ブータン難民キャンプ・ルポ

UNHCRの研修で現地に行くことができました


いよいよ難民キャンプへ

 飛行機、ジープを乗り継いで着いたブータン難民キャンプは、テレビで連日映し出されていたルワンダ難民キャンプとは違い、拍子抜けする程牧歌的な所に見えた(大量流入期と安定期を同列に比較するのはおかしいのだが)。

 インド国境近くの高温多雨の肥沃な平野に牛、ヤギが草をはみ、水牛が沼に浸かり、子供達が遊んでいる。8万6千人のブータン難民が、8つに分けられたキャンプに収容されている(というか住んでいる)。難民の人たちはとても人なつっこく親切である。

 考えてみれば、UNHCRが何もわかっていない素人の群を危なっかしい所に送るはずがないのである。

 私たちは、配属されたNGOで何とか役に立とうするのだが、にわか仕立ての上、言葉もわからないので、役に立つはずもなく、文字通りの意味で「単なる足手まとい」なのである。

 私と元気のいい女子大学生は、Save the Children Fund (SCF) というイギリスのNGOに配属され、キャンプでの医療・衛生を研修した。現地に行くまではイギリス人が働いているのかと思っていたが、あくまでも現地主義で、スタッフのほとんどがネパール人かブータン難民であった。その他の外国人はアイルランド人とソマリア人の2人だけだった。

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