ドバイ

2008.3.19-23


今まで何度か計画し、その都度種々の原因で中止したドバイ行きであったが、今回懸案であったドバイ行きをようやく実現した。
じつは同時期、サッカーの日本代表がワールドカップ予選のバーレーン戦のために合宿をしていたのだが、 はからずもその敵バーレーンに行き、合宿の地ドバイで観光することとなった。 もちろん、その事実を旅行中知らなかったので、会う事もなかったのだが。

3月19日
羽田発20:40で関空に行き、関空から23:15発、JAL/Emiratesの共同運航便でドバイに行った。
ドバイ着は早朝の5:30頃。ここからバーレーンにいくこととなっていたが、出発が8:30なので少し時間がある。
少し入国してみようかと思ったが、入国審査場の長蛇の列を見てあっさり断念。引き返した。
ドバイの空港は広大なスペースであり、トランジット待ちの乗客が大勢夜を明かしている。居心地は悪くない。


バーレーン



3月20日
8:30発のバーレーン行きだったが、遅れて10:00頃出発となる。バーレーンまで1時間で、時差が1時間なので、 バーレーンの空港には現地時間10:00に着いた。
まずホテルを決めていなかったので、空港でホテルを決めた。中級ホテルのHotel Adhariが一泊15BD。 場所は、マナマ市内のスークの近くであり、便利である。 レートは100US$=37.4BD(バーレーンディナール)1US$=100円だったので、1BD=267円である。
空港手配の良いところは、送迎が無料でついているところである。市内に行って自分で探す手間が省けてよかった。
まだ、午前中だったが、問題なくチェックイン出来て、追加料金もなしであった。とりあえず長旅で疲れたので、睡眠した。

昼過ぎに行動開始。まず世界遺産のカラート・アル・バーレーン(バーレーンフォート)に行くこととした。
交通手段はタクシーしかないので、ホテルの主人に紹介してもらい、往復10DHで行くこととなった。今にしてみればこのレートは高かったかも知れない。

カラート・アル・バーレーンは昔の海岸線の要塞であり、16世紀にポルトガルが残したものである。 世界遺産ではあるが、周囲には何もなく、同様にタクシーで来ている観光客だけが中にいる。 入場料も無料である。
フォート自体はそれなりのものだが、観光客はまばらで、周囲施設もほとんどない。
しかし、市内からフォートにいたる海岸線は建設ラッシュであり、ドバイのバージ・アル・アラブのような建物が立てられている。 おそらくドバイのまねをして、観光に力を入れようとしているのであろうが、いま一つの感じである。
現在ではまだ、観光客も多くはない。
気温は20度程度で、季節的にはすごしやすい。

一旦、ホテルに帰ってきて、少し休憩。ホテル周囲の市内を歩いて廻り、スークを見て周り、アラブのバーガーキングで昼食となる。
やや熱さはあるものの、出歩くのに困らない程度の気温で、さらに市内観光に行くこととした。
ホテルの従業員に聞いたら、ドルフィンパークというイルカウォッチングを出来る施設があるとのことで、行くこととした。
タクシーは往復8BD。途中、グランドモスクを通り、程なく到着。
写真のような施設だが、海に面していて、海岸線にイルカを見ながら休憩できる施設があるのだが、 残念ながら、イルカはサウジアラビアに行っていて今はいないとのこと。 無駄足に終わるが、その隣にバーレーン国立博物館があるので、そちらに行くこととなる。
中は、バーレーンの歴史についての展示であり、古墳の発掘物や、書物、遺跡、人形などを使った生活の様子の展示など。
近くにテレビや映画で使う昔のアラブの建物のセットもあった。まあまあの時間つぶしにはなる。
その後、ホテルの近くのスーク、バーレーン門を見て廻り、マナマの市内観光としては終了。
翌朝3:50のフライトでドバイに行くため、早めに就寝。1:00にホテルを出ることとなる。



ドバイ




3月21日

朝1:00にホテルを出て、空港に向かった。
バーレーン空港に着いてチェックイン。 出発まで2時間30分くらいあり、少し仮眠し3:50ドバイに出発した。
最近は珍しいことに、エミレーツのドバイ行きはペットボトル持ち込みOK。 まあ、よく考えるとテロをする側の航空会社だから、制限が緩やかなのも当然である。
バーレーンとドバイは1時間の時差があり、フライトは1時間だが、6時過ぎにドバイに到着した。
空港からはタクシーで25DH(100US$=350DHなので1DH=29円程度)でGulf Pearl Hotelに到着した。 空港と市内は近い。

ホテルには日本で予約と入れていたのだが、ここで早速トラブル発生。予約の日程が22日から二泊となっていたのだ。
これは自分の持っているバウチャーでも同様の記載があるので、私の単純ミスなのだが、ホテル側は一泊余計に料金を払えといってきた。
しかし、そうなると二日目の宿泊はしないのだから二日分の料金を払ったのは無駄になる。 早速ホテルと交渉である。
幸い空室はあったので宿泊は出来る。よって、「追加料金を払うのならホテルの予約自体をキャンセルして、 あらためてここのホテルを料金交渉をするとうのはどうだ」と持ちかけたら、従業員はマネージャーに相談しないとわからないとして、 この日はアラブの金曜日で休日であったため、休み明けにマネージャーに話しておくといっその場は終わった。
これだと、安心は出来ないので、ホテルの予約した代理店の現地連絡先に連絡をしたら、 直前キャンセルは出来ないからそのホテルと直接交渉をするしかないといわれ、一応こちらとしてもプレッシャーをかける意味で 担当者にホテルの従業員に話してもらい便宜を図るように言ってもらった。
ホテル側も客を紹介してくれるところからの要請だから、これくらいしておくとなんとかなるだろうと判断。
今までも経験から、これで大丈夫ということでチェックインした。しかし、早朝入室分の追加料金100DHはしっかり取られた。



少し仮眠して、早速市内観光に行く。このホテルは市内デイラ地区にあるのだが、若干中心地から遠い。

この日は金曜。歩いて市内中心地まで向かうが、店の多くは閉まっている。
まず、ゴールドスークをめざして歩くが、実際は歩くには遠かった。 町並みも道がわかりにくく、若干迷ったものの、ゴールドスークの入り口、ゴールドタワーに到着。
残念ながら、金曜の午前中だと、開いている店はわずかであり、後で出直したほうが良い感じであった。
そこから近くのスパイススークに移動。香辛料などを売る店が並んでいるスークだが、ここも若干さびしい感じである。
スパイススークは運河に面しており、運河を隔てて対岸にバールドバイがある。
アブラという渡し舟で1DH。頻繁に往復しており、容易に行くことが出来る。
スパイススークからそのままアブラでバールドバイに行ってみた。 バールドバイにはドバイオールドスークがあり、ここは衣類やTシャツなどのみやげ物が売っている。 まだ閑散としたスークを通り過ぎるとグランドモスクがあり、大勢の人々がモスクの入り口で並んでいた。
さすが、金曜の午前中である。

そこから運河沿いに歩いて、バタスキヤ地区に至る。
バタスキヤ地区は歴史的建造物を保護している場所で、なかにはギャラリーがあり、ちょっと趣の違い地区である。 興味のある人には良いかもしれないが、ちょっとドバイ的に場違いな感じがした。



ちょっと暑くなってきて、歩きつかれたこともあり、バタスキヤ地区からタクシーにのって、 ある意味ドバイのメインであるジュメイラビーチ方面に行くこととした。
海岸線を高速道路を使って、30分程度。40DHでスーク・マディナジュメイラに行った。

ここは、絵に描いたようなオアシスなのだが、まさに絵に描いたように人工的な場所であり、敷地内に水路が張り巡らしてあり、 アブラで移動できるという。 アラブっぽいリゾートで白人は喜びそうだが、日本人的にはディズニーランドみたいな感じであり、アラブの趣はない。
ここからは写真のように有名なバージ・アル・アラブの建物が見えて、ある意味絶好の撮影スポットである。
スークの中はブランドショップやみやげ物屋が沢山入っており、ジュメイラ地区に泊まっている観光客にとっては ジュメイラ地区だけで全て完結するようになっている。

ここで昼食を取る。 ブランドの買い物に興味のない私にとってはあまり長居する場所ではないので、さらに観光することとした。

ビッグバスツアーで二階建てバスに乗り、 ジュメイラ地区から市内観光をして、途中の停留所で24時間乗り降りし放題、さらに運河のボートツアーが含まれて175DHというものがあった。
手っ取り早くドバイをまわるのには絶好なのだが、 実際は時間が十分ある場合であり、後から考えれば、私のように時間が制限されている場合は、単純にタクシーで廻ったほうが良かったようだ。
しかしながら他に選択肢もなく、ビッグバスツアーでマディナジュメイラから移動。スキードバイの入っているエミレーツモールを経由し、 建設ラッシュの海岸線の高速沿いのエリアで、現在世界二位、将来世界一位になる建設中のタワーを見て、市内に入る。

シティセンターが終点であったが、ここから市内観光に行くと、午前中の移動とかぶるので、さらにバスに乗ってジュメイラビーチに戻ることとした。
シティセンターからはすぐ次のバスが来て、ワフィモールを経由して、再びジュメイラビーチ方面に戻り、ジュメイラモスク、ジュメイラビーチパークを経由して 、ジュメイラビーチに到着。
ビーチからはバージ・アル・アラブを真近に見ることが出来るが、アラブであるために、ビーチにいるのは男が多く異様な雰囲気である。 アラブの女性もいるが、服を着たまま海に入っており、水着を着ている女性は観光客の白人などで、現地の女性ではない。
海自体はきれいなのだが、砂漠の砂が舞い上がるので、透明度は悪くなってしまうそうだ。しかし汚い海というわけではない。
近くにはジュメイラビーチホテルもあり、高級ホテルの並ぶエリアである。
しばらくビーチで過ごした後、ジュメイラビーチホテルのいる入り口からタクシーにのって市内のホテルに帰った。
マディナジュメイラに戻れば、ビッグバスで無料で市内にかえれるのだが、面倒なのと時間がかかるのとで、単に無料の交通手段とするには ビッグバスツアーは使えない。
ということで、ビッグバスは失敗であった。

その後、再び市内に歩いていき、デイラスークに行った。
デイラスークは日常雑貨を売っている普通のスークであるが、ここでなにやら有名人と思われる人に遭遇した。 アラブの人達が人だかりになって、携帯で写真を撮っているのだが、当然私には誰だかわからない。しかし、一応私も写真を撮っておいた。 後でホテルのひとにでも誰だか聞こうと思っていたのだが、忘れてしまったので結局いまだに誰だかわかっていない。
デイラスークのアブラ乗り場から、再びバールドバイにアブラで移動。 午前中より盛り上がっているスークを廻った後、デイラへ戻るアブラの上で日没となる。

アブラの動画はこちら(QuickTime)

夜のゴールドスークは午前中とは違い、人通りも多く、店も多く開いている。 派手派手な貴金属が並べてあり、買うつもりは全くないが、見るだけはタダなので、十分見てまわった。

さんざん歩きまわったので、帰りはスークからタクシーに乗ろうとしたが、なかなかタクシーが捕まらない。
もともとドバイはタクシーを捕まえるのが難しく、結局このときは空車のタクシーは見つからず、歩いて帰る羽目になった。 この辺ドバイ市内移動は要注意である。

ホテル戻って、さすがに疲れたため、早々に就寝。初日が終わった。
翌日は、本来オマーンツアーでムサンガニに行くはずだったが、バーレーンでコンタクトを取っていたドバイの旅行会社が 時差の加減で予約が完全に取れる前に、5時になってしまい、連絡が取れなくなってしまった。
この日は金曜でオフィスは休み。結局メールでホテルの場所を連絡したが、迎えが来るかどうかは微妙な感じである。


3月22日

一応早朝6時に起きてオマーンツアーの迎えを待ったが、やはりこなかった。
この辺ドバイは豊かであり、ツアー客を逃すことくらいはさほどのことではないのだろう。結局をその後も無効からは連絡がなかったので、 余裕があるということみたいである。
まあ、ドバイ市内観光でもまだやることは沢山あるので、ゆっくり市内観光をすることとして再び睡眠。 10時過ぎに行動開始となった。

ビッグバスの有効期限はまだあったので、まずシティセンターにタクシーで行った。
シティセンターには前日はバスの乗り換えで行ったが、本来、 340軒の店舗、3000台の駐車場があるドバイ最大級のショッピングモールである。
多くのブランド物の店や、電気、宝石、装飾品など店は何でもある。
ここで、上から下まで服を総取替えすることにした。旅行中、たまにすることなのだが、もともと海外に出るときには捨てても良い服をきていって 現地で捨てて荷物を軽くするという習慣があるので、総着替えすることに何の問題もない。
ということで、まさに、頭から、足まで。バッグ、靴、下着に至るまで総取替えしてみた。
こういうことでもしないと、ショッピングセンターでは時間をもてあましてしまう。
言ってみればドバイでなくても出来ることなのだが、土産をかねて単なる買い物をしたという感じである。
写真のような怪しげな漢字のTシャツなども売っていた。彼らにとってはファッションだが、日本人がみると??である。

二時頃になって、ようやく移動することとした。ショッピングモールめぐりをすることとし、 タクシーでバール・ジュマン・センターに行った。 ここは、バールドバイのオールドスークの近くにある。 ショッピングモールとしては、ブランド屋がほとんどであり、私にはあまり縁のないところであった。
みやげ物を探してみたが、あまりそういったものもなく、スーク方面に移動することとした。

途中ドバイ博物館があり、寄ってみた。ここはオールドスークのすぐ近くであるが、もともと1761年に立てられたアルファヒディフォートであり、 中を改装して博物館にしている。バーレーン博物館と同様、ドバイの歴史、アラブの生活などの展示がある。ちょうど暑い日中だったので冷房のきいている 室内は快適であった。

博物館を出てスークに行ったが、まだ4時前であり、シエスタの休みの最中であった。
少し休んで、4時が過ぎ、店が開き始めた。今回は一応土産を買うのにいろいろ廻って、そこそこの値段交渉もしてみたが、 ドバイはそもそも豊かなので、あまりえぐいボッタクリはないようである。
せいぜい6-7掛けくらいで成立する。インドやモロッコのように10倍くらい吹っかけるようなことはしないようだ。

市内も何度も廻っている間に、バールドバイとデイラの往復は慣れてしまった。 アブラで、またまたデイラに行き、スパイススーク、ゴールドスークを廻って、少し買い物をして、タクシーでホテルに帰った。

この時点すでに日没。帰りの飛行機は夜中の2:50発で、ホテルを11時頃にはでた方が良いという。そんなには早くなくて良いと思うが、 11:30ころには出ないといけない。
しかし、ドバイは夜のほうが盛り上がるので、この後もまだ時間はある。 どうしようがと悩んだ結果、出発ぎりぎりまで、さらに市内をまわることとした。

次にタクシーでワフィモールに行った。ここは外から見るとピラミッドの概観であり、ビッグツアーバスの停留所であったので、前日に外からはすでに見ていた。 中からみるとピラミッドの部分はステンドグラスになっている。
ここも規模の大きいモールであり、ブランド物以外に、ワフィーグルメというアラブの食品の売っている店があり、アラブのケーキを土産に買ってみた。 お手ごろである。

市内のモールは20:00に閉まるところが多いので、この後、ぎりぎりにシティセンターにまた以降としたら、タクシーの運転手にシティセンターに閉店までいたら 帰りのタクシー待ちが二時間かかるといわれた。確かに日中でもタクシー待ちに列は長いところである。 一度行っているところに行っても仕方ないし、ジュメイラになるが、どうやらエミレーツモールは24:0までやっているとのことなので、 この後ちょっと頑張ってエミレーツモールにいくことにした。

エミレーツモールもビッグバスツアーで廻ったが、スキードバイのあるモールで、モールの中からガラス張りになっているスキー場が見えるようになっている。 彼らにはスキー場が珍しいのだろう。ガラスの近くにレストランがあり、スキー場をみながら食事が出来るようになっている。 中には入らなかったので、写真はガラス越しの写真であるが、スキードバイは日本で昔あったザウスと同様の立派な屋内スキー場である。
しかし、ドバイにスキー場を作るのは、まさに成金趣味としか言いようがない。 エミレーツモールはスーパーもあったりして、やや庶民的なモールである。そのためか現地の人が多く込んでいた。
本来ここだけで一日過ごせるのだろうと思う。まあこれだけ廻れば、ドバイのショッピングモールは一通り廻ったことになる。

一通り廻って、時間を見計らってホテルに帰った。幸いタクシーはすぐに拾えた。結局11:30頃にホテルをチェックアウト。 当初の支払い問題は、結局追加料金一切なし。予約の日を変更したということで解決した。やはりこの辺もドバイは豊かで余裕のある表れだろう。
予定通り2:50の飛行機で帰国。行きは10時間かかったが、帰りはなぜか8時間。ドバイは結構近い。

ドバイは中東の香港とはよく言ったもので、買い物好きの人達にはたまらない場所だと思われる。 香港と比較すると、規模からすると3倍くらいのエリアに広がっているともいえる。但し全ての建設中の建物が建った後の話であるが。
ドバイもバーレーンも油田が枯渇することを見越して早めに石油以外に生き残っていける様にインフラ整備をしているらしい。 確かに建設中の建物が多く雇用は多いのでインドやフィリピンや他のアラブ系の人々が多く流入しているようである。 ただし、この贅沢路線も潤沢なオイルマネーがあるからこそであり、石油が枯渇した後のドバイが、インフラだけで生き残っていけるのかどうかは はなはだ疑問である。