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厚木 投稿者:村上 時間3:23:13
東名高速 厚木。異常なし。何か分かり次第連絡入れる。
沢山の金髪? 投稿者:ブイエ3課担当 時間3:23:33
ド・ローネ事務所から隊長と少しだけ似た髪の色の男が多数出て来ました。皆一斉に別々の方向へ走り出しました。確認出来ただけで5名です。 現在分かれて追跡中。他にもいます!何だ?
花園神社裏! 投稿者:西本 時間3:24:18
ゴールデン街の裏手で金髪を一人確保。中国系下っ端です。北新宿公園に向かうよう指示されたそうです。
偽造パスポートは微妙 投稿者:大谷 時間3:24:36
隊長のパソコン調べてます。
偽造パスポートの情報がハル君から入ると思いますが、微妙です。
隊長のパソコンのデーターの管理方法やソフトの使い方を見ると、こちらが調べるのを分かっていて初期化しただけの気がします。
このくらいの知識があれば、データー消去の方法が初期化じゃ役に立たないくらい分かっているはずです。
最良の方法はパソコンのハードディスクを叩き壊す事ですからね。偽造パスポートの情報は確実ではない!ハル君はそうは思ってませんが。
新宿1丁目 投稿者:安田 時間3:25:28
隊長に似た人物が奴等に追われています!新宿1丁目花園公園に逃げ込みました。
もう暫く待て! 投稿者:桜井 時間3:26:41
応援はあと10分程で用賀駅へ到着する。尚、追加で3名向かわせている。到着次第、伍長に連絡を入れる。
若葉東公園 投稿者:木下 時間3:27:14
新宿駅から逃走中の金髪を捕まえました。男です!駅で若葉東公園へ行くように頼まれたそうです。何も知らないようです。
発見じゃない! 投稿者:平林 時間3:28:55
白銀町白銀公園です。ようやく捕まえました。
隊長?違います!ブイエ課は馬鹿か?隊長は茶髪じゃなくて!金髪だっつーの!
いません! 投稿者:大河内 時間3:29:01
西新宿7丁目、柏木公園にて接触。
隊長らしき金髪の女性の姿あったそうですが衛兵隊の人間は見てないので確認取れず。
ふざけんなよ! 投稿者:宮本 時間3:30:12
西早稲田、甘泉園公園
なんじゃありゃ!露骨に陽動!ふざけんなよ!あんなの似ても似つかないぜ!
絹縫公園周辺 投稿者:加藤 時間3:30:37
用賀の絹縫公園周辺、再度捜索しましたが不審者見当たらず。上用賀方面へ向かいます。
偽者に注意!! 投稿者:西本 時間3:31:46
公園への陽動部隊が多数います。その他カツラを持っている者あり!囮です!偽者に注意!
幽霊か? 投稿者:杉浦 時間3:32:22
西新宿1丁目新宿公園(墓です!恐ろしく静かで不気味です)にて隊長らしき女性の姿あり!似てました!そっくりです! かなりの人員が集結中
捕まえてみたら 投稿者:佐野 時間3:32:57
新宿中央公園。第二庁舎側。
男です!西口で知らない男にカツラ渡されて1万円で頼まれたらしい。
囮 投稿者:青山 時間3:33:25
中央公園。三省堂前。隊長ではありません
違う 投稿者:井上 時間3:34:19
明治神宮、参宮橋。偽者!
駄目です 投稿者:和田 時間3:34:48
北新宿公園です。やられました、偽者です
混乱 投稿者:ブイエ本部担当 時間3:35:20
隊長らしき人物が多数逃走中
混乱。間違いなく陽動。本物がいるかは確認取れず。数箇所で小競り合いあり
ハル君から偽造パスポートの取引場所情報入りました。
パスポート売買の店は歌舞伎町2丁目の何処かにある 『再見』 若しくは 『アヴァロンローズ』
ブイエは隊長が見つかると言って張り切ってますが・・・
発見! 投稿者:今原 時間3:36:48
トヨタのカルディナ、色はシルバー。番号同じ。新宿御苑、新宿門西100メートル地点に駐車。
かつら配り 投稿者:栗林 時間3:36:52
金髪のカツラ配りの男を捕まえました。上から命令されただけです。
用賀駅 投稿者:2課 時間3:36:47
到着しました。周辺を探索中。
新宿御苑周辺に動きあり 投稿者:ブイエ本部担当 時間3:37:20
金髪の背の高い男だらけです。それも特に公園です。
奴等は地の利を生かしてます。ここはこんな時間にどれだけ怪しげな人間が集まっても誰も気にも留めませんから。
陽動です!陽動に間違いはありませんが目的が分かっていません。
花園公園、それから新宿公園も違いました。(こちらは霊でした。)今新宿中の公園をピックアップしている最中です。
新宿御苑、新宿門付近に動きあり、確認中
続100万! 投稿者:近藤 時間3:38:33
コンビにです。店員は何も知らないといっています。来たかもしれないがよく覚えていないと言っています。
ですが様子が変です。妙に怯えています。2時頃最初にここへ来た時も変だったのです。これは絶対何か隠してますよ!
もう少し調べてみます!
傍受 投稿者:傍受係り 時間3:39:44
遅くなりました。3:15以降の傍受情報です
3:16〜3:25まで魔法防御が複雑になり、解析に手間取りました。ですが以降 防御は単純化、その上かなり弱まっています。意図的に流している情報多数ありと思われますが、判別出来ず。
△広き森に向かう、邪魔はない 予定通り 3:18:12受
×3名は広き森の薔薇の咲く庭で待つ。鹿はすぐに見つかるだろう。 3:20:35受
○小石に躓くも順調、広き森は近い 3:23:43受
娘は広き森へおびき出せ。 3:26送
○龍の準備は整った。天使の羽根を毟るのは容易い 3:30:57受
×鹿は優雅で美しい。その上用心深くて狡猾だ。 3:31受
△障害有り、だがまもなく娘を広き森へ追い込めるだろう 3:33:33受
指示があるまで待機せよ。 3:35:44送
△広き森は広い。封鎖が必要。 3:36:28受
×鹿狩には忍耐がいる。 3:37:23受
娘は聡い。細心の注意が必要 3:37:51送
「・・・・・何度も悪いな。今掲示板に書き込みされたヤツだ・・・そうだ、録音を聞かせてくれないか?」
調査部の3人組のうちの一人は携帯にそう話して暫くの間黙って何かを聞いた。
それから何度か頷くと携帯に向かって 「分かった。・・・ああ、そうだな。オレもそう思う。・・・ああ、坂本にはオレから話をする。それじゃ、引き続き頼む。」 と言ってから携帯を切った。
坂本は待ちかねたように尋ねた。
「で?何か分かったのか?」
「やはり龍は、『何処かで何かを起こすのでそこへ人を集めるように』 という指示だ、それも大至急。とにかく急げと!そして・・・これは微妙だが傍受してる奴とも意見があったので話すが、“龍”の中に 『重要な任務に関わっていない者のみ』 そういう感じを受ける。本当に微妙だがな。」
「その微妙とか、感じを受けるとか!そういうのが非常に!曖昧なのだが?はっきりしないとそれによって状況が180度変わるぞ!」
「だからそれが微妙で分からん。」
「使えないな!だから俺は魔法とかいうものは好きになれん。」
男の言葉に坂本は苦々しげに言った。
「分かるのもある。“小石”は法人課の奴等の事だな。“娘”はその言葉通りだ。“天使”も“鹿”も娘と同意語だ。だが“鹿”は少々曲者でな、強いて言うなら愛人か・・・恋人のどちらかだ。」
「愛人か恋人?それも混乱させる為か。」
「多分そうだろう。“鹿”は使っている本人が、つまりこの幹部に連絡をよこした×って奴が面白がってワザと使っている節がある。隠してはいるが、とにかくこいつは楽しんでいる。『鹿とは、面白い。これは使える。』そんな感じだ。」
「なんだそれは!ふざけてるのか!○は?△もそうなのか!」
「いや、○は緊張している。△は冷静なヤツだ。感情が平坦だ。」
坂本は驚いて男の顔を見た。
「お前・・・そんな事も分かるのか?」
「まあな。×って奴は、陽気だな。楽天的というか、事の成り行きを楽観してるというか・・・楽しんでいる。こいつの性格が一番悪そうだな。」
「ふざけた野郎だぜ!」
「そういう風に感じるだけだがな。はっきりいうと、微妙で曖昧だ。」
「結局それか!微妙で曖昧!これじゃ幹部情報はないほうがましだぞ。」
「そう言うな、坂本。囮情報も多数だ。共通鍵でもない限りはっきりとは分からん。」
「そうだった!その共通鍵というのは何だ?」
男は考え込むと 「本当は全然違うが、暗号解読表のようなものだと思ってくれればいい。」 と答えた。
坂本は一瞬不満げな様子を見せたが、これ以上聞いても理解できないと思ったのか、追求しなかった。
「あとは・・・“森”は公園だったな。新宿御苑は、新宿で一番広い公園だから・・・広き森か。」
「御苑で何かしでかすのは間違いない。封鎖の準備は整っているのは偽りではないだろうな。」
「御苑を封鎖って・・・どうするんだ?」
「結界張るんだ。」
「それは・・・入り込めないようにする為か?」
「違う。めいっぱい力使うつもりなのさ。結界張ってな。」
坂本と田口は顔を見合わせた。
「どういう意味だ?」
「“娘の死を知らしめる為には効果的な死が必要” もしこれを実行するなら、大勢のガードの目の前で隊長をだな・・・」
「もういい!」
坂本は男の言葉を遮って言った。
「・・・とにかくだ、常識で考えれば夜の公園へ一人で入り込むなど論外だ。だから隊長が御苑いるはずがない。つまりこれは偽情報だ。それどころか、幹部回線情報の全部が偽情報の可能性もある。例の組織の奴等がマフィアの連中にかく乱の依頼だけしたとするなら、結果が出るまで連絡は入らないだろう。つまり幹部情報で唯一つ、間違いのないものがある。」
「そ、そ、それは・・・・」
「幹部が撤収を送った時には全てが終っている。」
その言葉で車の中に重い空気が流れた。
「御苑はともかく、優李が新宿にいる可能性はどのくらいだと思う?」
暫くして坂本は3人組の男に尋ねた。
「難しいな。」
男はパソコンを見ながら言った。
「状況から考えると、隊長が救急医療センターより先に逃げるのは考え難い。しかしだ、新宿なら間違いなく偽造パスポートが手に入る所が・・・俺が知る限りでも1つはある。隊長がタクシーから飛び降りてすでに1時間。新宿まで行けない時間じゃないからな。」
「あ、あの・・・」
田口が躊躇いがちに男に声を掛けた。
「しょ、焼却場のと、隣の公園は・・・」
「田口、公園にはいない。探すだけ無駄だ。」
「で、でも・・・」
その時、坂本の携帯の着信ランプが光った。坂本は慌てて携帯に出た。
「俺だ。なんだと!・・・分かった。こちらからも呼び出してみる。」
「何かあったのか。」
通話を切った坂本に男が尋ねた。しかし坂本は答えず、すぐに番号を呼び出して携帯の着信ボタンを押した。
暫くすると坂本は顔を曇らせたまま通話を切って男を見た。
「石塚と連絡が取れない。携帯の電源が切られている。」
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