イスローさんのアレクサンドリア一人旅

9月24日 よーわからん世界
買い物袋一杯の花束札束を君に

 今日も1時に起床。シャワーを浴び洗濯をしてシャーイを飲むというお決まりの行動の後、お腹が空いたので近所に買い物に出掛けた。

 コシャリが食べたくてずいぶん歩き回ったがそれらしい店はなく、サンドウィッチ屋で「コシャリある?」と聞いたけど「この辺にコシャリ屋はないよ」と言われた。しょうがないので「コフタ」という挽肉を棒状にしてグリルしたもの?のサンドウィッチを買った。すると店長が「コシャリ食べたいの?じゃあ、買っておいてあげるから明日の午後来てね」と言われた。優しい…。

 歩いているとよく声を掛けられる。多いのは
 

「ヤバニーヤ(日本人)」
「シニ(中国人)」
「クリ(韓国人)」
「ハロー」
「ウェルカムトウ・エジプト」


などなど…。

 みんな悪意はなくただただ好奇心からだと思うけど、ホントに10メートル歩く毎にこういう風に声を掛けられると機嫌の悪いときはさぞウザイ事だろう。今はまだこっちも慣れてないから「ハロー」って挨拶を返すけど…。

 家に帰ってコフタを食べて本を読んでたら眠くなったので少し昼寝、というか夕寝。

 それにしても、少し疲れが出てきたかもしれない。あまりに環境の違うところに来たというのもあるし、言葉によるストレスも大きいし。

 7時半にマグディが来たけど「風邪ひいて喉がおかしいので病院に行ってまた来る」と言って出ていった。まあ、いつ来ることやら…。

 アパート前のレストランでいきなり音楽が鳴り出したので、何だろうと思ってバルコニーに出ると、どうも結婚式のようだった。今にも踊りだしたくなるような太鼓の演奏で、楽団に続いて新郎・新婦が入場して行く。周りの人は「ロロロロロロ…」という独特の声を出して祝福する。そういえばこっちに来てから毎日のように結婚式を見かけるなあ…。新郎・新婦の乗る車には花とリボンが全体に飾られ、一目でそれと判るようになっている。その車が道路を走るときは周りに友達や親戚の車が伴走して思いっきりクラクションを鳴らしながら走っていく。しかもすごいゆっくり! 通りすがりの車もプープーッと鳴らして行くところがノリがよくていいなあ、と思う。しかしこの結婚式は一晩中続くらしい。だって、いつも見かけるのが朝の4時とか5時だったりするし…。

 ヒマなのでテレビをつける。ドラマがよくあるけど、メチャメチャ大げさで笑える。

 登場する人がみんな濃い!! 女性は宝塚並みのアイメイクで、金の目も眩むようなアクセサリーをじゃらじゃらつけている。男性はヒゲのあるいかにもエジプト人という感じの人ばっかり。しかもラブストーリー。ただし、エッチシーンはもちろんない。「愛しているよ」と言って手にキスをするぐらいで終わる。こっちの人が「不機嫌な果実」とか見たら卒倒するな…。

 とりあえず12時まで待ってみたけど来そうにないので「今日こそは!」と思い切ってご飯を食べに出た。そしたら偶然イスタッリのケンタッキー前でマグディの車とすれ違った。助手席のモハメッドが私に向かって何か叫んでいた。車に乗り込むとマグディが「どこ行ってたの?」って、それはこっちのセリフだよ!!(間違い電話をかけてきて、「お前は誰だ?!」って聞く国だから、、、:大家)「今からアパートに行くとこだった」って、ホントに?

 それから途中でユーセフも乗って、ミヤミのカフェに行った。誰かと商談みたい。

 商談をしている横で私は一人コシャリをパクつく。なんかコンテナがどうのこうのって言って一人の男性がマグディに商談を持ちかけている様子。いつも商談の時ってこうやってみんなで集まって話してるみたいだけど、これがアラブ式交渉なのかなあ。様子から見るとマグディがあまり乗り気でないみたい。早々に切り上げて家に帰ってみんなさっきの事を話し合う。と、そこにマグディが買い物袋に札束を一杯いれてうれしそうに帰ってきた。幾らぐらいあるんだろう…。そしてこのお金は一体何のお金なんだろう…。とても聞けない雰囲気。たぶん商売での儲けが入ったんでしょう。みんなもうれしそうで、その後ちょっとした宴会が始まる。宴会といってもビールではなくノンアルコールビールで乾杯。ノンアルコールビールと言っても、飲むとカーッとなるのはなぜだろう。6時就寝。

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