モンゴルの旅

ゲルと乗馬と街歩き-神戸ツアー付き



2000.5.3-5.6
今回のモンゴル行きは取れる日程が4日しかなく、短期で効率的に動く必要があったこと、 なおかつ計画し始めたのが直前だったことから、 個人旅行は避け、ゲルのホームステイツアーに参加するという形になりました。 しかしながら、ゲルのホームステイと言う形なので、一般のお任せツアーとは違い、 一日の行動はすべて自分の自由だったので、事実上自由旅行みたいなものでした。 モンゴルツアーに来るような人は結構多彩な旅行歴を持っているツワモノぞろいで、メンバーにも恵まれました。


<初日>



関空15:30発、北京経由のモンゴル航空でウランバートルに18:30過ぎに着く。空港から直ちにバスで移動。 ツーリストゲルに22:00到着。 食事をして2−3人ずつ分かれてステイ先のゲルに移動。 ゲルに着いたときはすでに深夜でした。ゲルの中は右の写真のようになっていて、ベッドは4つ。 中心にストーブとテーブルがあり、煙突が天井を貫いています。ゲルの中には電気は無く、当然テレビもありません。 ちょっと酸っぱいチャーイを飲んでその日はそのまま就寝しました。モンゴルの5月はまだ、肌寒く、明け方は結構ひえました。





<二日目>





















朝6時に羊の鳴き声で起床。ゲルを出てみるとちょうど羊の放牧が始まったところでした。 ここダッシャー家の一族では、牛30頭、馬200頭、羊300頭を飼っているそうです。 前日は夜に着いたので良くわかりませんでしたが、ここには3つのゲルと羊用の柵があるだけで、他は360度草原が広がっています。 朝は牛の搾乳をやり、糞取りをして一段落します。 家畜の糞は乾燥したあと、ゲルの中のストーブの燃料となりますので、非常に効率的なシステムとなっています。
朝食はお茶にミルクを入れたというより、ミルクにお茶を入れたという感じのチャーイと天然のバターにパンでした。 チャーイはいつでも飲めるようになっています。残念ながら時期的に馬乳酒がないので、その代りなのかもしれません。







朝食後は乗馬をしました。モンゴルの馬は農耕場ですから、背が低く、足が太くがっしりしています。 乗馬自体はやったことはありましたので問題なく楽しめました。ただ、裸馬に乗ったりもしましたので、尻はむけましたが。










さらに、ゲルにあったバイク(ソ連製の400cc位のもの)で近くの山(3‐4km先)の頂上まで行ってきました。 周囲なにも障害物の無い草原を突っ走るのは最高です。 ”モンゴルオフロードバイクの旅”というのも結構いけるかもしれないと言う感じです。 (因みに私は原付経験のみで、中型免許は持ってません)その際、ゲルに帰ってきたら、途中でカメラを落としてきたのに気づきました。 なにせ3‐4kmの距離のだだっ広い草原です。 ほとんどか回収不可能と思われましたが、モンゴルで野性のカンが働いたのか、かすかに残るバイクのタイヤの跡をたどりテクテクと歩いていったら、 なんと奇跡的に途中で見つかりました。現地で私も原始のパワーを取り戻したのかもしれません。




昼食はボーズという餃子のように細かく切った肉を包んだモンゴル料理でした。日本人的には受け入れやすい味覚です。
午後は、少しのんびりしてから、また散歩に出かけました。 近くの山に登ると鉄鉱石のようなものやら、こまかな石英が混じっている石などきれいな石を沢山見つけました。 モンゴルは鉱物の資源が豊富ですので、これらの石もその類だと思われます。
そんな事をしながら歩いていたら2軒隣りのゲルの近くまで来ていました。 そうしたら、馬で近づいて来て、見ず知らずの私をわざわざゲルまで乗せてくれ、お茶やお菓子を出してくれました。 別にステイ先とは全く関係ない人たちなのですが、彼らは普通にそういうことをしてくれているようです。 彼らは英語を解しないので、私が片言のモンゴル語でコミュニケーションを図るのですが、なんとか通じたようです。
そこで、ステイ先の子供達に合い、馬で帰宅。
山、ゲル、動物しかないところですが、満喫できました。


<3日目>




朝、ゲルを後にして、ウランバートルへ戻りました。 お昼頃にホテルに入り、その後は市内観光です。 例によって、過激に動き回りました。市内の移動はバスが便利でどの区間も一区間200Tg(トゥグリグ、約20円)です。 まず10番のバスでガンダン寺に行きました。 ここは有名なチベット仏教寺院ですが、この日たまたま大学の卒業式と重なっており、 きれいに着飾った多くの学生達であふれていました。










そこから、ウランバートルの中心にあたるスフバートル広場に行き、スフバートル像を見て、その近くの歴史民族博物館、 自然史博物館を見学。ゴビ砂漠は化石の宝庫であり、自然史博物館の恐竜ディノサウルスの化石は必見です。
近くにあるチョイジンラマ寺院博物館を見て、昼食に行こうとしたところ、スフバートル広場の前の道に面して”たけちゃんラーメン” というでかい看板があり、思わず入ってみました。 日本で言えば普通のラーメン屋ですが、モンゴルと言うことを考えるとなかなかいけます。半チャーハンとラーメンで3500Tgでした。









その後は、7番のバスで、ザイサントルゴイという小高い丘に立つ記念碑に行きました。 記念碑自体は1970年に立てられたものですから、あまりおもむきはありませんが、ここからはウランバートルを一望できます。 帰りに、ボグドハーン宮殿博物館に行きました。 残念ながら入場できませんでしたが、鮮やかな緑の屋根瓦は美しく、必見です。 近くにある対ドイツ参戦記念タンクをみて、市内に戻り、平和大通りを東に向かい、国技館を経て、近くにあった食品ザハに行きました。 ザハとはマーケットのことなのですが、鉄道のコンテナのようなボックスが一つ店になっていて、 小さな店が沢山集まっている活気ある場所です。物資は豊富で、中国やロシアなどから来ているようでした。 そこから歩いてホテルに帰りました。
ホテルはフラワーホテルという日系のホテルで、 モンゴルでは高級ホテルということになっています。なんと日本風の大浴場があり、これは最高です。
夜は、ゲルステイの日本人グループで近くのディスコで大騒ぎしました。途中ショータイムがありましたが、すごいものがみれます。 これは内緒ですので行ってのお楽しみです。



<最終日>

5時起床で食事を食べ、7時半のフライトで関空に飛び関空に1時到着。 連休であったこともあり、羽田行きのフライトの予約は6時でしたので、5時間の余裕がありました。 空港でつぶすには長すぎる待ち時間ですので、どこかに出ようかと言ってたところ、 K-Jetというホバークラフトで神戸に行くのはどうだという大阪人の発案により、急遽神戸ツアーが決行されました。 K-Jetは関空から30分ほどで神戸港に行きます。三宮まで港から20分くらいで行きますので、1時間あれば三宮に着きます。 値段は関空ー三宮が往復4560円。10人ほどの集団だったため、動きが鈍く、少し時間がかかりましたが、 三宮で1時間半くらいの時間は使えました。少人数でもっとすばやく行動すれば、5時間あれば余裕で観光できるはずです。 関空で待ち時間があるという場面は、羽田から飛ぶ首都圏の人にとっては良くある場面だと思いますので、 こういうオプションを使うのも一つの手です。

以上、モンゴルは意外に近く、思ったよりも行きやすい国です。治安も問題なく、短期の旅行にはお勧めできます。



(モンゴルの夕日。同行者、藤田由希さん写す)