無線関係の自作
無線機そのものの自作は多くありませんが、付加装置(アクセサリ)はたくさんあります。
ここでは、そういった作品を紹介します。                            
この項目のINDEX(下線のあるものはクリックすると、その作品にジャンプします)
PC音声インターフェィス(その1) PC音声インターフェィス(その2) PC音声インターフェィス(その3)
PC音声インターフェィス(その4)
ただいま製作中!
SkypeでPTT しちゃうぞ Tiny−Trak3(超小型) PIC−TNC (超小型) 無線設備の遠隔操作I/F
ただいま製作中!
PICNICローテータコントローラ
 (衛星通信用)
超小型DTMF発振器 DTMFでビーコンを返す装置
(準備中)
VX−2用メモリ編集ケーブル
Docodemo−Sky−WiRES
(VoIP無線のページにジャンプ)
ハンディ機用CW−ID装置 携帯電話と無線機をリンク
(準備中)
特小トランシーバ延長装置
ただいま製作中!
TNC−210をUSB対応に
(準備中)
50MHz AM,CW QRPp
トランシーバ
 (準備中)
7MHz CW QPRp送信機
(準備中)
TV共聴システム用FM変調器
(準備中)
SSTV、RTTY等用パソコン音声インターフェィス

その1、
VOX/シリアルポート切替タイプ(固定機用)
外観はこちら。もともと月刊ファイブナインという雑誌の記事に連動した秋月のキットがあり、そちらはVOX制御専用だったが、パソコンの効果音でも何でも送信してしまい不都合だったので、シリアルポート(RTS信号)でも制御できるようにした。
固定機はアイコムしか持っていないのでアイコム用のMICピンアサインになっている
リアパネル。写真がぼけているが、RS232端子とパソコンのMIC、SP用ジャックがわかる。無線機のマイクコネクタへつながる線はコスト節減のため直出しとした。
電源はリグのマイク端子から取っているので電池やACアダプタは不要で使い勝手はいいと思います。
内部写真。専用プリント基板はなくユニバーサル基板。VOX用のNJM2072、OPアンプのLMC662(ちょっと勿体無い)、アナログスイッチIC、4066Bなどで構成。シリアルポートからのRTS信号はグランドループによるノイズ防止のためホトカプラで受けた。トランスによるRF回り込み防止は行っていない。
   写真をクリックすると拡大します。

その2、
VOX専用、電源不要タイプ(ハンディ機用)
外観写真。いつものタカチSW−55プラケースに収納した。
VOX専用なのでWindowsの効果音なども送信してしまう。コントロールパネルのサウンド設定で効果音は一切出さないようにしておくとよいだろう。
内部写真。電源不要とするためにPCのヘッドホン出力を小型トランス(ST11)で昇圧してゲルマニウムダイオードで倍電圧整流し、
PTTスイッチ用トランジスタをONにする。
PCの出力レベルやリグのマイク入力レベルは機種によりまちまちなのでVRで調整できるようにした。
   
写真をクリックすると拡大します
その1とは逆に、PC側音声ケーブルを直出しとし、無線機は色々な機種に対応できるよう6PミニDINジャック(DATA端子と同じ規格)とした。メーカごとに異なるPTT用の抵抗はプラグ側に持たせ、汎用性を高めた。

その3、
USB接続タイプ(ハンディ・モービル機用)
ノートPCからシリアルポートが消えて久しいがやはりPTTはソフトで確実に制御したい。
そんな時、USBから簡単にシリアル信号に変換できるIC、FTDI社のFT232シリーズがあることをトラ技で知り、さっそく作ったのがこれ。
RTS信号しか使っていないが、自作のUSB対応機器としては記念すべき最初の作品。
ケースはいつものタカチSW−55に収納。
リグ側コネクタはPart2と同じ6PミニDINジャックで汎用性をもたせた。
送信中は赤色LEDが点灯し、なかなかいい
USB端子はパソコンから5Vの電源が取れることがシリアルポートにはない特徴。
回路はJK1FNL小林OMのものを参考にした。写真では見えないがサンハヤトのピッチ変換基板の裏にUSB−シリアル変換IC,FT232RLがハンダ付けしてある。0.65mmピッチなのでハンダ付けは結構大変だった。
裏側(見えている側)に残りの回路を押し込んだ。アースループによるノイズを避けるためPTT制御にはホトカプラを使用した。
   写真をクリックすると拡大します

その4、
USBケーブルだけで接続するタイプ、リグ2台切替、遠隔操作対応型(固定シャック用)

ただいま製作中!

SkypeでPTTしちゃうぞ
これはフォーンパッチの一種で、離れたところにある無線機に対して、音声をIP電話ソフト「Skype(スカイプ)」でやりとりする装置。無線機の場合に問題となる送受信の切替えをVOXではなく、低い周波数のトーン信号の有無で行う。(トーンスケルチと同じ範囲の周波数を使う)
Skypeは数あるIP電話ソフトのなかでも周波数特性が良好で、回線の状態がよければ50Hzから8kHz程度までは十分に伝わる。
このことに着目して、送信する時には77Hzまたは88.5Hzの低周波トーンを、マイクの音声とミックスしてSkypeで送り、無線機のある側ではこれを検出して無線機を送信状態にする。音声信号と低周波トーン信号を分離するため、OPアンプによりLPF、HPFを構成する。
Skypeにはエコーキャンセラ機能(スピーカからの受話音がマイクに回り込んでエコーのように聞こえるのを防ぐ機能)があり、これを無効化することができないので、無線機側で受信されるトーン信号のレベルが一定しない。遠隔操作側でトーン信号を送出しても、受信側でうまく検出できないこともある。そこで送受信が切替えできたことを遠隔操作側で確認できるよう、8ピンPICで簡単な回路を組み、受信→送信切替時には「ピッ」と高い音を、送信→受信切替時には「ポポポポ」という低い音が遠隔操作側に聞こえるようにしている。
特小無線機で実験した結果では、Skypeの音声レベル調整を適切に行うことで、おおむね良好な結果が得られた。
なお、これをアマチュア無線に適用する場合には不特定多数からの着信を排除し、あらかじめ許可された相手(アマチュア無線家であること)からの着信のみ受付けるようにSkypeのプライバシー設定を行う必要がある。
装置(無線機側インターフェイス)の外観。
パソコンの音声入出力端子と無線機のマイク、スピーカ端子およびPTT制御線をつなぐ。

ケースはタカチのYM−90を使用してコンパクトにまとめた。
無線機インターフェィスの内部。前面パネルにはパソコンのマイクとスピーカ端子へつながる3.5φジャックがある。
トーンを検出してPTTを表示するLEDだけのシンプルな配置。リアパネル裏側にはあとから追加したスタンバイピー用PIC基板が貼りつく。
 写真をクリックすると拡大します
内部をリアパネルから見たところ。左がDCジャックで、不要になった携帯電話の充電器 
(5.6V前後)が使える。中央が無線機接続用の6PミニDINジャックで、ピン配列はモービル機のDATA端子と同じにしてある。

ICは左がトーンデコーダLM567、右が状態変数型フィルタを構成する安価なクワッドOPアンプのLM324。
遠隔操作側のパソコンにはマイクの声にトーンを重畳して送るための専用のハンドマイクを作ってみた。
頭のボタンを押すと内蔵の発振用ICに電源が入り、低周波トーンが重畳される。
ケースはタカチのSW−44で小さくまとめてみた。
トーン発振器つきハンドマイクの内部。セイコーのS7116Aというトーン発生用ICを使う。
(現在ではほとんど入手困難のようです)
周波数は77Hzと88.5Hzが選べるようにした。ICの電源はボタン電池LR44×2。ホルダは単5用を改造した。コンデンサマイクの電源はPCのマイク端子に出力されているものを使うためマイクは常時生きている。

  写真をクリックすると拡大します
左記のトーンマイクを使用しなくても、遠隔操作側PCで何らかの方法でトーンを発生させて、PCサウンドのミキサーデバイスで録音(Skypeのマイク)信号にミックスしてやれば同様のことができる。
発振器のフリーソフトとしてはEfu氏制作の、WaveGeneがおすすめ。

↑ここからダウンロード。
Tiny−Trak3
(送信専用GPSーAPRSビーコン発生器)
詳細は別冊CQ−HamRadio No1、P30をご覧ください。
当局ではこれを可能な限り小さく作り、タカチのSW−55  
というケースに収めてみました。                 
タカチのプラスチックケースSW−55は手のひらサイズのケース。
このように、なんとか収めることができた。下のDサブ9PはGPSレシーバもしくは設定用PC接続端子。左上がリグ接続端子ミニDINで、DATA端子と同じ規格。右上はDC入力ジャック。006P−9V電池が使える。     
写真をクリックすると拡大します。
中央のICがPIC16F84A。クロックは10MHz。4個のLEDはスペース節約のため千鳥配置。2個の半固定VRは送受信レベル調整用。
        写真をクリックすると拡大します。
回路図、プログラムはDK7INのサイトから
PIC−TNC
(APRS用簡易型TNC)
詳細は別冊CQ−HamRadio No1、P33をご覧ください。
当局ではこれを可能な限り小さく作り、タカチのSW−55  
というケースに収めてみました。                 
基本的なコンセプトはTinyTrak3と同じ。RS232C端子はスペース節約のためステレオミニジャック。リグ端子は6PミニDINでDATA端子と同じ規格。RS232CレベルコンバータはMAX232系ICだと場所を取るのでトランジスタで代用。
          写真をクリックすると拡大します。
使用したPICは高機能のPIC16F88。クロックは20MHz。
PIC内蔵のコンパレータとソフトだけでAX25信号を復調することは難しく、送信(変調)はすぐにうまくいったが、受信(復調)に難儀した。
クロックの精度も関係あると思い、まずセラロックを水晶に交換した。そしてリグの音量ツマミを最大にして復調させることができた。
         
写真をクリックすると拡大します。
回路図、プログラムはFoxDigiのサイトから
PICNICローテータコントローラ
(衛星通信用)
トライステート社(http://www.tristate.ne.jp)から出ているPICNICを用いて
アンテナの方位角と仰角をコンピュータ制御するインターフェィスです。
前面パネルから見たところ。操作はすべてパソコン画面から行うのでパネルには電源ランプのみとシンプル。 背面パネルから見たところ。左から電源アダプタを接続するジャック、10Base−TのLAN端子、方位角、仰角それぞれのローテータ制御用DINコネクタ。電源はローテータからもらうのでDC入力はつながなくてもよい。 ケース内部の様子。PICNICは手持ちの古いバージョン(Ver1)を利用(Ver2は基板が小さくなっただけで機能はほぼ同じ)
ローカル局(ex JA2DFP)からQSYしていただいた仰角ローテータの操作部の中身。
外部制御のため6PーDIN端子を増設した。
また、DC24Vリレー2個を追加。その電源はモータ用電源(AC30V)を整流して作る。
角度メータ信号出力が0〜5Vになるように抵抗で調整した。
左がクリエートデザインの方位角ロータ操作部。はじめから遠隔操作に対応しているものを購入した。
右が仰角ロータ操作部。
衛星軌道計算・アンテナ追尾ソフトは、JR1HUO、相田OMが開発されたCALSAT32を使用する予定。すばらしいソフトで、これを表示しているだけで衛星管制センターの雰囲気が味わえます。アマチュア衛星だけでなく、国際宇宙ステーションなどの位置も計算することができます。
超小型DTMF発振器
VoIP無線(WiRES、Echolinkなど)にアクセスするためにはDTMF信号の出せる
トランシーバかDTMFマイクが必要です。こうしたものが付いていないリグでVoIPに
アクセスするための外付けDTMF発振器を作ってみました。小型スピーカを内蔵して
おり、マイクに近づけてボタンを押すだけでDTMF信号音を送信することができます。
ケースは例のごとくタカチのSW−55。
電話にはないAからDのキーもある。一般的なタクトスイッチはボタンが黒色で目立たないのでオレンジ色のものを使用した。
内部には直径20mmの超小型スピーカを入れ、背面には音の出る穴があけてある。電源の切り忘れを防ぐため、電源スイッチは省略しボタン押下で自動的にAFアンプの電源が入るしくみにした。 内部の様子。キースイッチ基板とメイン基板の2枚からなる。DTMF発振ICはシャープのLR4087を使用。パワーアンプはLM386で電源をTRで制御。電池は6Vの4LR44で電極金具はゼムクリップを曲げて自作。
  写真をクリックすると拡大します
VXシリーズ用(VX−8を除く)メモリー編集ケーブル
スタンダード(現YAESU)のハンディトランシーバ「VXシリーズ」は、高機能で堅牢なことから人気が高いトランシーバです。
メモリーも非常にたくさんあり、本体だけでは管理しきれないことから、クローン機能を使ってメモリー内容を編集するソフトが
外国のアマチュアによって制作され、フリーウェアとして公開されています。私もVX−2を持っているので、
Web上に公開されている情報をもとにスピーカマイク端子につなぐインターフェースケーブルを自作してみました。
VX−1,2,3,5,6,7に使えます。                                             
一見何の変哲もないケーブルだが、Dサブコネクタ部分に論理反転と2線−3線変換の回路がつまっています。 コネクタケース内部の様子。論理反転用トランジスタ2個と抵抗数本。動作電源をRS232CポートのRTS,DTRから取るためのツェナーDiなど。写真をクリックすると拡大します。 ソフトはVXの機種によって異なる。VX−2の場合はVX−2 Commanderというソフト。
KC8UNJという方が作ったソフトです。

↑ダウンロードはこちら。
ハンディ機用CW−ID装置
マイクロ波をやっていると、アンテナのビーム合わせに時間を要し、コールサインを含む変調信号を
送信し続けるようなモノが欲しくなります。多くの先輩方がPICを利用したCW−ID装置を使用してお
られますので、私もPICの勉強を兼ねて作ってみることにしました。
                    
装置の外観。例によってタカチのSW−55に収めてある。
上面には電源スイッチと、トンツーに合わせて点滅するLEDのみ。
出力プラグはMIC/PTT兼用の2.5φミニプラグでアイコム、旧スタンダード(日本マランツ)のハンディ機にそのまま使える。VXシリーズは変換コードを作って対応する。
なお、ケンウッドだけはマイク・スピーカ用の双方にプラグを挿す必要があるが、内蔵スピーカが切れてしまい使いにくい。
内部の様子。電池は単5×2本。ほんとは1本にしたかったが残念ながら1.5VではPICが動作してくれない。あるいはリチウム電池のCR2032等を使うという方法もある。
だいぶ昔の作品なのでPICは古典的な16F84Aだが、今なら8ピンPICを使うだろう。せっかくなので余ったポートを利用してDIPスイッチをつなぎ、送出コードや速度、間隔の変更にも対応している。
16F84Aを3Vで使うときは、BORを無効にしておく必要がある。
         写真をクリックすると拡大します。