ニューカレドニア


2008.9.20-24


今回のニューカレドニアは、短期の休みであること、今年はヨーロッパばかり行ったので、海外のダイビングができなかったこと、 まだ行っていない近場の海外ダイビングポイントであることを総合して決まった。
最後の決め手はニューカレドニアだと夜便なので、仕事が終わってからの出発が可能であり、日程に有利であるということである。
例によってネットのエービーロードで航空券の手配をし、ホテルはホテルドットコムで手配。 ダイビングショップもネットで探したヌーメアダイビングに連絡をとって決めた。
航空券はともかく、ホテルやダイビングショップはネット手配が必ずしも安いとは限らないが、 私の場合、通常日程的に無理がある場合が多いので、それに合わせるためには個人手配にならざるを得ない。 よって、日程に余裕がある場合には、ツアーに乗ったほうが良いこともあると思う。

9月20日

20:30発のエールフランス、成田−ヌーメア便は少し遅れて21:10出発となった。
日本とニューカレドニアの時差は2時間であるが、アメリカやヨーロッパと違い時差を感じるほどではない。 逆に夜出発の便は朝着くので、機内ではしっかり寝ないといけない。 ということで機内ではほとんど爆睡していた。
8時間ほどのフライトで、夕食、朝食のサービスがあったようだが、どちらも食べずに寝ていた。しかし、よる9時にでて、現地時間朝8時(出発地は朝6時)に着くフライトなのに、二回食事を出すというのは全く理解できない。通常なら食事をしない時間帯なのであるから。

9月21日

朝7:20到着の予定が8:00到着となった。 今回ダイビング器材などを持っていたため、外に出るの二時間がかかり、入国審査や両替などで、外に出たのが8:30。
じつは国内線の空港まで行き、ウベア島やイルデパン島などの離島にそのまま行くという、無謀な計画があったのだが、 それらのフライトの時間が9:00から9:30。 国際空港から国内線の空港までバスで1時間、タクシーでも45分かかるし、大きな荷物をホテルに預ける必要があるのと、 チケット自体を買っていないこともあって、現実的には難しいと判断し、断念した。 これも、きちんと前もって航空券を手配し、荷物を最小限にするという手順をとれば可能であったと思われる。
敗因は思いついたのが前日の夜であったということである。なぜ思いついたかというと、前日に原田知世主演の 「天国にいちばん近い島」の映画のDVDを見たからである。
普通は映画をみて、旅行を決めるという流れのほうが自然なので、こういったことにはならないのだろう。

離島行きをあきらめ、空港からヌーメアに行くこととした。リムジンバスがあるのだが、すでに出たみたいであり、 次のバスがいつだろうと調べていたところ、係員が声をかけてきた。 3000CFP(パシフィックフラン)でヌーメアに行くとのこと。ついていって大型バスに乗り込んだ。
しばらくすると次々に日本人が乗ってきた。最後にガイドが乗ってきて出発。どうやら日本人ツアーバスの空席に乗せてくれたようである。ガイドはパッケージツアーの客に書類やら、集合時間、オプショナルツアーの説明を延々していた。 バス自体は快適だし、ガイドの話もなかには役に立つ情報もあったので、文句はない。
ツアーは通常アンスバタというビーチにあるリゾートホテルに直行するので、ヌーメア市内は通らないらしいが、 私がヌーメア市内のホテルに予約を入れていたので、バスは市内を経由して、アンスバタに行くこととなった。
日曜日の閑散とした市内の様子を物はついでとガイドするガイド根性も見上げたものであったが、 空席にほかの客を乗せて走るのもニューカレドニアならではであろう。

ホテルはヌーメア市内のサンジョセフ大聖堂の近くにある、Best Western le Paris Hotelである。
9:30過ぎに到着。すかさずチェックインする。 日曜日のヌーメアは店という店がみんな閉まり、ゴーストタウンのようになる。 これはまたこれですごいことだが、フランス系の植民地に、メラネシア人の気質があれば日曜日に働くわけがないことは自明である。
朝食をどうしようかということとなったが、ホテルにカフェがあり、ここは日曜日でも営業しているらしい。 しかし、ヌーメアには朝市があり、10時過ぎくらいまではやっているとのことなのでまず朝市に行くこととした。
朝市はモーゼル湾に面した海岸沿いにあり、いくつかの円形の建物の中に、野菜や、魚、花、土産物などと、軽食も食べれるような場所がある。 生バンドの演奏もある。
ここで朝食用にパンを買い、無人の町を少しうろついてからホテルに帰った。

ホテルに帰って11:30。ただし空港に8時到着で、日本時間にすると朝の6時前にたたき起こされたわけだから、寝不足であり少し睡眠。
2時半頃に再度起きて、市内観光に出かけた。 まずは、ホテルのすぐ近くにあるセントジョセフ大聖堂に行った。 1894年に作られたもので、小さいながらも内部には主祭壇、洗礼盤、パイプオルガン、大シャンデリア、ステンドグラスと見どころ満載である。某ガイドブックには写真撮影禁止と書いてあるが、内部にはどこにも撮影禁止という表示はなく、ガイド付きのツアー客も写真を撮りまくっていて、それをガイドが咎めている様子もないので、写真を撮ることとした。もちろん撮影中にとがめられることもなかった。ということで、写真撮影は可能であると記載しておく。

大聖堂をでて、階段を登りエフオーエルの丘に登った。小高い丘であり、ヌーメアの町が一望される。 それだけのところであるが、市内観光にも組み入れられている場所だそうなのでおさえておいた。
丘から下って、今度は市内中心にあるココティエ広場に行った。 ヌーメア市内の中心ともいえる場所であり、緑が豊富で中央には噴水がある。平日は違うのだろうが、日曜日は閑散として人がいない。 周囲にある店も閉まっているが、ここが市内の中心であろうことはよくわかる。

公園から市役所を越え、港に出た。海はやや緑がかっているきれいな色である。 午後は風が強く、この時期午後のダイビングが決行されないのは風のためだとも思われる。 海岸沿いにモーゼル湾まで行き、再度閑散とした市内を歩きながらホテルに戻った。
小さな町なので、今日一日歩いただけで地理はほとんど把握できた。 夜はあいているレストランもないので、モーゼル湾添いのマックで食べて、終了。
明日はいよいよダイビングである。



9月22日

朝6:30に起床。7:00ピックアップなので朝食を食べる暇はないと判断し。チケットを貰うだけになる。 これは後で、昼間でも使えるらしい。準備をして7:00に出発。港に行く。 この日の天気は曇りで時折小雨交じりというかんじ。いま一つである。
港に着いて、大型ボートにつながれた小ボートが迎えにきた。 本日のゲストはOW講習中のフランス人の若者と私の二人で、フランス人の船長と日本人ガイドで計4名である。 はじめ体験ダイビングの日本人夫婦二人が一緒だったのだが、海況不良にて午後に変更となった。
ポイントまでは30分程度。波とうねりがあり、結構揺れた。幸い船に乗っている間に天気は回復した。 風があるので、天気が悪いと寒くて最悪であるから、助かった。 一本目はTepava。水温22度、透明度20m。アオウミガメいまくり。 あと、ヨスジフエダイの偽物でニセクロホシフエダイのすごい群れがいた。
今回ビデオ中心なので、ワイドで動画を撮りまくった。とくにウミガメはそこかしこにいるし、ガイドとのマンツーマンなので、 撮り放題である。他に見たのはコメウメイロ、バリアリーフアネモネフィッシュ、ネズミフグ捕食中のアカマダラハタなど。
49分のダイビング。のっけから満足である。
船で休憩の後、二本目となる。二本目もTepava Turtle point。 その名の通りウミガメだらけであったが、1本目でも結構ウミガメをみたので、本日はウミガメdayである。 他にもワモンダコ、ハマミノカサゴなども見たが、まあどうでもよい感じである。
二本目は48分のダイビング。水温21度で5mmのウェットだけだと後半やや寒かった。
ニューカレドニアはこの季節は春なので、南国のイメージがあってもグアムやサイパンとは違う。 ダイビング代は104ユーロ。

二本終了して12:00前には港に帰った。途中イルカが船と伴走してくれた。 なかなか楽しい。
午前中でダイビングは完全に終了。ホテルに帰る。朝早かったので少し睡眠。 14:00過ぎに遅い昼食を食べ、町中に出かけてみた。
昨日と違い店はあいているが、人が沢山いるわけではない。観光客は主にアンスバタにいることもあり、市内にいる人はあまり多くないようだ。 特に買うものもないので適当にぶらついた後、再びホテルに戻った。
夕方、ダイビングショップから電話があり、午後の体験ダイビングで事故があったので、明日のダイビングを中止したいとのこと。


5時前だったので、どうなるかと思ったが、急遽マリーンコラールにあるAmedee Diving Clubに行き、予約を入れた。 明日のアメデ島一日ダイビングのツアーに行くことができた。料金は121ユーロ。 今日行ったテパヴァはヌメア近くの内海であり、アメデ島のほうが沖合でポイントも多い。
マンタポイントもアメデ島近くなので、期待できる。ただ、ショップの人の話だと、マンタは流れ次第であり、 見れるかどうかは微妙とのことである。

夕食は近くのピザ屋さんでどでかいピザを食べた。コーラと合わせて1750CFP。
ホテルに帰ってくると、 今日潜ったヌメアダイビングの人がホテルに器材を持ってきてくれたので受取る。
市内の店は18:00ころにはほとんど閉まってしまうので、夜に市内に行っても何もない。コンビニもない。
ヌメアは夜は飲み屋に行くくらいしかやることがない街である。 ということで、明日に備えて就寝とした。


9月23日

本日もやや曇り気味の天気。日が照っていないと寒い感じである。
朝7:10に迎えが来るはずだったが、大分遅れて7:45に迎えがきた。そのままヌメアの港に行った。
今日はアメデダイビングというショップで一日アメデ島ツアーである。 同行者は、私のほかに日本人カップルと、フランス人5名。ショップの人間は現地の二名なので、フランス語と英語のブリーフィングとなる。 日本人ガイドがいなくても特に不安はない。
船で4−50分程度でアメデ島に到着し上陸した。桟橋でトリコレイエというウミヘビの出迎えを受ける。 ちょっとびっくり。アメデ島にはダイビングショップがあり、器材などの貸し出しもここで行っている。 洗い場などもあり食事もここでとれる。快適な施設だ。
準備をした後、一本目に出かけた。9:58in 。ブーラリパスのアウターリーフで、マンタ狙いである。
エントリーして、流れの中をドリフトする。少しプランクトンで濁っている青い海で、大物がいそうな感じ。 そうこうするうちホワイトチップが続々と現れた。遠くにいるサメは濁りで見えないが、5−6匹うごめいている。
ドリフトしながらなので、なかなか狙いが定まらないが、激写する。前半サメの連続で一段落し、ゆったり流されていると、 とうとうマンタ登場。巨大なマンタで1−5mから2mくらいある。あまり警戒感がないのか、ゆったりしながら近づいてきた。 ほぼ頭の上で旋回するという感じ。なんとこの大事な時にビデオが結露したので、写真はデジカメのみとなったが、それでも満足である。 ただし、ブラックマンタではなく普通のマンタであった。
10:51アウト、53分のダイビング。透明度20m。水温21度と5mmウェットでは寒かった。
一本目終了してエキジットし、一旦島に戻った。天気は安定せず。晴れたり曇ったり。11:45から昼食となる。 昼はマンタの話題でもちきりであったが、カメラを持っていった人たちがバッテリ―切れやらなにやれで、写真を撮りそこねており、 私の写真を送ってくれという。アドレスをくれたので送ってあげることとした。
午後になると風が出てきて風に当たるとやや寒い感じである。島自体もきれいなので、ダイビング以外でも訪れる人たちがいるくらいで、 こういう無人島でのんびりするのもよいかもしれない。
午後は1時に準備を始めた。二本目は沈船ポイント。トーホーVという船である。 エントリーすると白砂が広がるきれいなポイントで、浅瀬を流していくとマストを上にしてキチンと沈んでいる小型の船が見える。
操舵室の中に入ったりしながら遊んで、25m近くのスクリューまで見に行った。 魚としては、あまりいないが、帰りの途中、ホワイトチップを見かけた。 しかし、残念ながらビデオの調子が悪く、カメラのバッテリー切れにて写真は取れず。
二本目はインナーを一枚増やしたのだがそれでも、水温が21度で上がってくるときはやはり寒かった。
13:30イン、14:18アウトの48分のダイビング。
上がってきて着替えて、器材を洗い、しばらく休んで15:30に島を出発。16:30ころにはヌメアの港に着く。 ヌメアの港だとホテルまでが近いので、すぐに帰着。
荷物を置いて、時間がないので、町に出て店が開いている時間に買い物をした。 ヌメアの店は代替17−18には閉まってしまうので、買物は明るいうちでないとできない。
最後に港近くにあるカジノというスーパーに行って終了。どこかおいしいものを食べに行くつもりが疲れていたので、 寝てしまいそのままホテルで過ごすこととなった。

明日はいよいよ最終日である。

9月24日

朝から小雨模様である。7:00に朝食。このホテルに泊まって初めて食べた。
隣にあるベストカフェでの朝食だが、フランスパンとクロワッサンに紅茶とフルーツ、ヨーグルトといった感じ。 大体1000CFPらしく、この時間に食べなくても1000CFP分の金券としてベストカフェで使えるようになっている。
荷物をまとめてから、ちょっと外に出かける。8時ころになると近くの店もあいているところはあるが、 この時間では日本でも店は閉まっているくらいだからニューカレドニアで店が開いているのを期待することはできない。
朝市まで行く根性もなかったのでぶらぶらして、9時前にチェックアウトした。
空港まではタクシーでいくこととし、ホテルでタクシーを呼んでもらう。ヌーメアから国際空港までは約40分。 山道を通って行くがバスよりかなり早い。
タクシーのメーターは8700CFP。運転手は9000CFPを要求。ユーロしかないというと100ユーロで2000CFPのおつりだという。 実際100ユーロは11900CFPなので、かなりずるい奴だなと思いつつ、面倒だからそのまま払ってしまった。
私もだいぶ人間ができてきたようだ。
ということで、ニューカレドニアのタクシーの運転手は良心的だというガイドブックの記載はあるが、 やはり信用してはならないということがわかった。 幾多の国でタクシー運転手と激しい料金交渉と支払バトルとしてきた私が言うんだから間違いない。
空港にはあまり土産屋もないが、空港料金というような法外な金額でもない。 しかし、種類がないので、やはり土産物は市内で買っておいたほうが良い。
12:00発のエールフランスの直行便で成田に帰る。時差のないのは幸いである。
今回離島には行けなかったが、まあ来るかどうかは微妙である。海がきれいであることは確かだが、季節を選ぶ必要があると思う。

帰りの飛行機の中で、ダイビング事故の新聞記事を見た。なんと、月曜の朝あった夫婦の旦那さんが亡くなったらしい。 確かに海況はよくなかったので、体験ダイビングは厳しかったのかも知れないが、 直前にあった方がなくなるというのはちょっとショックである。