イスローさんのアレクサンドリア一人旅

9月18日 エジプトへと一人旅立つ
迎えに来るはずのマグディがおらん!

 いよいよエジプトだ。搭乗するときにボディチェックを受けたり、キャプテンがボーディングブリッジでお祈りをしてたりするのを見ると、「あー、やっぱり中東に行くんだ」って雰囲気が一気に高まる。機内には男性のキャビンアテンダントが多く、また、シートベルトがやたらと長い!大きな人が多いからなあ…。

 機内ではやはり気分が高揚してあまり眠れなかったので、あちらに着いたら使うであろう会話を想定し、アラビア語テキストから探してはミニノートに書き写す。

 10時30分到着予定のはずが、なぜか9時に到着。「こんな早く到着したら、マグディまだ来てないよなあ。1時間以上待たなきゃ。」などと思いつつ、出口付近でスーツケースに腰掛けて迎えを待った。初めてのエジプト。みんな顔が濃いー!ホノルルではマグディの顔つきはかなり目立った。でも、ここではみんながマグディに見える。

 オバQみたいな民族衣装ガラベイヤを着たおやじもいるし、アラファト議長みたいなのもいる。

 しかし、空港での出迎え風景ってのはいいなあー。日本人はあまり感情を態度に出さずに「お帰り」とか「久しぶり」とか言うんだろうけど、こちらでは大げさに抱き合って両頬にチュッとしてうれしさや愛情を精一杯表現している。家族でも、友達でも、仕事仲間であろうとこの挨拶は一緒だ。きっとマグディも来たらそうするかなあ…、照れるなあ…。なんて思いつつ時計は10時半を回った。

 まあ、ホノルルでも時間どおりに来たことはないので、もうすぐ来るだろうと信じて、客引きのお兄さんにも「友達待ってるから。もう来るから。」って軽くあしらっていた。

 でも、だんだん心細くなって来た。客引きのお兄さんもずっと一人で待っている私ををかわいそうに思ったのか、「まだ来ないの?」「電話かけてあげようか?」って言ってくれた。でも、あいにく店の電話番号しか知らなくて、そんな夜中には当然店も開いておらず連絡は取れなかった。(写真はカイロの景観。都会だよー。:大家)

 結局、12時半になったところであきらめてカイロに1泊する事にした。さっきのお兄さんにタクシー30ポンド、ホテル55ドルで「サンタナホテル」という所を紹介してもらいそこに宿泊した。4つ星ホテルということで部屋も広く、シャワーやトイレも清潔で疲れた体をゆっくり休めることが出来た。

 しかし、空港を離れるときは「どうして迎えに来てくれなかったんだろう?」って、しょっぱなから悲しくなってしまった。その悲しさをちょっぴり緩和してくれたのはタクシーの運転手だった。私が日本から来たのが判ると「アイラブ ジャパーン!」「アイラブユー!!」「君を訪ねて日本に行ってもいいかい?」と叫びまくる、噂どおりの典型的なハイテンション・エジプシャンに笑いが止まらなかった。それに、ホテルの従業員がみんな明るく優しく、途方にくれて泣きたい気分だった私を慰めてくれた。

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