モルディブ

2009.10.8-13

モルディブ

モルディブ

10月8日



今回の旅行はなかなか波乱の幕開けだった。
当初成田を8日の11:30発のシンガポール経由マーレ行きになる予定であったが、台風18号が午前中に直撃する見込みとなったため、 シンガポールからの飛行機の到着が遅れる加減で、出発が大きく遅延することとなり前日の夜の時点で19:10の出発遅延となった。
乗り継ぎのシンガポール―マーレ便は一日一便しかなく、20:30発なので、間に合わずマーレ行きが1日遅れる日程となった。 よってモルディブ滞在が一日少なくなり、その代りに9日は1日シンガポールで過ごすこととなった。
しかし、結果的には実際の国際線の出発には台風はほとんど影響がなかったのでシンガポール航空の判断ミスともいえる。 ただ、一旦変更してしまったからにはどうしようもなく、8日19:10発で9日1:30にシンガポール着。 トランジットホテルと空港までの往復は航空会社持ちで滞在できることとなる。

シンガポール川沿いでロバートソンキー、クラークキーの近くのリバーサイドホテルにチェックインした。 まあまあのホテルに無料の宿泊なので文句はないが、現地の滞在が減った分シンガポール観光をしないと元が取れない。 ということで9日はみっちり観光することとして睡眠した。

10月9日



朝起きてホテルで朝食。バイキングであるが朝から中華である。9:00過ぎに行動を開始する。
まず。ホテルから川沿いに下った。ロバートソンキー、クラークキーという繁華街を通るが早朝なのでまだ店はどこも開いていない。 さらに川を下り、河口近くのマーライオン公園に到着した。
前回シンガポールに来たのは16年前で、マーライオンは改修工事中だったので、まともにお目にかかるのは初めてである。
実際のマーライオンは8mほどで実はたいしたことはない。 セントーサ島には35mでかいマーライオンがあるそうだが、こういうものは歴史的な意味とか、由緒正しさがモノを言うので、 でかければよいというものでもない。
マーライオンと子ライオンをみてから近くの地下鉄の駅(ラッフルズプレイス)に行く。 ここにはENハウスという日本のGBハウスのパチモンがあった。
日本のGBハウスの愛好者としてはここでも入ってみることとし、10分で散髪、10S$。そんなに悪くはない。
その後、そこから地下鉄でリトルインディアに行った。
リトルインディアはその名の通りインド人街であるが、規模が大きく確かに楽しい。 しかし、昼間は赤道直下の暑さでとても暑く、あまり歩きまわる感じではない。
女性ものの服屋やジュエリーショップはあるが、あまり関係ないし、安宿街の近くにはインターネットショップはたくさんあったが、 携帯でメールが確認できる今は需要は少ないようで、どこもガラガラである。
結局ファーラーパーク駅までぶらぶらしてから地下鉄でチャイナタウンまで行った。
チャイナタウンはシンガポール自体がチャイナタウンであるからとりたてて珍しいわけでもない。 暑くて食欲もないし、歩き回ること自体難しかったため、タクシーでいったんホテルに戻ることとした。
ホテルで昼食を食べて、少し昼寝をしてから、昼食を食べて再度観光に行くこととした。
午前中の移動で、地下鉄では2ドル程度、タクシーだと同距離で4ドル程度なので、行きにくい移動はタクシーのほうが効率的であると判断した。
そこで、タクシーでシンガポルフライヤーに行った。ここは165mの大観覧車で入場料29ドル。 しかし、現地についてから、なんと財布を忘れたことに気づき、お金が足りずに断念(しかしシンガポールの部下からすると異常に高額)した。
シンガポルフライヤーはマーライオンの対岸の河口にあるため、川沿いに再度上って行き、ラッフルズシ上陸記念の地まで行き、 手持ちのお金で乗れる13ドルのリバークルーズに参加することにした。
30分のリバークルーズで川から見る街はまた違って見える。 ラッフルズ上陸地からクラークキー、ボートキー、マーライオン公園、とまわって戻ってきた。

さらに、ボートを降りて川沿いにホテルまで散策し、ホテルに帰った。 シャワーを浴びた後、少し寝る。5:45にチェックアウト、18:00にホテルから空港行きのシャトルバスが出るとのこと。言われたとおりに行動し空港へ行く。 20:35発のマーレ行きでモルディブ入りとなった。

夜10時半頃にモルディブ到着。現地係員が迎えに来ていて、手続きした後マーレに移動することとなった。
モルディブは多くの島からなる国であり、空港は一つの島にあり、首都のマーレは別の島となっている。 ボートでマーレ島に移動する。時間は10分程度。
ムーカイホテルという近くのホテルに宿泊した。この日は寝るだけなので、どこでも同じである。 翌朝は5時半から朝食で6時20分出発らしいが、5時半からの朝食は早すぎて無理というものである。

10月10日



起きて6時20分にロビー集合。眠いので朝食をパスした。
そのままボートに乗って空港まで戻る。 モルディブ国内の移動は水上飛行機である。およそ10人乗り程度。 国内線の出発ロビーは、国際空港の島の外れにある。
7時30分出発でサンアイランドに行き、そこからホリディアイランドにボートで移動となる。 8時過ぎにはリゾートに到着し、チェックインとなった。この時期リゾートはさほど混んでいない。
ビーチは絵にかいたように、欧米人が喜びそうなリゾートである。 しかし、日差しはものすごく強く、日中外を歩くのは大変だ。 あれこれ地理を把握している間に時間がたった。
その後ダイビングの手続きをしに行く。島の外れにあるダイビングショップ(Villa Diving)にいくと、 ここでのダイビングは午前一本、午後一本で午前中は8:45にすでに出てしまったそうである。
午後のダイビングは14:15に集合となっている。申込は張り出してある紙に名前を記載するだけである。 精算は部屋番号で後でまとめて行うこととなっている。 行先は各回二か所になっていて、好きな方を選べるようになっている。
モルディブでのダイビングは、一回目はチェックダイブとのことだったが、ここでは単にガイドと一緒に潜るということらしい。
午後のダイビングを申し込んで部屋に戻り休息とした。

14;15にショップに戻り午後のダイビングとなる。行先はすべてジンベイ狙いのポイントにした。
このリゾートは白人ばかりで日本人は客にも、ショップにも私以外いない状況である。
ここはドイツ人が多いリゾートであり。部屋でも英語のテレビ放送以外にドイツ語の放送が流れている。
ダイビングの機材はマスク以外レンタルすることにしたが、器材はすべて船に準備してくれており、楽ちんなダイビングである。
タンクは白人仕様のアルミ12l。ダイビングはバディダイブで、でかい白人のおじさんと組んだので、結局チェックダイブは全くなしとなった。 申込のときにDMであることを言ったからかもしれないが、この変はいい加減である。
ボートで20分程度移動した後、ポイントに着く。ポイントは、Dhidhoo Finolhu Beru。 ダイビングはドリフトで、壁沿いに移動するだけなので、方向さえ間違わなければ単純である。 たしかに初めてのバディダイブでも問題ない。
ここはジンベイポイントであり、先月は4回しかジンベイがでていないが、昨日ジンベイがでたらしい。 期待が高まる。
エントリーすると、プランクトンの感じといい、確かに出そうなポイントであるが、流れが緩い。 水温は28度。いま一つジンベイが出る感じではないが、まあ、他の魚も群れているので面白くないわけではない。 ダイビングは60分ぎりぎりまで潜ったが、ジンベイには会えず。12lタンクはエアー切れを起こすことはなく60分のダイビングでも残圧が100残っていた。

ダイビングの前後の準備や片付けには、ほとんど時間が必要ないので、16時過ぎにはフリーとなる。 リゾートの中にはテニスコートや、卓球場、バドミントンコート、バレーコート、ビリヤード台などなんでもある。 トレーニングジムもあったので、体がなまっていることもありランニングマシーンで45分ほど走ってトレーニングマシンも少しやった。 同時に白人が数人きていたが、彼らはこういうジムが好きである。 使用者のサインをするところがあったが、たくさん名前が書いてある中に過去1年日本人らしい名前は全くなかった。

夕食はバイキングで基本は肉食である。白人向きの食事だ。デザートも超甘いものが沢山あり。 白人仕様である。硬い肉を食べ、ビールを飲んで、甘いデザートを食べた。パスタもあったが超まずく、サラダもいまいちであった。
夜はあまりやることもなく、疲れていたので早々に爆睡する。

10月11日



朝早く起きるのがつらく、ボートダイブに前に食事をとるのも気になったので、食事なしでダイビングに臨んだ。 ショップに8時45分集合。すぐボートに乗る。
他のゲストはすべてドイツ人であり、全体のブリーフィングがドイツ語であった。私用には別途英語でやてくれたが。 本日はナイトロックスを使用した。日本ではなかなか借りれないが、こちらではメジャーであり、ほとんどの人がナイトロックスを使用している。 ライセンスの有無はチェックされたので、スペシャリティをとっておいてよかった。 31%の12lナイトロックスという最強の状態でのダイビングになった。
ポイントはMaamigili Corner。ジンベイポイントである。 ここも壁沿いに流されるドリフトダイブである。 でかいドイツ人とバディを組んだ。ドイツ人は男も女もやたらでかい。
エントリー直前にブリーフィングとは逆方向に進むこととなった。カレントはガイドが直前に潜って判断するので、こういうことが起きる。 日本では考えられないがいい加減である。

ダイビングはドリフトとのいえない程度の緩やかな流れに沿って進む感じであった。 ジンベイはいなかったが、54分の長時間ダイブで、十分楽しめた。
バディは十分経験があるようで、深度の取り方など潜り方も上手である。
白人はもともとバディダイブが主体でやって来ているので、日本人ダイバーと違い自己管理ができるように育てられているようである。 私もGBRからバディダイブばかりなので、だんだんガイドなしのダイビングに慣れてきた。

10:40位に戻ってきて、午後は14:15集合となる。 ナイトロックスは通常のエアーよりは眠くならないとされるが、ダイビング自体も疲れるので、結局午前と午後の間は爆睡した。

午後のダイビングもジンベイ狙い。相変わらずでかいドイツ人集団に囲まれてのダイビングである。 私も身長は181cmだから負けてはないのだが、横幅が違う。 中にはボディビルダーのようなおじさんもいたが、そうでない人も基本的にでかい。
人種が違うのだから仕方がないが、こんな人たちを相手にしてパワー種目のオリンピックで日本人が勝てないのは当たり前である。 というか、もともとの競争自体が無謀というがフェアではないとも思われる。
例によってドイツ語のブリーフィングの後、英語で個人的ブリーフィング。しかし、ドイツ語でも何とか雰囲気はわかる。
ポイントはDhidhoo Beru。 今回もブリーフィングと直前の判断が違い、当初左肩を壁方向で進むはずが、急遽逆方向となった。

バディは白人のカップルと一緒となる。彼らはあまり経験がない感じである。 エントリーして右肩壁方向で進み始めると、カレントが逆であることが判明した。 どうするのかと思ったら、他のダイバーは自分の判断で進む方向を逆方向に変えてしまった。
そんなブリーフィングは全くないのだが、これが彼らのやり方らしい。 水中の判断は自分たちで行うのは正しいことなので、我々も逆方向に進むことにした。
この午後が最後のジンベイチャレンジなので、見逃さないように周囲に気を配る。 透明度がプランクトンでいまいちなのが、逆に出そうな感じを醸し出している。

ドリフトで流れていくが、大物はなかなか現れず、ちいさいホワイトチップがいたのみであった。 まあ、モルディブアネモネフィッシュや、ブラックピラミッドバタフライフィッシュ、 パウダーブルーサージャンフィッシュなどのインド洋固有種はみてはいるのだが。
結局54分のダイビングで、上がってくる。 およそ我々のエキジットした場所で他のバディ達もみんな上がってきたが、1グループだけ当初の約束通り逆方向に行っているバディがいた。 この辺ドイツ人にも律儀な人たち、(体力的にもそれを可能にしているとも思われるが)がいる。

ダイブマスターのトムは若干いい加減なところがあり、結局逆方向にいった判断は正しいということであった。 でも、流れに逆らったグループもナイスチャレンジということになった。全くいい加減である。
しかし、GBRでも違うポイントのブリーフィングをしたため、水中で迷ったということもあり、こういったことはよくあるのかも知れない。 ガイド慣れした日本人のグループでは判断が難しいだろうが、海外でダイビングするにはこういう経験が役に立つ。

16:30にあがってきて、ナイトダイブが17:45に集合なのであまり時間がない。早々に部屋に戻った。

ナイトダイビングはGBRで経験したばかりなので、あまり不安はない。バディは昼も一緒だったマッチョなドイツ人である。 薄暗くなる頃にポイントに到着し、エントリー。ポイントとしては小さなサンゴ礁を一周するというものであり、迷うことはない。
ある程度みんな明かりが見える程度の距離で動いていくので、心配はない。 バディが目が良くて、ミノカサ後やら、エビの類などを見つけてくれるのでありがたい。 大興奮していので近寄っていくと、例によってウツボであった。白人はウツボ好きなのでお約束みたいなものである。
ミノカサゴのペアを二回見たり、小さなホワイトチップを見たりしたので、まあ満足なダイビングであった。ナイトダイブで54分。 バディダイブで潜ったのでかなり自信がついた感じである。

エキジットしてショップに戻ると19:30過ぎ。着替えて夕食となる。 帰りの水上飛行機の時間が決まり、部屋のチェックアウトが14:45、飛行機が15:30となった。 明日の午前中をどうするかがポイントである。

10月12日



本日は最終日であり、マーレに戻るまでをどう過ごすかが問題である。 サンアイランドに行くという手もあるが、ホリディアイランド自体もあまり見ていないし、部屋がないとくつろぐことができない。 トレーニングルームを使いたいということもあり、午前中はホリディアイランドでのんびりすることとした。 午後マーレに戻ってから買い物するような時間は十分ある。
天気はいつも快晴であり、日差しが強い。日中に歩き回るのは不可能である。ということで、人間怠け者になる。 水の中か冷房の利いた場所でないと何もできない。
ロッジのビーチ側は木が生い茂って熱帯ジャングルの様相である。ビーチは目と鼻の先だが、熱いので水辺まで行けない。 日中は何もしないというのがこのリゾートの過ごし方である。 サンアイランドに行っても状況は変わらないだろうし、冷房の利いた部屋に寝転ぶこともできないから、 ホリディアイランドにとどまったことは正解だと思う。
午前中は結局10時30分からフィットネスジムのルームランナーで1時間走をして、若干の筋トレをして終了した。 ドイツ人はやはりフィットネスが好きらしく、何人か同時に来ていた。同じようなことを考える人はいるものである。 14時45分に部屋を出ないといけないので、シャワーを浴びて少し待ったりとして荷造りをする。

15:30発の水上飛行機なのでマーレには16:00頃つくが、シンガポール行きの航空機は23時にでるので、かなりマーレで時間がある。 観光と買い物には十分な時間がありそうである。
水上飛行機で30分ほどで空港についた。国内と国際線の空港は同じ島にある。 現地係員の話では20:15に空港集合なので、まだ時間がある。
荷物は無料で見ていてくれるらしいので、大荷物を空港において早速マーレ島にどーにで移動した。
所要10分でマーレ島到着。料金は1US$である。モルディブの通貨はルフィア(Rf)だが、US$は普通に通用する。
マーレ島は首都であり、ビルが立ち並ぶ普通の街である。 来るときに一泊しているのだが、夜について、早朝に出たので、街歩きは始めてである。
といっても、島自体はさほど大きくないので、歩くのに困るほどではない。 主要な見所は簡単に回れる。
フクルミスキー(フライディモスク)、ゼヤラス墓地、大統領官邸、サルタンパーク、イスラミックセンター、 と回るのに30分程度しかかからなかった。
そこから、Chandanee Magu通りの御土産屋を回った。 事前の話では客引きがひどいとのことだったが、多くの国で客引きにあってきた身からすると普通の客引きである。 たいしたことはない。よってツアー会社が言うように、無料ガイドをつけて他のガイド除けをする程のことはない。 しかし、時期的なものもあるのだろうが、土産屋自体さびれていて客の入りも悪く、おそらく皆リゾートで買い物をしてしまうのだと思われる。
Chandanee Maguを海方向へ行き、海まで行くと左方向に野菜市場と魚市場がある。 なかでも魚市場は楽しく、魚の解体ショーのように売り場の人が並んで魚をものすごい勢いでさばいているのを見ると時間をつぶせる。
マーレの街歩きはこの界隈だけでほとんど終了であり、あまり見所は多くない。 薄暗くなって、観光という感じでもなくなり、土産屋周りも飽きたので、ドーニで空港に帰った。 ちなみに空港からマーレはジェティno.10、マーレから空港はジェティno.9から出て、それぞれ乗る所と降りる場所が違う。
空港到着は18:25で、まだ時間があったので、フルレホテルに行くこととした。 フルレホテルには無料のシャトルバスがターミナルから出ている。
ここは空港島にあるホテルであり、食事のみなら外部の人間でも利用可能であり、中は冷房も効いているので、 出発待ちの時間つぶしには空港の暑いカフェよりも快適でお勧めである。
フルレホテルの1Fのカフェで食事をして時間をつぶして、予定通り20:15にチェックイン。 空港内のほうが、Chandanee Magu通りよりもむしろ土産屋は充実しており、さらに買い物をして23:15にシンガポールに出発した。

最終的にモルディブはリゾートとしては良いけど、ダイビングとしては情報を仕入れて、 上手く大物狙いをしないと普通のダイビングポイントでしかないということがわかった。 次回来るとすればダイビングクルーズかもしれない。