2000年 釧路・阿寒旅行記


阿寒湖

2000年(平成12年)の6月中旬、10数年ぶりに釧路・阿寒を訪れた。

個人的には、あまり行く気は無かったのだが弟が行きたいと言うので重い腰を上げてである。
飛行機の時間を見ると12時過ぎのくらいしかなく、これだと平日に出掛けるのは時間的に難しい
(帰宅途中の渋滞や仕事が終わってからの出発の遅れが有ると乗れない危険性も有る)ので日曜に出掛け、月曜を休むことにし
た。
土曜や日曜なら仕事が終わって真っ直ぐに帰れば充分間に合うため、日曜が明けで月曜に休みを取ることと した。
当日は仕事が終わるとすぐに会社を飛び出し帰宅。着替えて食事をする暇も無いまま、駅に向かう。
時間的に10時過ぎの新幹線に乗らないと間に合わないので、10時3分発の「あさま」に乗る。
自由席は意外と混んでいて座れず。次の駅の大宮で下車する人が居て、終点の東京まで座ることが出来た。
「あさま」は長野行き新幹線だが、上越新幹線に比べ車両が少ないため混むのである。

新幹線に乗ると西川口の駅構内で人身事故により京浜東北線のダイヤが乱れているとのこと。
不幸中の幸いで、東京からは山手線に乗れば良いので問題なし。

東京では山手線に乗るのだが、つい京浜東北線に乗る気になってしまった。この時間帯は京浜東北線だと快速のため浜松町には止まらないのだ。

浜松町からモノレールに乗って空港へ行くのだが、出発時間まで1時間くらい有るので軽く食事と思って地下街の食堂に行きカレーを食べる。
それからホームに着くと混んで居るので1本遅らせてモノレールに乗る。

空港に着くと30分くらい前。航空券を買い、出発の手荷物等の検査。金属探知機に反応が有り、財布の中にカギ を持っていたので、それが原因かと取り出して再度通ったがダメでボデーチェック。
手荷物もフィルムの袋がチェックされる。
金属といっても時計(チタン)とジーンズのベルトのバックルくらいのもの。
ハイジャック事件の有った影響か感度を上げてチェックは厳しくなったようである。

搭乗時間になって搭乗手続きをすると、私の前まででタイムが掛かり、お預け。
リムジンバスで飛行機まで向かうのだが我々の乗ったのが最終だった。

行きはJASの135便。飛行機はA300−600R。席は左側の15でエンジンの近く、翼の前。
天気は良いが釧路に近付くにつれ曇ってくる。釧路に着いてレンタカー屋に向かうが、曇っており16℃と一寸肌寒くブルゾンを出して羽織る。

レンタカー屋は空港の中にもカウンターが有るが、空港の向かいに有る営業所に歩いて向かう。
着くと既に何人か客が居り、少し待つ。我々の車は?と見るが、ビッツは来る筈が無いし、スプリンターは無いだろうと思っていると、何とそのまさか。
(頼んだのはビッツの上のクラスだから、プラッツとかファンカーゴ等の1300ccクラスの訳)それなのにスプリンターの4WDで、後日確認したら1,600ccだった。しかし1600ccというのは無難な選択だったと思う。
津別峠や美幌峠に行くのにビッツでは力不足だと思ったが、やはり正解だった。

カーナビ付きを頼んでおいたので、ナビに阿寒湖をセットして出発。しかし、なんで全国版の地図しか入ってないのかね? 50音順で検索すると面倒くさくてしょうがない。オマケに本体のみで操作するタイプでリモコンは着いておらずジョイスティックは小さく使いづらい。
ナビのモニターで隠れてラジオは使いづらいし、このラジオの音が悪い事。
FMを聞いてもAMなみの音しか出ない。純正の音の悪さは判っていたが、最近はこの手の音とは縁が無かったので改めて驚く。
他に聞く物もないし仕方なくガマンする。しかし、道は殆ど信号も無く所要時間は、ほぼ時速。

阿寒湖に向かい、空港から程なく行った所で釧路市丹頂自然公園に寄る。ここは入場料が310円。
金網で仕切られた中に丹頂鶴が放し飼いになっている。
屋根は無いので飛んで行く気になれば可能だが、留まっているとのこと。
中には雛鳥も居た。ここから釧路空港を発着する飛行機が見える。


釧路市丹頂鶴自然公園の丹頂鶴

丹頂鶴を見た後で阿寒湖を経由してオンネトーに向かう。
細かい虫が多く窓が開けられず弱った。途中、道路傍にキタキツネらしきものを見た。

オンネトーは足寄町(あの松山千春の出身地)であり、国道214号線から脇に入る。周囲2.5km・水深10mの湖で、途中の道も狭く、道端に4〜5台分の車がかろうじて止められるスペースが有るだけで、駐車場は無い。
展望台 は徒歩で登る必要が有るため行かなかった。阿寒富士と雌阿寒岳が正面に見える場所で写真を取り、引き返して阿寒湖に戻った。


オンネトー(足寄町)・正面に見える山は阿寒富士

阿寒湖に戻って宿を探す。旅館街としては一番奥の方。「阿寒湖荘」という所だが、ここは過去に昭和天皇もお泊まりになられた(昭和29年)という由緒ある宿で、ジーンズにスニーカーでは恐れ多いかと思いながらも行ってしまった。
何故ここにしたのかというとホームメディア池田「手のひら」から「阿寒湖」を検索して、宿泊設備を見て料金や場所を見た中でインターネットで予約可能だったので決めた。
最近はインターネットで予約の可能な宿が多いので一々電話するのも億劫なので..

ロビーには菊田一夫(劇作家)の「君の名は」とか金田一京介(言語学者、国語辞典の編者として有名)や俳優の森繁久弥といった人の自筆の書が額に入れられて飾られている。

私達が泊まったのは3階だったが、宿泊代が1人11,000円くらいとのことで、どうせ山側の部屋だろうと期待はしていなかったが、角の部屋で湖が見える部屋だった。
部屋は和洋でベットが2つの5人部屋と思われる所。
ここは6階建てで客室は97室。和洋室と12.5畳の和室が中心とのこと。

着いたのが17時頃だったので、阿寒湖ビジターセンターに行くことにし、記憶を頼りに湖の傍を歩いて行くが見つからない。そうこうするうちに案内板が出てきて、たどり着いてみれば何と宿の裏側。湖ではなく山の方じゃないかトホホ..
勘違いをして余計な所を歩いてしまった。

久々に訪れたビジターセンターは建て替えられたのか? 以前と中身が変わっており(前は熊の剥製とマリモくらいしか無かった気がする)広くなっているし展示物も増えている。
中には売店まで出来ているし驚いた。入場無料。
マリモ(本物で環境庁の許可を得て展示)とか動物・鳥類の剥製等が展示されている。
展示されている熊の剥製は以前にここで飼われていたヒグマの「大助」で体長は2mを越すのではないかと思うくらい。
マリモは野球のボール大の大きさで150年は経っているとか?


阿寒湖ビジターセンターのマリモ

それから湖の近くの土産物屋を数軒覗き、名物の「マリモ羊羹」等を土産に買う。(これが意外と重かった)
遊覧船にでも乗ろうかと思ったら17時で終わりで乗れず。宿に戻って中にある売店を覗いてみる。ロビーでも珍味のような物を売っていたが酒のツマミにするには量が多すぎて買わなかった。

夕食の時間になって食事を摂る。着いた時点で夕食と朝食の時間を伝えておいたので、時間を見計らって1階のレストランに行く。
ここからは宿の前の芝生と阿寒湖が見える。料理の品数もそこそこで悪くはなかった。ここで食事の前に中ジョッキでビールを飲む。
もちろんサッポロビール。嬉しいねぇ。やはり北海道はこれでなくちゃぁ、北海道に来た甲斐が無いというもの。
以前泊まった旭川のホテルではサントリーが出てきてガッカリしたけど..
米も美味かったし、カニも出たし特に言う事は無し。
食事の後で浴衣に着替えて5階に有る展望大浴場に行く。ここは3〜4種類の温度の浴槽が有り、一番熱い所は入っていられない程度。
(源泉は58.5度とか?)逆に温い所は体温よりも低めか? サウナも有ったが入らず。
水風呂も有るが、何も表示がされていないため、間違って入るとビックリするかも? 展望は良いが窓際に立つと外から丸見えなので注意が必要。
女性なんかどうしているのやら?? 脱衣場にはロッカーが有り財布等の身のりの貴重品が入れてカギが掛けられるようになっているので安心。
ともすると脱衣カゴしか無い所が多い中で、この配慮は有り難い。
風呂上がりにジュースでも飲もうと思ってもサイフを持ってきてないと飲めないし、かといって財布を持ってくるのも不用心だし..そういえば浴場の入り口でビールを売っていた。
風呂上がりのビール、美味いんだよ ね。実に商売上手。(笑い)
そういえば部屋の冷蔵庫にはサッポロクラッシックが入っていたっけ。出来れば少量しか飲まない人間のために缶ビールも入れておいて貰えると有り難いのだが..
(ジュースは6階に自販機が有った らしい。私は買いに行かなかったので未確認)

風呂に入って疲れたので21時過ぎには寝てしまった。
ベッドはあまり好きではない(寝相が悪いので落ちそうで嫌)が畳の上に布団を出して寝るのも翌朝仲居さんの仕事を増やしてしまうから悪いかと思って、そのままベッドで寝たが4時頃に目が覚めてしまい、もう一眠りした。

6時頃に起きて朝風呂に行く。ここは3時に男と女で場所を入れ換えるとのことで、昨日とは違う方に入る。

7時になって朝食。1階のレストランで食事。会計を済ませ、出発しようとしたら団体のバスが居て少し待たされる。
それから美幌峠に向かう。予定では阿寒湖から双湖台・双岳台を通って弟子屈を経由して屈斜路湖の脇を通って美幌峠の訳だったのだが、どうも様子が違う。
よくよく考えたら違うコース(阿寒湖から津別を経由して屈斜路湖の 脇を通るコース)を選択してしまったらしい、出発の時に進む方向を間違って出てしまった。

予定とは違ったものの、津別峠に寄れたから良しとするか? しかし、津別峠は道路脇から入って行くのだがガイドブックの地図と距離感を勘違いをしていて、通り過ぎてしまったかと心配してしまった。
最悪は通りすぎても美幌峠 に行けば良いのだからと思っていたら着いたが...ここは行き止まりで展望台が有るが美幌峠に比べると人は少ない。
売店も無く、中にジュースの自販機が置いて有るだけ。駐車場は有る。展望台からは屈斜路湖等が一望出来る。
360度のパノラマだが屈斜路湖しか見なかった。ここは9時頃に到着。帰る途中でエゾ鹿に遭遇。
(2匹を目撃)写真を撮ろうとしたが、焦っていたせいかブレてしまってお見せ出来る写りで無いのが残念。


津別町・津別峠から屈斜路湖を望む

ここから美幌峠に向かう。屈斜路湖に寄ろうかとも思ったが、阿寒湖や摩周湖と違って取り立ててみる所も無いと思い、寄らず。

10時頃美幌峠に着いてみると結構、人が居る。観光バスも来ており、団体客も居る。売店も有り、結構色々な物が 売られている。
ここでは熊笹入りのソフトクリームを食べたが色が緑色なだけで味は取り立てて代わり映えはしない気がした。
峠からは屈斜路湖が一望出来る。売店では「美空ひばり」の「美幌峠」という曲が掛かっており、歌碑も建っている。
歌碑の写真も撮ってきたが、そのまま載せると(歌詞が)著作権法に抵触する虞があるため省略。
美幌峠は標高490mで辺りは熊笹の草原。峠の一番高い所は下の写真の位置から更に遊歩道を歩いた所に有り、崖になっている。
ここからは屈斜路湖や摩周岳、斜里岳が見えるそうだが、写真では少し曇っていたため屈斜路湖くらいしか見えない。
中央に見えるのは「中島」、奥の方には摩周岳や斜里岳が見える訳だが転義が悪く残念ながら見えない。
屈斜路湖は周囲57km,面積797平方km,最大深度120mと日本最大のカルデラ湖とのこと。

美幌峠の観光センターではハンカチを買ったのみ。意外と買いたい物が無かった。


美幌峠から屈斜路湖を望む

以下、摩周〜釧路編に続く。

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