メイヤメイヤ 6

 1998年2月号 
目次
こんな感じです (近況最新情報)
気になる検査の結果は???
念願叶うか?
今月の街の様子
あとです
振り返ってみると、、、
〜1997年の私的5大ニュース〜 
アスワンにてナイルを望む->

こんな感じです (近況最新情報)

前号で、活動が始まりだしたと書きましたが、現在も、休止中のハンディキャップクラスを除く、2つのスイミングクラブとST.マルコで活動を続けています。

ST.マルコの方は、前号を書いた時点では、まだまるっきりの見学状態でしたが、最近は体育の指導を他の先生方のサポートを受けながら行っています。とはいっても、私は体育の指導は素人同然なので、まだまだ手探り状態です。分からないことも沢山あるのですが、同期の協力隊員で、知的しょうがいしゃに体育を教えていた人にアドバイスを求めたところ、指導法などを書いた返事を送っていただきました。同期隊員のありがたみを感じました。協力隊員はその道のスペシャリストばかり揃っているので、とても頼りになります。あっこさん(シリア・体育隊員)どうもありがとうございました。

水泳指導も夜に行ってます。アンフーシークラブでは、今あまり泳ぐことの出来ない初心者クラスも担当しています。この初心者クラスは4〜7歳くらいの小さな子供たちばかりが10人ぐらいいるのですが、かなりきついです。私は、日本で教えていたときも小さい子供たちに指導するのは、あまり得意ではなかったのですが、それが、言葉がさらに分からないエジプトの子供相手なので、毎回悪戦苦闘中です。はじめの頃は、子供たちの泳力レベルも把握してなかったうえに(いきなりクラスを任されてしまいました)子供達は言うことを聞かず遊びまくるし…。私が指導してても、ギャラリーのお母さん方が子供達に指示を出す有様で(エジプトの親も熱心な人が多いのです…)、1度は「このクラスを受け持つ自信がないので他のクラスに変えて欲しい」と泣き言も言いましたが、最近は本当に何とか(本当に何とか)、少しづつですが、子供達も私に慣れてきて、私の言おうとしていることを理解してくれるようになってきました。おかげで、以前よりは楽しく指導が出来ています。しかし、言葉の壁はあまりにも高く…

と、いったところが、近況です。エジプトをはじめとするイスラム諸国は大晦日からラマダーンと行って日の出から日の入りまで食べ物はおろか飲み物も一切口にしない断食が約1ヶ月間続きます。このラマダーン中は人々の生活も逆転するらしく、プールの時間もひどい日には深夜12時までになるみたいです。体調に気を配らないと…
 

気になる検査の結果は???

 皆さんにいろいろ心配をおかけしたと思いますが、血液検査の結果が私の手元に返ってきました。

 皆様も「どんな病気かな?」とか「どんな虫かな?」とか想像されていたと思いますが、結果から言うと「アレルギー」だったということらしいです。血液検査の結果では、植物などの花粉や、動物、食物に対してはアレルギー反応を示さず、スコアも基準値でしたが、ダニとハウスダストに対してアレルギー反応を起こしていました。ダニに対しては、基準値が0.34以下であるのに対して、私の結果は、16.14というもので、ハウスダストに対しても、同じく基準値は0.34以下なのですが、私の結果は19と、平均すると約50倍ぐらい基準値よりオーバーしていました。

 青年海外協力隊の顧問医の診断によると、「ダニ、ハウスダストに対して陽性。ダニ、ハウスダストの何れかが、または両者が原因となってアレルギー反応を起こし、写真に見られるような結節性紅班を現した。室内を清潔にし、アレルギー原因を減す努力が必要」ということらしいです。

 と、いうことで「じん君」騒動も「アレルギー」ということで一応の決着を見ました。しかし、あとげんは「寄生虫」説を今でも固く信じており、私があとげんに「アレルギーだったんだって」といっても「それは嘘よ。絶対に寄生虫だって」といって一歩も譲りません。さらに彼は「寄生虫じゃないと困る。俺、みんなに「コウヘー虫がいる」って言ったもん。だから寄生虫ね」と言っています…。

 ともかく、あれ以来、部屋をきちんと掃除したわけではないのですが、じん君も出現していません。約2ヶ月半に渡ったじん君でしたが、あの頃が懐かしく、もう1日ぐらいならお付き合いしてもいい…とはとても思えません。

 皆様本当にご心配をお掛けして申し訳ありませんでした。皆様の暖かい励ましに随分助けられました。

 闘病記も残念ながら今回で最終回となりそうです。しかし、病気に頻繁に罹る私のことですので、また近いうちに新たな闘病記が始まる恐れもあります。でも、そうならないように、日頃から食生活をはじめとして、気を付けて毎日を過ごしていこうと思っています。
 

念願叶うか?

 プライベートのない生活を送っている私ですが、4月頃どうやら念願の普通の家に引っ越せそうです。12月に行われた協力隊員総会で「予算を申請する」と言う話が出ました。これで、引っ越せれば、キッチンのある毎日が送れそうです。この件については次号以降でまた詳しくお知らせさせていただきますね。
 

今月の街の様子

 今回は、12月。そして1998年の1月のエジプトの様子について少し書いてみたいと思います。

 12月と言えば、街は当然クリスマス一色に染まり、クリスマスが終わると今度はいよいよ新年に向かう準備と、師走の名にふさわしくとにかく慌ただしい1ヶ月だと思います。しかし、ここエジプトは、皆様もご存知の通りイスラム教が多数を占めている国。キリスト教的行事であるクリスマスは彼らにとってはさほど重要な行事ではなく、街はまったく普通通りです。まあ、約10%はキリスト教徒も存在しているので、一部ではクリスマスをお祝いしているのですが、大部分は平常通りと思ってもらっていいでしょう。

 それと、歳末や新年の雰囲気も残念なことに特別な雰囲気はあまり味わえません。彼らの基本はイスラム暦(太陰暦)なので、太陽暦での新年と言うのはあくまで暦上のものといった捉え方をしているからではないかと、私は思うのですが、どうでしょうか?

 と、いった感じで、エジプトでは12月も新年もいつものようにのんびりとした空気が流れています。しかし、1997年は12月30日から(毎年10日前後前にずれます)ラマダーンという断食が始まりました。

 このため、現在のエジプトの日中はみんないつも以上にボーッとしています。ラマダーンは年に1回のイスラム教徒にとっては大行事です。私は当然初体験なので、まだ戸惑い気味です。

 このラマダーンの様子については次号で詳しく説明させていただく予定です。
 

あとです

 1月。エジプトではどの学校も試験シーズンです。この試験が重要で、これで進学する学校が決まってしまうと言ってもいいくらいです。エジプトでも進学するとき、入学試験のようなものがあるらしいのですが、それだけでなく、それまでの学校の成績がとても大きなウェイトを占めるらしいのです。みんな一生懸命です。

 ただ、問題をあげるなら、その学校の成績の中で、体育や音楽、美術と言った教科は対象になっておらず、そのため、学校ではこれらの教科が少し軽視されているような気がします。決して豊かではない経済状況のもとでは、しっかりとした情操教育を望めないのが現状でしょうが、僕らは音楽隊員、スポーツ隊員。負けちゃいられません。

 コウヘイも虫に勝ったんですから。
 

振り返ってみると…

〜1997年の私的5大ニュース〜

 第5位  「ピラミッドを見たこと」
やっぱりその大きさには感動しました(言い寄ってくる悪質な客引き、土産売りには閉口しましたが…)。「ああ、今エジプトに来ているんだな」って改めて思いました。

 第4位  「初のホームシック」
恥ずかしい話ですが、エジプトに来て1〜4ヶ月の頃までは(特に2,3ヶ月目)は日本に帰りたくて大変でした。貴重な経験をさせてもらったとは思いますが、正直に言うと、あの頃には戻りたくありませんね…。

 第3位  「テロ続出」
‘97は大きなテロが2件も起こってしまいました。あれからエジプトは観光客激減で大変そうです。後遺症はしばらく続きそうです。

 第2位  「じんましん長引く」
‘97は私にとっていろいろあった1年でしたが、「じん君」は本当にきつかったです。

 第1位  「エジプトに来たこと」
私にとっての初の海外体験で、‘97は学べたことが沢山ありました。あと1年半。辛いこと、楽しいこと、もっともっと学んでいきたいと思います。
 

 
 

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