富士通以外のメーカーでは殆ど採用されていない『親指シフトキーボード』ではあるが、そのメリットについて書いて
みたいと思います。私もFMR−30BXを借りるまではJISキーボードの「カナ−漢字」変換派でして、『親指シフトだ
!? そんなの使えないよ!!』と言っていた方ですから、参考になれば幸いです。
入力が速い
これは何といってもワープロの早打ちコンテストで実証済。
指の移動が少ない
これは普通のJISキーボードの場合、カナが四段に配置されているのに対し『親指シフト』は三段のため。
入力
入力はカナが同じキーボードに2個割り当てられているため、一寸したコツがいる。
例えば「くろみや」と入力したい場合、JISキーボードでカナ入力の場合は”H”と”く”の書かれたキーを押し、続いて
下段の右端の”ろ”,”み”は下段の中くらい、”や”は上段の中くらいを探して押す。
これに対して「親指シフト」では、”く”が二段めの中寄り、”ろ”が下段の左寄りに有るが、ここで困った!
「ろ」は「す」の上に書いて有り、このまま押すと「す」が入力されてしまう。そこで「親指」キーの登場。
「す」と「ろ」の書いてあるキーと同時に『親指左』キーを押すのです。「一緒」ではなく「同時」にです。
一緒に押しても「す」が入力されるだけです。『親指』キーは「左」と「右」の二つ有りますが、これには訳が有ります。
「す」と「ろ」の書いてあるキーと同時に『親指右』を押すと、何と『ず』が入力されます。つまり上に書かれた文字では
なく『濁点』モードになるのです。じゃあ『半濁点』はどうするんだ? と言われると、例えば「ぴ」を入力する場合は
『ひ』と『ー』のキーと『SHIFT』を押せばOKです。これは普通のJISキーボードと同じ感覚ですから違和感は無いと思います。
しかし私も初めて使った時は上に書かれた文字の入力方法が判らず、まごつきました。
一生懸命『親指』キーと一緒に押して、希望した字が入力されないと悩んだものです。今となってみれば笑い話ですが...
親指と人指し指、または中指等の効き指?を使って同時に二つのキーを押すというか叩くわけです。
会社も自宅のDOSマシン(FM−TOWNS)でも親指シフトキーボードですので、現在家で使っているノートPCが
JISキーモデルしか無いため、カナを探すのが面倒で『ローマ字』入力をしていますが、時間は単純計算で倍掛かる
し、拗音(つまる音、たとえば「おとっつあん」なんてえ物)を入力するとなると大変です。
会社の『親指シフト』のキーボードでも、たまにローマ字変換にして使うのが居て、その人間が使った後に使うと意図
した以外の字が出て面食らってしまいます。難点は富士通以外で作っていない?せいか価格の高いことです。
DOS/V機でも『親指シフト』キーボードが使えるので、将来は他社製品でも場所を取らないマシンが有れば変更し
て使いたいと思っています。
ただ親指シフトで注意しなくてはならないのは、キーのストロークです。
親指シフトはキーのストロークが多くて気持ち
良く打てる物を選びましょう。
過去にノートワープロのOASYS−30ADやノートパソコンのFMR−50NBXを使用しましたが、キーのストロークが 短くて打ちづらいものでした。OASYS−30ADはペコペコした感じだし、FMR−50NBXはストロークはそこそこ有るものの引っ掛かりが有る感じで気持ち良く打てませんでしたから...
写真は以前使用していたFM-TOWNS用の親指シフトキーボード(テンキー無しのタイプ)