BAN 有害廃棄物ニュース 2006年12月7日
韓国 反バーゼル陣営から離脱 環境団体はこの動きを賞賛し、日米の有害廃棄物輸出政策を批判 BAN、グリーンピース、GAIA 共同プレスリリース 情報源:Toxic Trade News / 7 November 2006 South Korea Breaks Rank with anti-Basel Ban Block Environmental Groups Laud Move, Critical of Japan and US Toxic Trade Policy Joint Press Release from BAN, Greenpeace, and GAIA http://www.ban.org/ban_news/2006/061208_south_korea.html 訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会) http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/ 掲載日:2006年12月12日 このページへのリンク: http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/basel/BAN/061207_Korea.html
バーゼル禁止修正条項の論争は、欧州連合が、条約改正の効力発効に関するバーゼル条約17条(5)(訳注1)の不明瞭な点を解決するよう各国を促したことが引き金となった。アメリカとカナダは韓国の解釈に同意せず、アメリカは討議の間中、バーゼル禁止修正に声を大にして反対し続けた。 韓国の動きは、JUSCANZ、すなわち1995年のバーゼル禁止修正案の導入以来、その修正案に激しく反対してきた日本、アメリカ、カナダ、オーストラリア、及びニュージランドを含む反バーゼル陣営諸国に著しい亀裂を与えるものである(訳注:JUSCANZ 中の S はSouth Korea の S である)。それはまた、先の9月に7人の死亡者と多くの被害者を出したコートジボアールの有害化学廃棄物投棄事件[原注1] (訳注2)に対する世界的な憤激が起きた重要な時期とも重なる。 ”コートジボアールのような国を悩ませ続けた悲劇と不正義は昨日で終止符を打った。アメリカやカナダのような少数の諸国がバーゼル禁止修正条項の早期発効に反対する妨害工作を止め、世界の残りの国々の意思を尊重すべき潮時である”とバーゼル・アクション・ネットワークのアジア−パシフィック担当リチャード・グティエレスは述べた。 ナイロビ会議に出席した環境 NGOs はまた、二国間自由貿易協定(FTA)を利用してアジアに廃棄物帝国を作り上げようとする日本の取組を批判した[原注2]。日本の二国間協定(FTA)は、バーゼル禁止修正の環境正義条項とともに有害廃棄物の発生と国境を越える移動を最小にするというバーゼル条約の義務を潜り抜けてアジアの貧しい近隣諸国に有害廃棄物を歯止めなく輸出する道を開く条項を含んでいる。 ”我々は有害廃棄物のないアジアを目指すアジアの先進工業国を必要としており、日本は惨めにもその資格がない”とグリーンピース・サウスイースト・アジアのビュー・バコングイスは述べた。脱焼却グローバル連合(GAIA)のマニー・カロンゾは、”ナイロビで示された韓国の見解により、日本の有害廃棄物植民地化から離れてアジア地域の残りの諸国を導く新たなリーダーが出現する希望がでてきた”と付け加えた。 連絡先:
原注1: For more information see BAN Press Release at: http://www.ban.org/ban_news/2006/060926_activists_call.html 原注2: 日本の最近の動きは、日本とフィリピンが先の9月9日、日本フィリピン経済連携協定(JPEPA)に署名したことである。この条約は両国によって批准の手続きが行われている。詳細は下記を参照: http://www.ban.org/Library/JPEPA_Report.pdf 訳注1: 有害廃棄物の国境を越える移動及びその処分の規制に関するバーゼル条約(環境省訳) 第17条 この条約の改正
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