厦門(アモイ)

2007.1.1-3

厦門



この正月は、腰痛のためにチベットを断念したが、やや体調が回復したのと、 療養をかねて暖かい場所に行くことにした。
最近は、中国も北京、上海以外に直行便が出ているので、気候を考えて厦門(アモイ)に行くことにした。 突然の手配であったので、ほぼ正規料金である。

成田から厦門は飛行機で3時間。時差は1時間。 厦門は台湾の近くであり、緯度的には沖縄と同じである。
よって、日本は真冬であるが、厦門についたら、上着はいらない程度の気候であった。
厦門は以前からの経済特区であり、町並みは先進国と変わらない。マクドナルドもケンタッキーもあるし、 町を歩いている人達も、日本と変わらない。
さらに言えば、車の数がものすごい。 以前中国といえば、街を走る自転車が有名だったが、今ではそんな光景は見ることはない。
しかも、結構な高級車が走っている。中国車が多いが、ベンツやBMWも走っている。 変われば変わるものである。

宿泊は鷺江賓館。厦門からコロンス島を望む九龍江の海岸線にある老舗のホテルである。
一泊330元で、シーズンオフのためか、割り引きしているようだ。 宿泊客は中国人が多いが、日本人のバックパッカーも見かけた。
何も考えず部屋をとったが、なんと窓の外に、ビルの壁が目前に迫っていて、全く外は見えないという部屋だった。 なるほどオーシャンビューの部屋とは値段が違うはずである。
そよそ、日本では考えられないが、こういうことを平気でやる感覚はさすが中国人である。

夜はホテルの屋上で、バイキング。中国風に飲茶である。 ウーロン茶を飲みながら、中華料理の小物を少しずつ何種類も食べる。
とりあえず餃子や春巻、シュウマイなどのほかに、漢字を読んでもなんだかわからないような 料理を沢山食べた。
ホテルのテラスからはアモイの夜景が見える。 コロンス島に行くフェリーと、コロンス島はライトアップされており、行きかうフェリーがすれ違う様は非常にきれいである。

繁華街である中山道は、ホテルからすぐの距離である。 道の両側共に洋風の建物が立ち並んでいるが、写真のように、そのビルごとライトアップされていて、 夜遅くまでにぎわっている。
このホテルのロケーションは最高である。


コロンス島



翌日は一日観光の日である。 まず、厦門港から小金門島までのクルーズに行った。2時間程度で120元である。
チケットを買うのに、例の中国人の熱気に圧倒されて、なかなか買えないでいると、係りのおじさんが横から手配してくれて 何とかなった。賄賂でも要求されるかと思ったが、そういうことはなかった。 さすが中国、まだ健全である。
このツアーは、上海あたりから来た中国人のツアー客が多く、周りはほぼ中国人である。
小金門島は台湾との国境線ということで、微妙な位置にある。中国は時刻の領土と主張しているわけだが、 小金門島は台湾の実効支配。多くのツアー船が、小金門島の目の前まで来て、しばらく停泊して帰っていく(写真中)。
このツアーはある意味、中国側の手門ストレーションとなっているような感じで、多分に政治的意味合いがありそうである。

ツアーを終了して、次に、メインの観光であるコロンス島に行った。
定期的にでている、フェリーに乗っていくが、立ち乗りのフェリーで、行きはタダ。帰りは8元という値段である。


コロンス島は欧米の共同租界であった歴史があり、洋風の建物が立ち並ぶ独特の町並みになっている。
およそ中国というイメージとは違う町並みである。
島内の観光は、80元の共通の入場券で。主な見所に入れることになっている。 まず、皓月園に行った。 ここは、海に向かって立つ、中国の英雄、鄭成功の像がある。シンボル的な場所であるが、それだけのこと。 とってつけた感じはぬぐえない。
さらに歩いて島を回って行く。
次に、寂荘花園に行った。ここは海水浴場の隣にある、きれいな庭園である。 大きな岩に毛筆調の赤字で文字や、漢詩が書いてあるのが、中国風らしい。
ここに限らず、こういった岩が観光地のあちこちにある。 赤字は良く目立ち、雰囲気はある。

その後は、メインである、日光岩を目指した。
日光岩はコロンス島の真ん中の最も高い(標高92.68m)巨大な岩であり、島のどこからでも見える。 上は展望台になっており、そこからの眺めは良い(写真左)。
ここから見る景色も、洋風の家並みであり、中国とは思えない感じである。

日光岩から、港に下りてきて、土産屋を回り、水族館に行った。 イルカのショーもある水族館は日本風であるが、中国独自のサメや、カブトガニなども見れる。

胡里山砲台


最終日は午後には帰らなくてはならないので。午前中のみの観光であった。 ホテルからタクシーで15分ほどの場所にある、胡里山砲台に行った。
この砲台は1896年に完成し、ドイツ製の前兆13.96m、口径28cmの当時最新鋭の大砲がある。射程距離は16kmだそうだ。
砲台からは天気が良いと金門島も見えるらしい。 この日は、いまひとつの天気であり、見ることは出来なかった。
怪しげな砲台のモニュメントがあるが意味不明である(写真右)。