パリ

パリ〜ノルウェー



2008.8.26-31


今回の旅行日程は、まずノルウェーのプレーケストーレンに行きたいというところから始まって、効率よくヨーロッパに行く日程が、 夜行のエールフランスのパリ行きであることから、この組み合わせで日程を組むこととした。
単にパリは通過するだけでも良かったが、トランジットのついでに、まだ行っていないパリ周囲の観光地に行くこととし、 一日がかりのモンサンミシェルに先に行き、短時間で廻れるベルサイユ宮殿に帰りがけに行くという日程となった。
通常ありえない日程であるのは個人旅行であるからこそである。


モンサンミシェル


8月26日

21:55発のエールフランスのパリ行きで成田出発。パリシャルルドゴール空港に早朝AM4:15に到着した。

8月27日

早朝であり、バスなどはまだ走っておらず、Terminal2にある駅からRERでパリ市内に向かうこととしたが、チケットの自販機の使い方がわからず、 4:56の始発を乗り過ごした。結局5:15の列車でパリnord駅に行った。(8.40Euro)
まず予約をしているホテルに行くことし、nord駅から1.6EuroでMetroC、A、Bと乗り継いで、malesherbes駅に行った。
まだ暗い中、Rue Carinetを歩いて、6:30にネットで予約していたAbrial Hotelに着いた。しかし、まだ早いためにチェックインは出来ず、荷物を預かってもらうこととした。
この日は一日かけてモンサンミシェルに行く予定であったから、そこから今度はLa fourche駅からMetroLでパリモンパルナス駅に行き、7:30発のTGVでレンヌに行くこととする。 帰りのチケットも同時に買って、16:05レンヌ発で18:00にパリに戻る日程となった。
朝食を買って、TGVに乗り込んだ。レンヌ到着は9:55。しかし、モンサンミシェル行きのバスは9:40に行ってしまい、次は11:30だとのこと。 レンヌで1時間30分つぶすこととなるが、レンヌには特に何もないので、市内をブラブラして、お茶して終了となる。
11:30にバスにのり、モンサンミシェル到着が12:50であった。帰り伸ばすは14:30の出発なので、少し忙しい予定である。

モンサンミシェルはちょうど干潮であり、周囲に水はなかった(写真左上)。現在はバスが直接つけられる道が土手となってつながっており、 完全に陸の孤島になることはない。潮が満ちても土手はつながっているのだが、そのために泥が堆積し、だんだん陸続きになっているらしい。
土手を橋に架け替える計画が進行しているが、長時間かかるようである。



ともかく、モンサンミシェルの中に入り、土産屋を抜けて、坂を上り修道院に入った。 入り口で結構待たされたが、ここがメインなので、仕方がない。
上に上がりテラスに出ると、はるか遠くまで周囲を見渡せる。このときは干潮であり、泥状の大地が広がっていた。遠くにもう一つ小さな島みたいな場所が見える。
修道院自体の建物も、歴史があり、中世の種々の建築様式が混ざったものらしい。
内部には、写真などが展示してあり、昔ながらの趣を楽しみたいと思うと難しいが、有名な観光地だけあり、楽しめることは確かだ。

修道院を出て、下に下ると、土産物街で大混雑していた。 さほど物珍しい土産物はないのだが、少し買い物をして、時間となった。

モンサンミシェルをバスで14:30に出発し、レンヌに15:50着。そこから16:05発のTGVでパリモンパルナス駅に18:30着。 MetroLでbrochant駅に戻り、一旦ホテルに戻って、チェックインした。
まだこの時間だと明るいので、ホテル近くのモンマルトルの丘に行くこととした。
BrochantからMetroL,A,Kと乗り継ぎAbbessesで降り、サクレクール聖堂を目指した。坂の上にあるので大変だが、登っていくとテルトル広場に出た。
モンマルトルの丘は芸術家が集まる場所らしいが、テルトル広場では、多くの画家達が似顔絵を描いている(写真右上)。 漫画的に書くような似顔絵ではなく、芸術的に書いてくれるのだが、見てみると確かに非常にうまい。
自分の絵を描いてもらうつもりは全くないので、人の似顔絵をしばし眺めていた。
サクレクール聖堂に行くと、モンマルトルからパリの市内が一望に出来た(写真左)。
聖堂の前には広い階段があり、大勢の人達が座って休んでいる。その中で、ボブマー リー風の黒人がギター一本を持って演奏をやっていた。
これまた立派なもので、お金を取れそうなほど非常にうまい。この辺りは若手芸術家の腕試しの場所なのかも知れない。
少しくつろいだ後、坂を下るトラムに乗って坂の下に降りた。そのまま、Bd de Clichyを西側に向かう。有名なムーランルージュの劇場を見て(写真右)、 Place de Clichyまで行き、MetroLでホテルに戻った。
この時期日没は20:30頃。夜までしっかり観光が出来るのがお得である。


オスロ


8月28日

朝4:00におきて準備をした。7:00のフライトでオスロに向かうので、6:00に空港に着くようにするため、ホテルを5:00過ぎに出ることとした。
5:00にチェックアウトをしようとしたが、なんとフロントに誰もいない。呼び鈴を呼んでも、部屋からフロントに電話をかけても全く反応なし。
頭に来て、チェックアウトしないで出て行こうかと思ったが、入り口のドアにも鍵がかかっており、どうにも出来ない。
汚いゲストハウスならばともかく、天下の三ツ星ホテルでこんなことが起きるとは思っていなかった。 全くとんでもないホテルである。
そのまま20分ほどが過ぎ、ようやくフロントの人間が戻ってきた。ようやくチェックアウトしてタクシーを呼び、ホテルをでたのは5:40分頃となる。
こんなことも起こりうるので、やはり早朝のチェックアウトは前日に確かめておいたほうが良い。

結局、空港にはタクシーで6:00過ぎに到着(44.5Euro)したので、問題はなかった。
SASの7:00発コペンハーゲン経由、オスロ行きである。
コペンハーゲンで降りるときに風力発電の風車が見えた。なかなかの見ものである。
8:55にコペンハーゲン到着。1時間半のトランジットタイムがあり、2000円ほどをデンマーククローネに両替して、食事と買い物をしたが、物価は高い。
10:25コペンハーゲン出発。11:50オスロ着。
エアポートトレインでオスロ中央駅まで20分(160クローネ)。駅にコインロッカーがあり、荷物をロッカーに入れて観光に行くこととした。

中央駅からKarl Lohans gateを歩いて大聖堂を経由、(残念ながら大聖堂は改修工事中だった)オスロ大学、国立劇場を通り、一路王宮を目指す。
12:50頃王宮に到着した。天気は最高である。13:30から王宮前で衛兵交代式があるらしいとの情報を得て、 近くの売店で飲み物を買いながら時間をつぶし、再度時間近くに王宮に行った。
王宮の衛兵交代式は、結構立派なもので、音楽隊と騎馬が先導し、大々的なものである。動画でしっかり撮影してみた。
十分な見ものであった。
その後、歴史博物館を経由し、国立美術館に行き、オスロのメインでもあるムンクの「叫び」を見た。ムンクの部屋は一部屋あり、「叫び」の他に 有名な「マドンナ」他沢山の作品があった。「叫び」自体は他の作品と比べるとさほど大きな作品ではなく、意外と小さい。
他にもモネ、ゴッホ、モジリアーニなど、有名な画家の作品も展示してある。

国立美術館から海方面に向かって市庁舎へ行った。ここはノーベル平和賞の授賞式をやる会場である。
その近くにはノーベル平和センターがあり、歴代ノーベル平和賞受賞者の展示がしてある。日本の佐藤栄作、ダライラマ14世、金大中、アウンサンスーチー、 アラファトやアムネスティーインターナショナル、MSFなど科学賞の難しい人達よりも一般に身近な人達が多いので面白い。
ここで、お茶して休憩した後、買い物をしに行くこととし、Karl Lohans gateの店を散策。しかし、今ひとつ買うものがなく終了。 中央駅に戻り17:15の列車で空港に行くこととした。

オスロから国内線でスタヴァンゲルへ19:50頃到着。外に出てバスに乗る。ローカルバスであり、行き先がSentrumというのを確認して乗った。
もちろんスタヴァンゲルの市内中心にいくものと思っていたが、これがなんと全く違う町の中心に行ってしまう。当初スタヴァンゲルと思って 地図と違い方向がわからずさまよっていたが、全く違う町であることがわかり、タクシーでスタヴァンゲルに向かった。 料金が411NK(ノルウェイクローネ)であり、かなりの散財をした。
スタヴァンゲル市内の中心では、この日は特設ステージで、ちょうどロックコンサートをやっており、全く身動きが取れない。
そんな大変な状況からの宿探しとなったが、港側にある大きなホテルは全て満室。他に小さな宿はないような町であり、 市内側に戻って、満室だったホテルの人に紹介されたCalony Hotelに行った。
幸いここは空き部屋がありチェックインできたが、高級ホテルであり、二泊で計2600NKであった。 他に行く当てもないので、仕方なく泊まった。
翌朝、早くからプレーケストーレンに行くので、到着早々に睡眠した。



プレーケストーレン


8月29日


プレーケストーレンへの日帰り旅行には早朝8:00のフェリーでタウに渡る必要があったが、昨日のごたごたで寝過ごしてしまったため、急遽 9:00出発となった。
ホテルで朝食をとり、9:15のタウ行きフェリーに乗った。
タウの港に着くとプレーケストーレン行きのバスはなく、途中のヨースぺラン行きのバスのみであった。
バスの運転手に聞くと、プレーケストーレン行きのバスは8:15の一本しかないので、その後はヨースペランにいきタクシーでプレーケストーレンに行くしかないとのこと。
運転手がヨースペランに着いた後、親切にも知り合いのタクシーを呼んでくれて、130NKでプレーケストーレンヒュッテに行くことが出来た。 (実はメーターだともっと掛かっていた)


プレーケストーレンヒュッテには10:30頃到着。ここから山道を歩いてプレーケストーレンに行くことになる。
2時間程度の行程とのこと。全くの登山であるが、結局1時間15分程度で到着。
今回はここがメインの目的地であったのだが、ここは掛け値なくすごい。写真以上のすごさである。

数百メートルの断崖絶壁に切り立った崖があり、その上の平らな部分に登れる。柵は一切ないので、超怖いが岩の上から谷底を見ると、 すごい景色と迫力である。
写真を撮ってみると、迫力の10分の1も伝わらず、たいしたことがないように写る。ここは実際に行って生で見ないと迫力はわからないと思われる。
長年の旅行の中でもかなり上位に位置する「行き」の場所である。

1時間くらいプレーケストーレンで過ごした後、下山した。14:00過ぎにヒュッテに到着。ここで遅い昼食をとり、休憩。
ヒュッテの近くには湖があり、ここからの景色も素晴らしい。ユースホステルがあるので、ここで一泊しても悪くない場所である。
帰りのバスは16:25であったが、バスの本数も限られている。季節によって時間も変わるので、プレーケストーレンの日帰りの場合、 バスの時間を調べていかないと、失敗することがあると思われる。
17:00にタウに着き、17:15のフェリーでスタヴァンゲルに戻った。

ホテルに帰る途中、市内の大聖堂、プレイア湖を見ながら帰った。 気合があればこのままオスロに帰ることも可能だったが、翌朝の飛行機をとっていたので、 当初の日程どおりとした。
ホテルに戻り睡眠。結局スタヴァンゲルでは、夜に出歩く暇はなかった。


ヴェルサイユ

9月30日


朝4:30に起きてチェックアウト。空港に向かう。パリのホテルのようにフロントに人がいないなんてことは、この高級ホテルでは起きなかった。
タクシーで空港に行く。空港まで300NKなので、いかに初日に間違えていった町が遠かったかがわかる
6:05発の飛行機でオスロに行く。オスロ行きの飛行機は15分遅れで出発。乗り継ぎ時間が1時間しかなく、しかも通しでチェックインしていなかったので、 乗り遅れるかもしれないと危惧したが、なんとこの短い路線で到着は7:05。遅れは5分と挽回した。相当飛ばしたようだが、やれば出来るようである。
8:00発のパリ行きでCDGに10:10到着した。 ターミナル1から2に移動し、RERで市内に向かう。

RER B線でSt-Michel Notre-Dameに行き、ここでC線に乗り換え。このままヴェルサイユに行くこととしたが、 入場のチケットを現地で買うと長蛇の列に並ばなければならない。 RER C線の駅には、ヴェルサイユまでの往復の乗車券とヴェルサイユの入場券をあわせた、一日パスポートが売っているので、ここで一日パスポートを買った(25.95Euro)。 しかし、この情報は結構知られているようで、駅で一日パスポートを買うのにも少し並ぶ必要があった。
St-Michel Notre-Dame駅でRER C線に乗り換え、ヴェルサイユリヴゴーシュで降りた。そこからは歩いて宮殿に向かう。
全荷物を持っての移動だが、こういうこともあることを想定して、荷物は最低限にして、荷物を持ちながら待ち歩きが出来るようにはしてある。
天気はものすごい晴れで、直射日光がすさまじい。オスロとの気候の差は激しい。


予定通りヴェルサイユ宮殿にチケット待ちなく入って、荷物はクロークに預けることができて、身軽に観光となった。
ヴァチカンに行った後であるし、シェーンブルン宮殿、シャルロッテンブルグ宮殿などを見てきて、 ヴェルサイユ宮殿の中の肖像画や宗教画などには慣れていたが、やはりそれ以外の調度品や宮殿自体の贅沢さには圧倒された。
またルイ14世やマリーアントワネットが実際に住んでいて、世界史の舞台になっていることなど、歴史的にも重みがある。
しかし、中でもやはり珠玉なのは「鏡の間」である。
栄華を極めたヴェルサイユの象徴のような空間であるが、歴史的な場所でもあり、見ごたえがある。
日本語のオーディオガイドがあるので、それぞれの部屋の内容は良くわかり、十分楽しめた。
宮殿内から外に出ると、広大な庭園が広がっている。ちょうど昼過ぎの暑い時間でもあり、歩き回るのが困難であったため、 マリーアントワネットの離宮に行く気力がなく、運河の手前で脱落してしまった。
近くのカフェテリアで昼食兼休憩をして、終わることとした。
宮殿を出て、再びリヴゴーシュ駅に戻る。途中みやげ物を買って、RER C線で市内の戻る。このC線はちょうどエッフェル塔を通っているので、 このまま空港の戻るのではなく、Champ de Mars Tour Eiffel駅で降りて、セーヌ川沿いを歩き、エッフェル塔に行った。
エッフェル塔自体は以前も来たことがあったが、さすがパリの象徴でもあるので、しばらくぶりに来てみてもなかなか楽しめる。
週末でもあり、大勢の人達であふれていたので、上に登るのは止めたが、少し日も傾いてきたので、近くの公園でしばし休憩。


帰りの飛行機は19:05発。Champ de Mars Tour Eiffel駅から間に合うようにRER C線、B線で直接CDGに行き17:30に到着。
Metro RERを駆使すると、パリ市内の移動は比較的簡単である。
帰りのパリは8時間ほどの滞在だが、ペルサイユ観光としては十分という感じである。