。SVHSは、本質的に有害な特性をもつ物質としては候補リストに含まれるべきであるということはREACHにおいて明白であると−ケムセック(ChemSec)上席化学物質顧問ジャーカー・ライトハートは述べている。 Eumropa Press Release Brussels, 5 February 2013
REACH, the EU's chemical legislation - Achievements after five years


訳注:Eumropa Press Releaseは、リスク管理オプション(RMO)について次のように述べている。

非常に高い懸念ある物質(SVHC)を特定するための次のステップは何か?

 2010年に欧州委員会は非常に高い懸念ある物質(SVHC)を少なくとも136物質(訳注1)を2012年までに候補リストに挙げることを約束し、暫定的な目標としてこれらの物質をリストに掲載するために加速した。現在この暫定的目標は達成されたので、欧州委員会は現在、候補リストに含まれるべき全ての関連する非常に高い懸念ある物質(SVHC)を2012年までに特定する作業を実施している。最終的に加盟国とECHAの協力を得て、欧州委員会はそのような物質を評価し特定するためのロードマップを開発中である。

 このリスク管理オプション(RMO)分析アプローチと登録・評価プロセスから得られた情報の使用に基づき、ロードマップは候補リストに加えられるべき物質の特定よりひろい範囲を持っている。認可についてはこのプロセスはまた、制限のようなREACHの他の領域における進捗を確実にするために役に立つであろう。

General Report on REACH
訳注1
ケムセック(ChemSec)2012年8月17日 RREACH 候補リストは2012年の目標値136物質を達成するかもしれない



化学物質問題市民研究会
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